ニュース
» 2018年01月27日 11時30分 公開

前情報不要! インド映画の最高傑作「バーフバリ 王の凱旋」を今すぐ見てくれ

今一番面白いやつ。

[将来の終わり,ねとらぼ]

 「バーフバリ 王の凱旋」の上映延長が決まった。2017年12月29日より全国公開され1カ月が経過しようとしている本作、1月26日以降の週も引き続き公開となる。

前情報不要! インド映画の最高傑作「バーフバリ 王の凱旋」を今すぐ見てくれ 今すぐ映画館で見るべき

 ハリウッドの製作費何億ドルといったビッグ・バジェット映画が1カ月もたたずにシアターをあとにする昨今、インド製作のいわゆるトリウッド映画の日本での興行期間としては極めて画期的なことといっていいだろう。

 インド映画歴代興収の歴史を塗り替え、世界でも記録的大ヒットを飛ばしている「バーフバリ 王の凱旋」。本作は開始後間もなくでかでかと表示される「2」の数字を見れば分かる通り、2017年4月に日本公開された第1作「バーフバリ 伝説誕生」(DVDBD発売済・Amazonビデオで配信中)に続くバーフバリ2部作、その完結編である。

 ここで「なんだ2部作かよ前編見てないよ……」と思った方も安心してほしい。本作に「前編を見ていなければ意味が分からない」点はほぼ存在しないからである。ただもちろん、「1」を事前に見ておいたほうが本作をより楽しめるというのは事実。しかしはっきりといえることは、前編がAmazonから届くのを待っていたりする間に劇場の大スクリーンで見逃す機会を失うほうが間違いなく人生の損失だということだ。

とにかく「王の凱旋」を見てくれ! という圧を感じる公式ダイジェスト

 加えていうなら私が「伝説誕生」を自宅のノートPC(12インチ)で見たあとにおぼえたのはすさまじい感動と、スクリーンで見逃したことに対する猛烈な後悔である。もしあなたの近場の映画館、「上映中」のページに本作が並んでいたのなら、以下の文章は無視してほしい。そして公開が終わる前に、劇場に走ってほしい。

 絶対に後悔はしない。


「ラ・ラ・ランド」のようにスマートで、「ベイビー・ドライバー」のようにスタイリッシュ

 以下拙い文章にて本作の魅力を述べるなら、古代インドの大国マヒシュマティにおける王子・バーフバリがとにかく強く、気高い物語である。従兄弟・バラーラデーヴァとの王権競争に勝利し、国を継ぐことになったバーフバリ王子はのちに王となるもののさだめとして、従者カッタッパを連れ放浪の旅に出る。河下のクンタラ王領に着こうというころ、突如襲撃してきた盗賊団に気高く立ち向かうクンタラ王国の王妹・デーヴァセーナの美しさ、そして強さに心を奪われた彼は身分を隠し、無能な使用人として王国に入り込むことに成功する。

 時を同じくしてひそかにバーフバリの動向に監視の目を光らせていたバラーラデーヴァもまた、その嫉妬心からかデーヴァセーナを自らの后としようともくろむ。そこで王母・シヴァガミに頼みこみ、デーヴァセーナを自分の妻とすることを王母の名をもって宣誓させてしまう。王母による求婚の書簡を「自分のため」と信じて疑わないバーフバリ。真の心の強さを持った女性・デーヴァセーナ。王のため、息子のため、国のためにあらんとする王母・シヴァガミ。そしていまだ「国盗り」を諦めてはいなかったバラーラデーヴァとその父・ビッジャラデーヴァ。こうしてある種のギリシャ悲劇的な人間ドラマが切って落とされるのである。

前情報不要! インド映画の最高傑作「バーフバリ 王の凱旋」を今すぐ見てくれ 凛とした佇まいのデーヴァセーナ

 本作のストーリーラインは明快であり、ストーリー的ないわゆる「プロットのひねり」というものは取り立てて多い方ではない。しかし本作がこれだけ熱狂的な支持を得た理由は、物語が普遍的であるがゆえに「とにかく面白く見せよう」「全ての絵を美しく作ろう」という製作側のすさまじい力量がはっきりと形になっているところにある。

