「インベーダー」や「脳トレ」も――「ぼくのかんがえた電子書籍展」に行ってきました日々是遊戯

最近あちこちで話題の「電子書籍」。でも、どうせなら「電子」ならではの遊びやアイデアがもっとあってもいいんじゃない?

» 2010年11月22日 21時55分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

こんな電子書籍……欲しいですか?

一見マジメそうな展示ですが、中には想像以上のカオスが広がっていました

 ただの電子書籍じゃ物足りない! もっと面白くて、わくわくできる電子書籍が欲しい! ……そんな風に考えたことはありませんか?

 そんなアイデアを実際に形にしてしまった「僕の考えた電子書籍展 〜出版の明日はどっちだ〜」が11月20日、21日の2日間、東京工業大学 大岡山キャンパスにて開催されました。

 この展示は、オライリー・ジャパンが主催するイベント「Make:Tokyo Meeting 06」の中で行われたもの。出展は以前、「寧々さんとの結婚式」を企画・開催した「[NKH]ニコ生企画放送局」のみなさんです。

 会場では「スペースインベーダー」筐体を改造した「アーケードブック」や、脳トレにいそしみながら純文学を読むことができる「脳を鍛える! 純文学」など、いずれも個性豊かな「ぼくのかんがえた電子書籍」を展示。さて、ニコ生企画放送局が考える、未来の電子書籍とは一体どんなものなのでしょうか?

アーケードブック (きりんさん)

 どこからどう見ても「スペースインベーダー」。これのどこが電子書籍? ……と思ったら、なんと敵を1体撃ち落とすごとに1文字ずつ、画面の右側に文章が表示されていく仕組み。ゲームと読書が一度に楽しめる、まさにゲーマー世代のための画期的電子書籍リーダーです。難点は、すべての敵を撃ち落としても2文ほどしか表示されないこと。

懐かしのテーブル筐体で「吾が輩は猫である」が読める! ゲーム自体はFlashで、中にPCモニタを埋め込んで表示しています


ママがきた(きりんさん)

センサーが人を感知すると自動的に「人間失格」が。もはや「読む」のが目的じゃなくなってるのもスゴい

 パソコンでエッチなサイトを見ていたら、突然部屋にママが入ってきた! そんな時でも慌てず騒がず、素早く画面を切り替えて「ママバレ」を防いでくれるのがこの「ママがきた」です。

 部屋のドア前などに対人センサーを設置しておけば、ドアが開いたのを感知して自動敵に画面が切り替わってくれる仕組み。表示されるのが太宰治の「人間失格」というところにもユーモアを感じます。


Alice in barcode(MIROさん)

 「どうぞ、これが僕の電子書籍です」――そう言って渡されたのは、どう見ても紙の本。「ウソつき! 紙じゃん!」と思いながら中を開いてみると……なんだこりゃ!

 なんと、文字のかわりにびっしり印刷されているのはバーコード。もちろんそのままでは読めませんが、付属のバーコードリーダーとPCを使って読み取ると……ホントだ、確かに単語が表示されますね。

 これで最後まで読むのは大変そうですが、インテリアとして飾っておいたらオシャレかも。

よく見ると表紙のタイトルもバーコード。バーコードが印刷されてたんでてっきり裏表紙だと思ってました……


脳を鍛える純文学(うなーさん)

 古典文学を楽しみながら、ゲーム感覚で一緒に脳も鍛えられる、画期的電子書籍リーダー。あの名作の出だしってどんなだったっけ? と思い出しながら、画面に表示される文字をタッチし、正しい文章を完成させていきます。「吾輩は猫である」なんかは比較的簡単ですが、「ドグラ・マグラ」とか「学問のすゝめ」あたりになると記憶もあやふやで、ビシビシと脳が刺激されるのを感じることができます。

表示される文字の中から、正しい文字を選んでいきます。クリア後はタイムをTwitterに投稿する機能も


メロスと一緒に走れあなた(990の人さん)

