「他人のほうが幸せそうに感じる」「『いいね!』が少ないと腹が立つ」―― 調査結果にカスペルスキー「SNSは諸刃の剣」

SNSが現実の交流関係を良好にするとのポジティブな結果も。

» 2017年01月26日 19時57分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 カスペルスキーがSNS利用者へのアンケート結果をまとめ、「ソーシャルメディアが人々に及ぼす影響」と題して公開しました。ユーザーの過半数が楽しむために利用している一方で、「他人のほうが楽しそうに見える」といった回答も多く、SNSの功罪を示しています。


投稿内容 投稿内容から、利用目的自体はポジティブなものばかりだと分かる

 調査は世界18カ国の16歳以上の男女1万6750人を対象(日本の対象者は1000人)に、2016年10〜11月に実施されたもの。投稿内容を問うた質問では「自分が楽しいと感じたこと」が61%、「趣味」が54%、「イベントやパーティー/お出かけなど」が46%と回答の上位を占め、多くの人が前向きな理由でSNSを利用していることが判明しています。

 その一方で、「あなたが嫌な気分になった理由は?」と利用上の不満を問う質問も。最多回答は「迷惑な広告」(72%)ですが、次点の「誰かから『友達削除』をされた」(61%)以下、SNS上のコミュニケーションに関する回答が多数みられます。「自分の誘われていない催しに友だちが行っているのを見た」(59%)「他人が自分より良い人生を送っていることを知った」(57%)など、他人をうらやむような回答も。大多数が楽しいことを発信した結果、それを見て劣等感を持つ人が生まれる可能性を示しています。


不満点 「いいね!」があまりつかなかったことを気にする回答も多い

 自分の投稿に対する「いいね!」の数が気にならないと答えた数は、全体の31%と、大半は他者からの反応を気にしているようです。特に男性はその傾向が強く、24%が「『いいね!』の数が少ないと『自分は人気がない』と友だちから思われる」ことを心配(女性は17%)。「自分にとって大切な人が『いいね!』をくれないと腹立たしく感じる」「自分の友だちが他人の投稿に『いいね!』をつけていると嫉妬する」とする人も、20%以上確認されています。

 一定数のユーザーが「いいね!」に執着していることを示すデータも。「確実に『いいね!』がたくさん得られるのであれば、以下のことをしてみようと思いますか?」との質問に対し、男性の12〜32%、女性の5〜21%が「友だちや同僚の面白い情報や秘密を公表する」と認めました。「普段は口にしないような意見を強く主張する」「酒に酔った人の様子を投稿する」といった、危険を冒すような項目に「はい」と答えた人も少なくありません。


いいね狙い
いいね狙い 「いいね!」をもらうために「自分の裸をさらす」と答えた人が、男性で9%、女性で5%……!?

 SNS上のコミュニケーションが、現実の対人関係に良い影響をもたらすとする、ポジティブな調査結果も。SNSでつながって以来、相手と現実でこまめにコミュニケーションをとるようになったとする回答は、家族や友だち、同僚などいずれの相手でも68〜80%と高い数値を示しました。この傾向は親子関係に顕著で、55%の回答者が、SNSでつながって以来関係が良くなったと答えています。


関係良好 SNSでの交流は、おおむね現実の人間関係に貢献しているようです

 ただし21%の親が、「SNSで子どもに気まずい投稿を見られたことがある」とのこと。カスペルスキーは調査結果から、SNSを「実社会の対人関係に波及効果をもたらす」と評価しつつも、「諸刃の剣」と総括しています。


悪化 SNSへの投稿がきっかけで、現実の人間関係が悪化したケースも少なくないようで、使い方次第で毒にも薬にも


(沓澤真二)