 とにかく目を奪われっぱなしになること確実のきらびやかな劇中美術は架空の王国に命を吹き込み、圧巻の殺陣は英雄たるバーフバリのみならず、あらゆるキャラクターに確かな存在感を与えている。特に人物間の確かな信頼関係が見て取れる戦闘中の武器の受け渡し、樹木を使用した戦術などは見ているだけで心が踊る。中盤に見られる弓を通したコミュニケーションの成立は本作のまさに白眉だろう。

公式予告

 またそれらの絵作りを気持ちよく見せるための工夫のひとつとして、徹底したテンポの良さがあげられる。決して日ごろから映画を見ていると、物語を調子よく進めるためか――とかく説明過多なセリフやご都合主義的な演出が見られることがままある。「バーフバリ」ではインド映画得意のダンスシーン、そしてそのバックで流れている音楽――その歌詞において物語、キャラクターの心情、バックボーンといった部分を説明、ないし補強することで物語をスピーディーに進行させ、かつ説得力をもたせることに成功している。

 それはラブシーンにおいては「ラ・ラ・ランド」のようにスマートに、アクションシーンでは「ベイビー・ドライバー」のようにスタイリッシュ。とりわけバーフバリがとにかく鬼神のごとき強さを発揮するシーンで流れる思わず叫びたくなるような勇ましい音楽は、「マッドマックス 怒りのデスロード」の戦車群が高鳴らすドラミングのように観客の心を鷲づかみ、否応無しに物語に引き込んでしまう。

 ミュージカルとアクションを併用した貴種流離譚、すなわち王たる者の血の物語を描くという点ではディズニー映画「ライオン・キング」が最も近い作品かもしれない。その結果「伝説誕生」のダイジェストを含めて2時間半超えという比較的長めな上映時間にもかかわらず、それを全く感じさせない。

 「次はどんな絵を見せてくれるのか?」「次は?」「次は?」と、こちら側の興味も途切れることなく右肩上がりに上昇していく。更にそれに応えるかのように、アクションシーンの激しさや物語の強度も後に行けば行くほど加速していく。本作はまさにエンターテイメントそのものであり、胸を張って「楽しい!」といえる最高の作品である。

前情報不要! インド映画の最高傑作「バーフバリ 王の凱旋」を今すぐ見てくれ 全てが名場面

とにかく、まずは劇場へ

 繰り返すように、本作は「伝説誕生」の続編である。ネタバレにならない程度に言うのであれば、前作に登場するあるキャラクターの語る長きに渡る回想が本作の前半部分であり、後半はその回想が始まる以前のシーンとなる。つまり時系列的に厳密な前編・後編ではないため、後編から見ても存分に楽しめるようになっている。

 ゆえにオススメする。まずは「王の凱旋」を劇場で見る。その後あなたは否応無しに「伝説誕生」を見たくなっているはずだ。買うなり借りるなりして即座に見る。そしてもう一度、「王の凱旋」を見てほしい。あなたは真の王の名を叫ばざるを得ないだろう。そしてその湧き上がる胸のうちには、作中幾度も流れた雄々しい劇中歌が響いているはずだ。

 また2月3日にはキネカ大森にて、「伝説誕生」「王の凱旋」2作連続の「絶叫上映」が予定されている。王の名を叫ぶにはうってつけの環境だ。荒ぶる神よ シヴァ神よ 広大無辺の守護神よ……バーフバリ!

前情報不要! インド映画の最高傑作「バーフバリ 王の凱旋」を今すぐ見てくれ 絶賛上映中

(C)ARKA MEDIAWORKS PROPERTY, ALL RIGHTS RESERVED.

