「社長退任のあいさつで皆泣いた」 WELQに端を発したキュレーション騒動、MERYから見た実情(1/2 ページ)
DeNAから独立した運営体制でありながら、「全記事非公開」が今も続くMERY。内部の人間は、WELQから始まる一連のキュレーションメディア騒動をどう見ていたのか。
「いま自宅待機状態です」「実は1週間程前から(転職活動を)始めています」――「WELQ」の炎上に端を発した一連のキュレーションメディア問題、今後について「白紙」とされたDeNAの女性向けメディア・MERYに関わってきたAさんは現状をこのように語る。DeNAは3月13日、医療系キュレーションメディア「WELQ」の炎上に端を発した一連のキュレーションメディア問題で第三者委員会の調査報告書を公開した(関連記事)が、先行きは今も不透明だ。
Aさんは「MERYがペロリによる独立運営だったから入った」という。しかし、そのMERYも他のキュレーションメディアと同様に全記事非公開となり、DeNAのもとで統制された状態が続いている。
DeNAがMERYの運営会社・ペロリを買収したのは2014年9月。DeNAによるキュレーションメディアの中でも中心的な存在として躍進を続け、DeNAから独立した運営体制・方針が続けられていたにもかかわらず、“全記事非公開”から逃れられなかったMERY。再開への見通しがない中、MERY内部では何が起こっているのか。その当事者であるAさんに現在までの実情を語ってもらった。
※DeNAのキュレーションメディアを巡る問題:2016年11月に医療系メディア「WELQ」に対し“内容が不正確”とする指摘が相次いだことから始まった。その後、11月29日には「記事の信憑性について多数のご意見が寄せられた」としてWELQの記事を全て非公開となり(関連記事)、そのわずか2日後の12月1日には女性向けメディアのMERYを除く9媒体が一気に全記事非公開となった(関連記事)。運営体制が異なるため、一時は全記事非公開を免れたMERYだったが、12月5日には他の媒体と同様に全記事が非公開に(関連記事)。その理由は、「運営に関する疑義を明らかにするための厳正かつ公正な調査を行なうにあたっては、サービス運営が停止していることが必要」ということだった。
ペロリ社員の現状は「自宅待機状態」
――Aさんの現在の一日のスケジュールってどういう感じなんですか?
A: いま自宅待機状態です、今日も起きたのは12時くらいですね。この間の第三者委員会の発表が出てから自宅待機ということになっていて、大体はすぐ休みに入れたんですけど、外部とのやりとりがある部署では、出てる人間もいるみたいです。
それまではいつ復活してもいいようにスタッフのトレーニングだとかをやってました。編集なら編集、営業なら営業で、“スキルが足りないなあ”と思っていたところを、プロジェクトを組んでつぶしていこうとした感じです。
――ロールプレイングなどですか?
A: そうですね。ただそれは内部の人間が腐らないためにやっていたのだと思います。
あとMERYに絡む仕事は一切無いんですけど、コンテンツを作る部隊はいるので、株式会社ペロリとして製作の受託みたいな形で一部で営業していました。ただそれも売り上げをあげようとしてやっていたものではなくて、ご迷惑を掛けてしまった出稿主に「何かお手伝いできることがあれば」という思いでバナー制作やページ制作を請け負うとかそのぐらいのもので、全然プッシュしていなかったですね。
――トレーニングをやっていたとのことですが、そういう状況の方ってどのくらいいるんですか?
A: 編集や営業、全社170人のスタッフのなかでも管理系・技術以外はそういうトレーニングをやっていました。管理はこういう状態なのですごい忙しいですし、技術は技術で今まで手を入れられなかったものであったりとか、新機能実装に向けた動きとかはありましたね。
――そのあたりは今も動いているんですか?
A: 今はもう休まされています。第三者委員会の発表のときに南場さん(DeNA代表取締役会長・南場智子氏)や守安さん(DeNA代表取締役社長・守安功氏)が言っていた通り、今後については完全に白紙なんです。こうすれば再開できるというスケールもなければスケジュールもないので、手を止めるしかないですよね。
――それまでは社内の雰囲気的に「もしかしたら再開できるかも」という空気は……。
A: 問題が全くないわけではないので、修正はやらないといけないし、重たい部分として画像の問題があるのも分かっていたので、そういった部分は提携したレンポジ屋(写真素材の提供業者)さんの画像に替えたり、そういうことさえしっかりやれば媒体として再開できるだろうという気持ちはありました。だからこそいつGOが掛かってもいいように(トレーニングを)やっていました。
――それはペロリに限った話ですか?
A: ペロリだけです。DeNAのキュレーションメディアはほぼ解散状態で、色んな部署に配置転換されているんです。この間の会見でも言ってたと思うんですけど、雇用は守るけど適宜要望を聞いて配置転換しているという状況ですね。DeNAの社員はそうなってました。
――早い段階でそういう状態だったんですか?
