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大船名物「鯵の押寿し」はなぜ、関東風に“にぎり”、関西風に“押し”ているのか?大船「鯵の押寿し」(1380円)(2/2 ページ)

大正2年登場の超ロングセラー、大船の名物駅弁「鯵の押寿し」。これにはいまの時代にも相通じるアイデアが隠されていました。それは何かというと……。

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伝承 鯵の押寿し

【おしながき】

  • 鯵の押寿し(酢飯、小鯵)
  • 醤油
  • ガリ

伝承 鯵の押寿し

 中鯵を使った「鯵の押寿し」とは、少し食感が異なる、小鯵を使った「伝承 鯵の押寿し」。小鯵は半身に加工されたものを、さらに半身に開いて作られるため、1匹の小鯵からは、2カン分の身しかとることができません。大船軒でも誰がこの開き方を考えたかは分からないそうですが、半身のアジをそのまま使うより、見た目も食感も、一層美味しくなるそう。じつは押寿しで安全性を高めつつ、見た目にもこだわった「技」が詰まった駅弁なんです。


E231系電車「特別快速」東海道本線・藤沢~大船間

 新宿経由で高崎まで直通する湘南新宿ラインの「特別快速」が大船駅に入ってきました。近くの大船軒本社にある「茶のみ処大船軒」(木・金・土・日の11時~15時営業)では、“押す前の鯵の押寿し”が食べられます。酢の沁み具合が違うため、味わいも、駅弁とは若干異なるのが面白いところ。大船軒によると、地方からお見えになるお客様が多いそう。じつは、駅弁との「味の違い」も楽しむことができる、出来立ての「鯵の押寿し」です。

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(初出:2022年12月19日)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史

昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。

駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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