 ポケットにセンサーを入れ、手にディスプレイを持って、さぁスタート。あなたの走るペースに合わせて、画面に表示された「走れメロス」の文章もいっしょに進んでいきます。メロスと一緒に走ることで、感情移入度がさらにアップ! 外で使うのはちょっと大変そうですが、ルームランナーなどと組み合わせれば面白そうです。

センサーにはAir Mouseを使用。実際に走らなくても、その場で足踏みをしているだけでもOKです


ごろり書籍(鳥居みゆっきさん)

 ベッドで仰向けになって本を読んでいると、どうしても手が疲れてきちゃいますよね。これを解消してくれるのが、鳥居みゆっきさんによる「ごろり書籍」です。

 プロジェクタで天井に文字を投影してくれるため、手の疲れを気にすることなく読書を楽しむことが可能。枕の下にセンサーが仕込んであるので、頭を左右に動かすだけでページをめくることもできます。快適すぎて寝落ち率も大幅にアップしそうな気がしますが……。

ゴロ寝読書派にはたまらない「ごろり書籍」。ちなみに枕の下にセットされているのはWiiバランスボードです


トイレット電子書籍(ニットタイガーさん)

 トイレで本を読むのが好きな人、いますよね。でもあれこれ触った手で電子書籍の画面をタッチするのはちょっと……という人も中にはいるのではないでしょうか。

 そんなときに活躍するのがこの「トイレット電子書籍」。トイレットペーパーをくるくる回すと、据え付けのモニタに表示された文章も一緒にスクロール。おおっ、これなら清潔にトイレ読書が満喫できる! 読書に夢中になりすぎてお尻が渇いてしまわないようご注意を。

トイレットペーパーを回すことで画面もスクロール。でもこれ、紙を取りたい時もスクロールしちゃうんじゃ……


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2410/05/news022.jpg 「クレオパトラみたい」と言われ傷ついた55歳女性→カット&パーマで大変身! 「本当にびっくり」「素敵なマダムに」
  2. /nl/articles/2410/05/news040.jpg 伝説の不倫ドラマ「金曜日の妻たちへ」放送から41年、キャストの現在→75歳近影が「とても見えません」と話題
  3. /nl/articles/2410/02/news116.jpg 余りがちなクリアファイル、“じゃないほう”の使い方で食器棚がまさかのスッキリ 「目からウロコ」「思いつかなかった!」と反響
  4. /nl/articles/2410/05/news023.jpg 七五三で刀を持っていた少年→20年後には…… “まさかの進化”に「好きなもの突き進んでかっこいい!」
  5. /nl/articles/2410/05/news018.jpg 野良猫が窓越しに「保護してください」と圧をかけ続け…… ひしひし感じる強い意志と表情に「かわいすぎるw」「視線がすごい」
  6. /nl/articles/2410/05/news012.jpg 「あのお客さんに幸あれっ!」 小銭の出し方が完璧な“神客”にレジ店員感激 会計がスムーズになる配慮が参考になる
  7. /nl/articles/2410/04/news048.jpg 「こういうの好き」 割れたコップの破片を並べたら…… “まさかの発想”で息を飲むアート作品に 「すごいセンス良い」「前向きな考え」
  8. /nl/articles/2410/04/news040.jpg 50代女性「モンチッチみたいにしてほしい」→美容師がプロのワザを見せ…… 別人級の変身に「めっちゃお洒落」「すごい!」
  9. /nl/articles/2410/04/news025.jpg 「これが免許証の写真???」 コスプレイヤーが公開した“信じられない”免許証が話題 コスプレ姿との比較に「両方とも可愛いすぎる」
  10. /nl/articles/2410/05/news032.jpg 大型犬が18年間、ドアを開け続けた結果……そうはならんやろな驚きの末路に「どうしたらこんな風になるのよ」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
  2. 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
  3. トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
  4. 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
  5. そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
  6. 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
  7. 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
  8. “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
  9. 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
  10. 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声