A: そうですね。DeNAは最初のゴタゴタの段階で出稿主への返金とかあったんですけど、そういうのがあらかた済んだらすぐ配置転換が始まっていました。年が明ける頃にはそういう風に動いてたと思います。ペロリは独立した組織で配置転換はできなかったんですが、ペロリにもDeNAの出向者が結構いるのでそのへんが一部帰任したりはしていました。
「WELQ」炎上から「MERY」全記事非公開まで
――MERYが全記事非公開になる前段階としてWELQの問題があったと思うのですが、WELQが炎上し始めたとき、MERY側の雰囲気はどうだったんですか? 例えば「ウチもやばいんじゃないか」みたいな空気があったりなどは……。
A: それはDeNAの方からもそうですしペロリの経営層からもそうなんですけど、「ペロリは独立した組織なので大丈夫」という説明があって、それを信じていました。MERYって記事を内製できるスタッフがしっかりいて、それこそいろんな編集者を引っ張ってきていて雑誌をしっかり作ってきた人間がいたり、自分たちで社内にスタジオもあって撮影もできたり、コンテンツに対してコストを掛けていたんです。MERYもクラウドソーシングを使ってたんですけど、それが無くなったとしても影響がないと言っていいくらいだったんです。
――ということは、やっぱりMERYで全記事非公開になったときは不本意という気持ちが?
A: 不本意どころか、悔しかったです。でも全記事非公開の前にかなりの記事を落としていたんですよ(関連記事)。それは薬機法に絡んだキーワードを機械的に落とすっていうもので、あとは出典元がない画像が載った記事とか、全体の8割位の記事を落としていたんです。そこはみっともない体で媒体運営やってますとも言えないので、まぁ落とすのは仕方がないと思いますね。
それにSNSの投稿感覚で引用してしまった画像もあったとは思うし、報告書にあったように画像をサーバー保存していたわけです。
――MERYとしては「必ずしも問題のある記事が多い」という認識は無かったということですか?
A: まぁ当時は組織全体的には(そういう認識は)無かったですし……ただ画像に関しては着手しなければいけないというのはありましたね。DeNAとは別組織で動いているし、自分たちでちゃんとコンテンツ作っているし、11月の終わりから12月の頭くらいまでは大丈夫といえば大丈夫という風には思っていました。
――12月頭に全記事非公開になってから第三者委員会の発表があるまでは、実質的に止まった状態だったと。
A: そうですね。ただ12月に関しては繁忙期で広告がたくさん入っていたんですが、それが全部キャンセルになって1個1個対応しなければいけなかったり、そういう部分で営業の人は忙しかったと思います。
特にMERYって一番売り上げがあがっていた大きな媒体だったので、案件数もほかの比にならないんです。それが全部キャンセルになるってことなので、出稿主に対してのフォローは厳しいものがあった。ただ、行く先々で同情してくれて「大変だったね」「復活を期待してる」みたいな優しい声も掛けてもらっていたようで……全体的には前向きに接してくれましたね。
そういう中で年末を過ごして、色んなところから叩かれまくっていて、立場的に何も言えなかったですが、真偽問わず推測だけで書いているところも多くて。くやしいなーと思っていました。年越してからですね、暇になって精神的につらかったのは。
――コピペや画像の転載について、著作権者からクレームへの対応はあったんですか?
A: それはDeNAグループ全体としてやっちゃってるので、ペロリの手から離れてるんですが、やってますね。多分これはもともとシカトしてたと思うんですけど、「私のブログの画像ですよね」みたいな過去にクレームが来ていたものにも、ちゃんとコンタクトを取り直してあらゆる手段を含めて対応してますね。
――さきほどの話のなかで、今回の騒動以降MERYとしての活動が実質止まった状態が続いて、現在は自宅待機とのことでしたけど、給料はどうなっているんですか?
A: 減額もなく、全員通常通り出ています。リストラで首とかはないですね。
――具体的に把握してらっしゃるかどうか分からないんですが、そのコストってどのくらいのコストになるんでしょう。
A: それは分からない。ただどれだけ垂れ流したとしても、DeNA本体から追加で借り入れができてるはずなんですよ。そこは全然ショートしないですよね。単体だったら絶対ショートしてましたけど。
――今回の騒動で離職される方はいたんですか?
A: ないわけではないですけど、そんなに激しく出てないですね。ほぼないと言っていいくらい。やっぱりみんなMERYが復活すると思ってたし、問題を払拭(ふっしょく)すれば間違いなくいい媒体だという自負もあるし、ユーザーの評価も高かったので、どういう形で復活するのか見届けないで辞めるっていう風にはならなかったですね。
今回「白紙」といわれた通り、どういう形で復活するかも分からないです。ただ、絶望的なのは綾太郎さん(中川綾太郎氏)がいなくなったこと。彼は今回こういう形で失敗してしまったんですが、間違いなく天才。センスもいいし、人望も厚い。この人がいるからペロリにいるっていう人間は相当数いると思うし、この人がいればMERYはしっかり復活できると思っている人も結構多かったと思うんですけど、綾太郎さんがいなくなったことでせきが切れたんじゃないかなと思います。
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