全身麻酔患者へわいせつ行為で医師逮捕……病院側は不当逮捕主張 医療関係者も反発、有志が翻訳した参考文献もWebで公開
病院側は「手術後せん妄状態での幻覚や錯覚が織り交ざったものと確信する」と断言。
東京都足立区にある柳原病院で、麻酔から目覚めた女性に対しわいせつな行為を行ったとして医師が逮捕された事件に関連し、「麻酔の副作用として“性的な幻覚”が報告されている」とする海外の文献が有志によって日本語に翻訳され、Googleスプレッドシートで公開されています。この事件を巡っては、SNSで「麻酔の副作用による幻覚ではないか」との指摘が相次いでいる他、柳原病院はサイト上に抗議文を掲載しています。なおこの医師は容疑を否認しているとのことです。
文献翻訳はTwitter上で呼び掛けが始まったもので、麻酔の副作用として性的な幻覚が報告されてきたことに加え、それによって訴訟にまで発展した複数の例にも言及。同時に「性的訴えのリスクを生じかねないため、臨床医は注意を払うべき」とも説明しています。
柳原病院は、この逮捕について「手術前の恐怖や不安と全身麻酔で行った手術後せん妄状態での幻覚や錯覚が織り交ざったものと確信する」と断言。同時に被害者は満床在室の4人部屋におり、さらに術後の経過観察のため看護師が複数回病室を訪れていたため「多くの目がある環境の中で供述の様な事が誰にも知られず行われたとは考えられない」として今回の逮捕を“不当逮捕”と主張し、警察の対応を強く非難しています。
この事件に関しTwitterでは、医師の犯行を明確に否定する意見は少ないものの、「麻酔薬では性的悪夢を見ることもある」「自白強要にでも持ち込むつもりか」など医師を擁護する意見が多く、同時に警察の対応を非難する声があがっています。しかし、中には「本当に犯罪者なのかもしれない」といった意見も。
なお、日本麻酔科学会に今回の事件についてどう思うか等について取材を申し入れましたが、「学会としては答えられない」旨の回答がありました。
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