扇風機に挑む電動うちわ、防御力が高すぎる花粉症対策グッズ 斜め上の発想力でニッチを突き進むサンコーレアモノショップの世界 (1/2)
不思議な商品の数々について取材してきました。
コンデンサーからメイド服まで、ちょっと偏っているけれど、さまざまなアイテムがゲットできる東京都・秋葉原。この街に、一風変わった商品ばかりを扱うことで有名なサンコーという企業があります。
通販サイト「サンコーレアモノショップ」を見ると、いわゆる「俺の嫁」が人肌に温まるヒーター付き抱きまくら、脇の下に風を送る脇汗防止用ポータブルファン……など、思わず「なぜそのニーズに着目した」とツッコみたくなる製品がずらり。
今回は不思議なガジェット欲をくすぐり続ける同社に取材してきました。どうしてニッチな商品ばかり出しているんですか、サンコーさん?
変化球だらけのサンコーグッズが生まれるまで
―― まずは基本的なことからお伺いしたいと思います。サンコーさんって、そもそもどんな企業なんですか?
社長はもともとPC周辺機器関係の仕事で、海外商品の輸入販売に関わっていました。しかし、務めていた会社の方針で「この商品面白いなあ」「絶対に売れるのになあ」と思うものが販売できなかったそうです。
―― 何というかこう、おカタい感じがあったんですかね。
そこから独立して自分で輸入販売を行うようになり、2003年に設立したのが当社、サンコーです。「面白いけど役に立つ」商品を提供することがモットーで、「全社員が毎週、新商品のネタ出しをする」という社内ルールがあります。
―― 毎週ネタ出しって、けっこう高頻度ですよね。皆さん、どういうものを提案するんですか?
自分の身近な困りごとを解決するためのアイテムや、自分が欲しいものを提案することが多いですね。例えば、麻雀好きな人は「全自動麻雀卓が高い。安いやつが欲しい」とか。
―― 個人的な欲望がどストレートに出てますね。
そうですね(笑)。ですが、もし同じ気持ちを抱いている人たちが世の中にいれば、商品として成立する可能性があるわけです。
「よし、このアイデアで行こう!」という段になり調査してみると、海外に既製品があることも。こういう場合は輸入販売できますが、無くても自社企画商品として製造し、商品化します。
―― あなた(広報担当者)のアイデアが採用された商品もあるんですか?
そうですねえ……。自撮り棒ってあるじゃないですか。あれをいち早く売り出したのって、当社なんですよ。
―― 今でこそわりと一般的なアイテムになっていますが、数年前は変わった発想のアイテムという扱いでしたね。「自分の写真を撮るだけのために、カメラ用の棒を買う人なんて本当にいるの?」と不思議に思った覚えがあります。
その自撮り棒をかわいく進化させたのが、私のアイデアから誕生した自社企画商品「もふもふ肉球自撮り棒」。持ち手部分が猫の足っぽいデザインになっていて、肉球をプニッと押すと、シャッターがパシャッと。
―― まさか、そこに自撮り棒の新たな可能性を見いだすとは……!

……と、まあ、こんな風に輸入販売と自社企画を組み合わせながら、毎週2〜3種のペースで新商品を出しています。
販売は通販サイト「サンコーレアモノショップ」のほか、オフィスがある秋葉原近辺の直営店などで行っています。秋葉原にはいろいろなお店がありますが、国内製品を扱っているところが多いので、売り物がかぶることはまずないですね。
―― あの通販サイトって、どうやって作っているんですか? 海外製品もあるはずなのに、外国語の商品名が見当たらないような……。
自社のスタッフが商品名の考案などを行っているんです。担当スタッフが3人いて、取扱説明書、商品ページの制作までやってもらっています。このときに写真素材なんかも必要になるので、スタジオ用のマンションも1部屋確保しています。
改良を重ねた“人をダメにする系”アイテム
超軽量折りたたみ式仰向けゴロ寝デスク
―― ここからは、サンコーさんの企画商品に焦点を絞りたいと思います。変わり種ぞろいですが、どんな商品が人気ですか?
好評な商品はシリーズ化して改良版を開発することがあって、「仰向けゴロ寝デスク」シリーズはもう8代目になりました。ノートPCを固定する天板が360度角度調整できるから、寝転がった姿勢でもいろいろ捗るぞ、というアイテムですね。
「うつぶせ寝クッション」から発展した「横向き寝クッション」
同じ“ぐうたら系”でいうと、最新の「うつぶせ寝クッション」も3代目までいきました。
―― 最新版ではどんな改良が?
横向きに寝ても使えるようになっています。クッションの中央に耳を入れる穴を開けたり……
―― なるほど。クッションでこすれると、痛くなることがありますよね。
それから、頭部を載せるクッション、胴体用のクッションのあいだに隙間を作っています。普通に横向きに寝転がると片腕が体の下に入ってしまうんですが、その隙間に腕を通すことで両手が使えるようになります。本を読んだり、ゲームしたりしやすくする工夫です。
―― 解説ありがとうございます。製品のことが分かると同時に「人間はなぜ怠けるために、全力を尽くしてしまうのか」という別の疑問が湧いてきました。
ニッチすぎる方向に進化していった企画商品たち
ハチの巣駆除もできそうな花粉症対策アイテム「USB花粉ブロッカー」
―― あと、個人的に気になっていた商品なんですが、この「USB花粉ブロッカー」という花粉症対策用マスク、いくら何でも防御力を上げすぎてません? われわれがよく使うマスクと違って顔全体を覆っていて、ハチの巣駆除などにも使えそうな形状になっていますよね。
これは「とにかく徹底的に花粉をシャットアウトしたい」というニーズを想定した商品です。
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