将来の終わり

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2206/28/news122.jpg 坂口杏里さん、新婚夫が毎日の愛妻料理をベタ褒め “バカ美味すぎ”の評価に「嬉しすぎて幸せやぁ」「愛ですね」
  2. /nl/articles/2206/27/news166.jpg 「ラーメン二郎」へ“表敬訪問”したジョージア駐日大使に話を聞いた 「次回は『ニンニク ヤサイ マシマシ、ブタ抜き、アブラ多め』を頼みたい」
  3. /nl/articles/2206/27/news100.jpg 「出勤前に柴犬の匂いを染みつける飼い主」 ギュッとされるワンコの幸せそうなお顔に「心が浄化された」の声
  4. /nl/articles/2206/28/news156.jpg 元乃木坂46の伊藤かりん、「顎変形症」手術のプレート除去 「骨って再生するんだね。人間すごい」
  5. /nl/articles/2206/28/news167.jpg 「こんなに絵が上手いなんて」 中川翔子、1時間で『SPY×FAMILY』アーニャを17体生み出してしまう
  6. /nl/articles/2206/10/news085.jpg 坂口杏里さん、夫の鍛え上げた上腕に抱きつくラブラブ2ショット 「旦那は格闘技もやってるから、ムキムキ」
  7. /nl/articles/2206/27/news190.jpg 控えめに言って最高だ! 檜山沙耶キャスター、『SPY×FAMILY』ヨル・フォージャーのコスプレに挑戦
  8. /nl/articles/2206/28/news098.jpg 「SOUL'd OUT」が突如トレンド入りも本人たちは無関係で「真実はどこだ」状態 発端は“Sold out”の誤変換?
  9. /nl/articles/2206/27/news130.jpg この画像の中に「さかな」が隠れています 猫に見つかると食べられちゃう!? 分かるとスッキリする隠し絵クイズに挑戦しよう
  10. /nl/articles/2206/27/news184.jpg 「TRF」YU-KI、療養中「globe」KEIKOの近況明かす「彼女はいたって元気です」 2011年にくも膜下出血倒れる

先週の総合アクセスTOP10

  1. めちゃくちゃ目立ちそう! 元俳優・成宮寛貴、ほぼ変装なしのディズニーシーに現れた姿がオーラだだ漏れ
  2. 尼崎市が全市民情報流出の会見でUSBのパスワード桁数を言ってしまいネット総ツッコミ 「情報セキュリティの教材か?」「やらかし重ねてるの面白かった」
  3. 1匹の子猫を保護すると……草むらから子猫の群れが! 助けを求める様に寄ってくる姿がいじらしい【米】
  4. 入院中の堀ちえみ、クレーム電話連発する“心ない人物”に苦悩 顔も知らない相手に「人生を阻まれてしまいます」
  5. よそ者には厳しい甲斐犬が、家族と認めた子柴犬を…… 全力で守る姿に「深い愛情に泣ける」「誠実さがかわいい」
  6. パパ、10時間ぶりの帰宅でワンコの感情が…… 大爆発!!→体当たりするゴールデンレトリバーがいとおしい
  7. YOSHIKI、母親の四十九日で生まれ故郷へ 喪服姿で悲しみを吐露「I miss my mother」
  8. 「私はどん底に居ました」 小林麻耶、妹・麻央さんの命日に思い吐露「真実を伝えるしかないと死を考えたことも」
  9. ちょっと窓を閉めただけで、ゴールデンレトリバーの表情が…… この世の終わりのようなお顔が抱きしめたくなる
  10. 柴犬が散歩中、ノラの子猫たちに囲まれて…… 迫力におされて全く進めない姿が応援したくなる

先月の総合アクセスTOP10

  1. この写真の中に1人の自衛隊員が隠れています 自衛隊が出したクイズが難問すぎる……「答え見ても分からない」と人気
  2. フワちゃん、指原莉乃同乗のクルマで事故 瞬間を伝える動画が「予想の10倍ぶつけてる」「笑い事ではない」と物議
  3. 人気動画ジャンル「ゆっくり茶番劇」を第三者が商標登録し年10万円のライセンス契約を求める ZUNさん「法律に詳しい方に確認します」
  4. この写真の中に2人の狙撃手が隠れています 陸自が出したクイズが難しすぎて人気 まじで分からん!
  5. 華原朋美、“隠し子”巡る夫の虚言癖に怒り「私はだまされて結婚」 家を飛び出した親に2歳息子も「もうパパとはいわなくなりました」
  6. 誰にもバレずに20年 別荘を解体中にバスルームから“とんでもないモノ”が見つかる 「わけがわからない」と困惑
  7. 名倉潤、妻・渡辺満里奈との結婚17周年に“NY新婚旅行”ショット 「妻には感謝しかありません」と愛のメッセージも
  8. 植毛手術のいしだ壱成、イメチェンした“さっぱり短髪”が好評 「凄く似合ってます」「短い方が絶対いい」
  9. 「ビビるくらい目が覚める」「生活クオリティ上がった」 品薄続く「ヤクルト1000」なぜ、いつから人気に? 「悪夢を見る」ウワサについても聞いてみた
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」