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» 2012年08月17日 19時57分 公開

「RoboGames2012」に日本からドリームチームが参加した!! バトル編ロボットのオリンピック(1/2 ページ)

アメリカ、サンフランシスコで開催されたロボットのオリンピック「RoboGames2012」では、二足歩行ロボットの格闘競技やサッカーのほかに、火薬を使用した過激な競技や機体を破壊しあう驚愕の競技などが行われた。「Team Robot Japan」の活躍も含めて紹介しよう。

[種子島健吉,ITmedia]

日本勢強し、二足歩行ロボット格闘競技「Kung-Fu」

 10年以上の歴史を持つ二足歩行ロボット競技会「ROBO-ONE」をはじめ、ホビーロボット競技では一日の長がある日本勢が、やはり二足歩行ロボット格闘競技「Kung-Fu」でも、強さを発揮した。先日のパフォーマンス編でも紹介したキングカイザーが、審判の細かな採点方法が良く分からないという状況の中でも盤石な戦いぶりを見せ、ミドル級(この上のクラスはないので実質、無差別級)で金メダルを獲得した。

 キングカイザーを制作、操縦した丸氏によると、上位に残った韓国のロボットはサイドの動きからの横突きという日本のロボットに近い戦法で、アメリカのロボットはパンチ(正拳突き)を繰り出してくるという独自のモーションという、それぞれ違った見切りが必要だったのが、国内の大会とはひと味違った部分だったそうだ。

画像 ロボットビルダー丸氏のキングカイザーは、スプリント、パフォーマンス、格闘競技などで金メダルを獲得しただけでなく、「RoboGames2012」参加機体の中でいちばん素晴らしいロボットに贈られる、Best of Showも獲得した

画像 会場で配布された、キングカイザーのトレーディングカード。子供たちに大人気で、すぐになくなってしまったそうだ

サッカー競技は銀、銅メダルを獲得

 二足歩行ロボットによる3対3のサッカー競技も行われ、日本からは2チームが参加。惜しくも金は逃したものの、銀、銅メダルを獲得した。チームの一員として流血仮面で参加した小俣氏によると、金メダルを獲得した韓国は「とにかくメダルを獲りに来ていた!」そうで、来場者の期待に応えるためにステージでのパフォーマンスを優先させ、その合間に出ることができそうな競技にエントリーしていたという日本チームにはハンデがあったようだ。そもそも今回「RoboGames2012」に参加するとき、「今回はメダルは度外視でいいよね」と日本勢は話していたらしいのだが、実際現場に来ると皆、国内の競技会常連なだけに闘争心に火が点いてしまい、ずいぶん悔しい思いをしたそうで「来年はメダルも獲ろう!」と志を新たにしたとか。

やはり二足歩行ロボットによるサッカー競技も、日本でのノウハウが豊富。ほかの参加チームへの配慮として、2チーム出場していた日本チーム同士が決勝前に当たるマッチメイクになっていた。ハード(ロボット本体)の性能だけでなく、モーション(ソフトウェア)の作り込みも多大に影響する競技であり、日本はループシュートやインサイドキックなど高度なモーションを繰り出して闘った(映像は、Robots Dreamsの許可を得て紹介)


レギュレーションがゆるいため、サッカーというより重量級機体の押し合いの様相を呈している。最終的なリザルトは韓国(金)、日本(銀)、日本(銅)だったのだが、日本の二足歩行ロボットによるサッカー競技を知る人には釈然としないところがあるかもしれない(映像は、Robots Dreamsの許可を得て紹介)

ルール無用の実弾射撃競技「MechWars - HardCore」

 さて、ここまでは日本でもお馴染みの競技だったが、ここからは「RoboGames2012」ならでは、アメリカならではの競技を紹介しよう。まず火薬を使用する過激な競技「MechWars - HardCore」。別に「MechWars - Airsoft」という競技もあり、そちらは日本で行われている「ロボでサバゲ!」と同じようにBB弾を撃ち合うものなのだが(仕事の都合で参加を断念した、ノボリサカ氏のアーノルド・スタローンが参加予定だったのはこの競技)。「HardCore」は使用できる火薬の量が決められており拳銃のような威力は発揮されないようになっているものの、バネ仕掛けや空気圧ではなく実際に火薬を使用した実弾発射装置を使用する。まずは論より証拠で映像を見てもらいたいのだが……。

ロボットビルダー、shibata氏のカウントダウンとともに愛機Frog Footの右手に装備された発射装置から実弾発射! ド派手な音と発砲炎!! なのだが、アレ!?


 ……ちょっとルールが分からない! それもそのはず、実はこの競技まだ競技体系を固めている段階で参加者も飛び入りの1名を含めて3名だけ。今回も、競技というよりはデモンストレーションのような種目だったのだそう。ルール無用というよりも、ルールがまだできていないという状態。実はアメリカのロボットビルダーであるEdoga氏から競技への協力を求められたshibata氏が、急遽、日本では困難な火薬の入手やロボットに装備するシールドなどの立体成形も含めて、インターネットを駆使して調達。スケジュールが厳しく、移動中の飛行機でも立体成形のための3Dプリンタ用データを作成し、アメリカで3Dプリンターを開発しているコミュニティに協力を依頼してパーツを成形することで当日に間に合わせたという。本来、ハードもモーションも完璧に近い仕上がりのFrog Footが、一度倒れた後に起き上がることができないのは、両手の装備と頭部カメラで重量が増し、重心バランスも変わってしまっているためだ。

 そもそも二足歩行ロボットは多脚ロボットに比べて搭載できる装備重量が少ないということもあり、いろいろと今後クリアしなければならない課題が多そうな競技ではある。しかし、Edoga氏とshibatashi氏は最終的には火薬を使用する発射装置から実弾を発射しあって行動不能にさせたほうが勝利とする、というルールの競技にしたいということなので、実現すればアメリカのロボットファンのみならず、日本のロボットアニメファンの琴線にも触れそうな夢のある競技である。

画像 「MechWars - HardCore」に参加した、shibata氏のFrog Foot(左)とEdoga氏のHikari。火薬を使用した実弾発射装置やシールドをインターネットで調達、製作依頼して制作された日米合作のコラボレーション機体だ

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