「業界No.1」「芸能人が来院」はNG ダメな医療機関Webサイトの見分け方教えます
厚労省のガイドラインを解説。
整形したい、包茎を治したい、医療脱毛したい、レーシックを受けたい、インプラント治療したい、そう思ったとき多くの人は、まずインターネットで情報を調べるでしょう。では、検索してたどり着いた医療機関のWebサイトで何を確認するでしょうか?
医療機関のWebサイトに書いていいことは、厚生労働省が「医療機関ホームページガイドライン」として指針を出しています。これは破ったら違法というものではないですが、「やっぱり厚生労働省が出したルールを守っているお医者さんにかかりたい!」と思うのが普通の考え方でしょう。
一般の方でも見抜きやすい、覚えやすいルール違反事例を紹介します。
「日本一」「No.1」「最高」はダメ
「日本一」「No.1」「最高」――よく見かけるような気がするこれらの単語は使ってはいけません。ガイドラインができたのが2012年なので、それ以前は今よりもこのワードがインターネットにあふれていたかもしれません。
何がダメかというと、厚生労働省用語でいうなら「他との比較等により自らの優良性を示そうとするもの」です。
- ○○の治療では、日本有数の実績を有する病院です
- 当院は県内一の医師数を誇ります
- 業界最大手
- 一番予約が取りにくいクリニック
- 症例数世界No.1
「日本有数」「県内一」など、他の医療機関と比較してアピールする表現は、仮に事実であっても掲載できません。
「有名人が利用しています」はダメ
「有名人が利用しています」――これもダメ。ネット上には来院している芸能人のランクでその医院のランクが分かるなんてうわさもありますが、現在のガイドラインでは、芸能人や著名人が受診していることは、仮に事実であっても掲載してはいけません。また、一般人の体験談についても、医療機関に都合のいい感想のみを取捨選択してアピールしてはいけません。
「ただいまキャンペーン中」もダメ
「ただいま期間限定50%オフ!」といったフレーズもアウトです。費用が「今だけ」などといわれると、患者は急いで判断しなくてはいけなくなります。このような早急な受診を過度にあおる表現は掲載してはいけません。
- ただいまキャンペーン中
- 期間限定で○○療法を50%オフ!
- 先着○名様限定
また、費用の安さの過度な強調もしてはいけません。
加工した手術前・手術後の写真はダメ
例えば、医療広告の例ではないですが「髪形を変えて若返った」「○○ダイエットでこんなに痩せた」といった内容の記事で、明らかに「後」の方が化粧が濃いとか照明が明るいとか思ったことはないでしょうか。医療機関では、撮影条件や被写体の状態を変えるなどして撮影した術前/術後の写真を掲載してはいけません。
「医療機関」は原則として広告が禁止なんです
この厚生労働省のガイドラインは「医療機関」向けです。内科や外科など、一般の人が「病院」と思うところ向けのガイドラインでもあります。
そもそも医療機関は原則として広告が禁止されています。ただし、患者にとって有益な情報(名称、電話番号、住所、診療科名、入院設備の有無、休日診療をやっているか……などなど)の広告は認めましょうという建て付けになっています。Webサイトは厚生労働省には広告と解釈されていないので、医療広告とは別のガイドラインとなっていますが、禁止事項の考え方は同じです。
医療は人の生命・身体にかかわるものなので、広告がガッツリ規制されています。だからこそ、なるべく多くの人に広告を見抜く能力を身につけてもらい、ちゃんとルールを守っている病院の方がもうかる社会になってほしいと、国民生活センターに以前勤務していた筆者は願っています。いい病院を選ぶチェックポイントはこれだけではないですが、参考の1つにしてください。
参考リンク
- 医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)
- 医療機関のホームページに掲載する表現はガイドラインに沿っていなければなりません(政府広報)
- 美容医療サービスの消費者トラブル(政府広報)
- 美容医療サービスを受けるに当たっての確認ポイント (消費者庁)
- 美容医療サービスの勧誘トラブルに注意!(国民生活センター)
- レーシック手術を安易に受けることは避け、リスクの説明を十分受けましょう!(消費者庁)
- 歯科インプラント治療に係る問題(国民生活センター)
- 美容医療サービスにみる包茎手術の問題点(国民生活センター)
(高橋ホイコ)
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