温泉と駅弁で長万部を満喫!!:長万部「かにめし」(1180円)(2/3 ページ)
温泉の水柱がぶぉぉぉ~と約2カ月間も噴き出し続けた、あの長万部の駅弁です。
【おしながき】
- ご飯(北海道産) 梅干し
- 味付けカニほぐし身 筍 椎茸 錦糸玉子
- わかめ佃煮
- 大根桜漬け
- みかん
経木の折を開けると、フワッと漂う、かにのいい香り。かには、筍と一緒に水分がなくなるまで炒られていて、旨味が凝縮されています。この形になるまでに、約50の試作品を作り、長万部駅や機関区で働いていた人たちに試食してもらって、試行錯誤を繰り返しながらできたと言います。その意味でも、この「かにめし」は、「鉄道のまち」が生んだグルメと、言えましょう。
特急列車の車内販売、そして駅弁積み込みがなくなったいま、長万部の「かにめし」を、現地で味わう場合は、長万部で1本列車を落とすか、「山線」経由の旅程を組んで、お店で買い求める形となります。鉄道旅でもクルマの旅でも重宝しそうなのが、かなや売店に併設された「自由席」(開放時間8:30~15:30)。かつて津軽海峡線で運行された快速「海峡」のシートが設置され、旅気分と一緒に、「かにめし」を味わうことができます。
広い長万部駅の構内を、引退間近のキハ281系気動車の「北斗」が発車していきます。北海道新幹線は、新函館北斗~札幌間に、新八雲・長万部・倶知安・新小樽の各駅が設けられることになっており、温泉街方面へ向かう跨線橋は工事準備のため、通行止となりました。いずれは、新幹線と洞爺湖・登別方面への“海線”との結節点となる長万部。立ち寄った際は、温泉も駅弁もしっかり堪能したいものです。
(初出:2022年9月28日)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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