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2407/24/news014.jpg 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  2. /nl/articles/2407/25/news017.jpg 「これが生えたら庭終了」 プロも降参する“何をやっても全部ムダな最恐雑草”の正体が400万再生「ほんとこれ厄介」「土ごと変えないと不可能」
  3. /nl/articles/2407/26/news151.jpg イトーヨーカドー春日部店が閉店へ 「クレヨンしんちゃん」に登場するスーパーのモデル 「残念」「寂しい」惜しむ声
  4. /nl/articles/2407/25/news012.jpg 夜、山中の側溝をのぞいてみたら…… 思わず声がもれる“あらぬ生物”の姿に「ヤバいw」「生で見てみたい」
  5. /nl/articles/2407/25/news007.jpg 水槽の中で卵を発見→慎重に見守って1カ月後…… 小さな命の誕生に飼い主も視聴者もメロメロ「まじで可愛すぎるほんとに可愛い」
  6. /nl/articles/2407/25/news138.jpg 「お父さんはママのオタクだった」 母親が「元・おニャン子」のタレント、アイドルとオタクが“つながっちゃいけない理由”を問いかける
  7. /nl/articles/2407/25/news050.jpg 「立体的に円柱を描きなさい」 中1の“斜め上の解答”に「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」
  8. /nl/articles/2401/26/news015.jpg スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
  9. /nl/articles/2407/26/news119.jpg 工藤静香、15歳の愛犬が天国へ 感謝の言葉つづるも……「泣いてばかり」「心が追いつかない」と悲痛な思い
  10. /nl/articles/2407/26/news008.jpg 外国人が来日して“3年後”…… マクドナルドの“オーダーの変化”に「胃袋が日本人のそれなんよw」とツッコミ
先週の総合アクセスTOP10
  1. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが360万再生「凄すぎて笑うしかないww」「チーズが、、、」
  2. 6年間外につながれっぱなしだったワンコ、保護準備をするため帰ろうとすると…… 思いが伝わるラストに涙が止まらない
  3. 「お釣りで新紙幣来た!!!!!と思ったら……」 “まさかの正体”に「吹き出してしまった」「逆に……」
  4. 赤いカブトムシを7年間、厳選交配し続けたら…… 爆誕した“ウルトラレッド”の姿に「フェラーリみたい」「カッコ良すぎる」
  5. ダイソーで買った330円の「石」を磨いたら……? 吸い込まれそうな美しさが40万回表示の人気 「夏休みの自由研究にもいいのでは?」
  6. 「これ最初に考えた人、まじ天才」 ダイソーグッズの“じゃない”使い方が「目から鱗すぎ」と反響
  7. もう笑うしかない Windowsのブルースクリーン多発でオフィス中“真っ青”になった海外の光景がもはや楽しそう
  8. アジサイを挿し木から育て、4年後…… 息を飲む圧巻の花付きに「何回見ても素晴らしい」「こんな風に育ててみたい!」
  9. スズメの首は、実は……? 「心臓止まりそうでした」「これは……びっくり!」“真実の姿”に驚愕の声
  10. 【今日の計算】「8×8÷8÷8」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. 18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」
  2. 日本人ならなぜかスラスラ読めてしまう字が“300万再生超え” 「輪ゴム」みたいなのに「カメラが引いたら一気に分かる」と感動の声
  3. 「最初から最後まで全ての瞬間がアウト」 Mrs. GREEN APPLE、コカ・コーラとのタイアップ曲に物議 「誰かこれを止める人いなかったのか」
  4. 「値段を三度見くらいした」 ハードオフに38万5000円で売っていた“予想外の商品”に思わず目を疑う
  5. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  6. かわいすぎる卓球女子の最新ショットが730万回表示の大反響 「だれや……この透明感あふれる卓球天使は」「AIじゃん」
  7. 「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
  8. 天皇皇后両陛下の英国訪問、カミラ王妃の“日本製バッグ”に注目 皇后陛下が贈ったもの
  9. 「この家おかしい」と投稿された“家の図面”が111万表示 本当ならばおそろしい“状態”に「パッと見だと気付けない」「なにこれ……」
  10. 和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」