アース製薬、「殺虫剤」の呼び方を「虫ケア用品」に変更 人体や環境にやさしいイメージに

アース製薬広報に聞きました。

» 2017年11月29日 17時30分 公開
[福田瑠千代ねとらぼ]

 アース製薬が「殺虫剤」という呼び方をやめ、「虫ケア用品」という新名称を採用したことが明らかになりました。


 同社は10月27日、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナー(家庭用殺虫剤、虫よけ、肥料、培養土及び除草剤)に就任。これを契機に「殺虫剤」の呼び方の見直しを行うことにしました。

 「虫ケア」という聞き慣れない言葉に対し、Web上では「店員に伝わらなそう」「人間を敵に回すことにしたの?」といった困惑の声も。なぜこの呼び名を採用したのでしょうか? 同社の広報に聞きました。


「いきなり定着するとは考えていない。地道に広めていければ」

―― 「虫ケア」と聞くと、虫を手助けする意味合いに受け取る人もいるようですが、新名称の意味をあらためてご説明いただけますでしょうか。

広報:確かに、「なぜ虫をケアするの?」といった声は一部届いてきています。「虫ケア用品」のケアとは、「世話をする」方のケアではなくて、「注意を払う」方の意味合いで使っています。「ニキビケア」や「エイジングケア」などと同じく、「問題に対しケアをする」という意味合いです。

―― 新たな呼称を考えたのはなぜでしょうか。

広報:これまで「殺虫剤」という言葉を聞くと、その語感からどうしても「毒性が強そう」「環境に悪そう」と感じるお客さまが一定数おり、それが虫対策をおろそかにする一因になっていると感じていました。弊社では「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」ことを経営理念としており、製品の安全性には特に注意を払っています。製品の成分には天然由来のものもあり、“虫を殺す”というより“人を守る”ものであることが伝わる言葉をいろいろと検討していった中で、「虫ケア用品」という言葉に決まりました。

―― 「虫ケア用品」に含まれる製品はどういったものになるのでしょうか。

広報:殺虫成分を含むもの以外にも「ごきぶりホイホイ」など、虫対策のための用品全般が対象になります。

アース製薬、「殺虫剤」の呼び方を「虫ケア用品」に変更 人体や環境にやさしいイメージの定着はかる 「虫ケア用品」には虫よけスプレーなどの忌避剤も含まれる(画像は公式サイトより

―― 今後広告などで「虫ケア用品」という言葉を打ち出していく予定などはあるのでしょうか。

広報:CMなどで大々的に宣伝していくというよりは、まずは同業他社や小売店などに名称の意図を地道に説明していき、少しずつ浸透させていきたいと考えています。「殺虫剤」という名称は長年使われてきたものですので、いきなり新名称を定着させるのは難しいと思いますが、少しずつ定着させていければと考えています。




 「殺虫剤」は既に一般に定着している言葉なだけあり、いきなり呼び方を変えると言われるとつい困惑してしまいますが、理由を聞いてみるとわりと納得ができるものでした。ですが、虫対策用のグッズ全般を「虫ケア用品」と呼ぶのであれば、殺虫作用の強いものは引き続き「殺虫剤」と呼んだほうが語弊がなさそうな気も。今後、この新たな呼び方がどのように受け止められていくのか、見守っていきたいところです。

※追記:本文を一部修正しました(18時22分)



Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/15/news011.jpg 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. /nl/articles/2412/16/news107.jpg 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. /nl/articles/2412/15/news035.jpg 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  8. /nl/articles/2312/15/news032.jpg 放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
  9. /nl/articles/2412/15/news028.jpg 脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
  10. /nl/articles/2412/16/news023.jpg 父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」