飼い主が留守の間、ペットは家で何してる? 「ペット用カメラ」はどこまで使えるのか
外出先からペットの様子が確認できるアイテム。
近年、広まりを見せている「ペット用カメラ」をご存じでしょうか。外出先から自宅にいるペットの様子を確認できるというもので、各社からさまざまな製品が販売されています。一体、どのくらい使えるアイテムなのでしょうか。
ペット用カメラは小型の端末を採用していることが多く、製品にもよりますが卓上などに設置可能。撮影した映像をスマホやタブレットを使って外出先から確認することで、家を留守にしている間でもペットの様子を見守ることができます。
ところで、素朴な疑問として浮かんでくるのが「ペットがカメラに映らない場所に行ってしまったら意味がないのでは?」ということ。
「屋内スイングカメラ」を販売するパナソニックに話を伺ったところ、同製品の場合は、首振り機能を備えており、カメラの向きを360度変えられるとのこと。
それでも見つからない場合は、事前登録した音声を再生する機能を使って、エサ袋のカサカサ音、名前を呼ぶ飼い主の声などペットが好む音声を流すことで、カメラの方に呼び寄せることができるといいます。
ドッグトレーナーさん、ペット用カメラってどうなんです?
ペット用カメラには、どんなメリットがあるのでしょうか。国際ライセンスCPDT-KA認定ドッグトレーナーの大久保羽純さんにお話を聞いてみました。
―― 犬の場合、ペット用カメラにはどんなメリットがありますか?
大久保さん:昔は、犬を飼うといったら「家に大きな庭があって、家に誰かしらずっといる」ということが条件のようなものでした。しかし現代、核家族化や都市化が進み、犬を飼う環境は変わりました。ペット用カメラは、留守の多い世帯などで人とペットの安全・安心を確保するのに役立ちます。
飼い主さんが留守中、ペットがどのように過ごしているか見ることができれば、ペットの安全確保の一助となります。留守中にエアコンが切れて犬に異変が起きているとか、犬がいたずらをしているときに危ないものが落ちてきて怪我をしたとか、体調が悪そうだとか、さまざまなトラブルに気付くことができます。
―― 使うときの注意点はありますか?
カメラで見ていると、愛犬(ペット)はほとんど寝ているかもしれません。眠たいのではなく、他にやることがなく暇だから寝ていることも多いのです。「カメラがあるから安心」と留守時間が長くなってしまうのは悲しいことです。一緒にいられるときは、留守にした分、楽しく遊びましょう。
ペット用カメラは、ペットと飼い主の安心・安全に役立つツール。でも、頼りすぎず、一緒にいる時間は絆をより一層深めるのを意識することがポイントといえそうですね。
30代女性のペット用カメラ体験談
実際にペット用カメラを使うと、飼い主の生活はどう変わるのか。犬と猫を飼っていて、留守中の様子に不安を抱えているという会社員かおりさん(30代女性)に試してもらいました(Panasonic「屋内スイングカメラ」を使用)。
―― ペット用カメラを使ってみて、良かった点を教えてください。
かおりさん:基本的に、平日朝9時から夜20時までは犬1匹、猫1匹がお留守番している状態。以前住んでいたアパートはペット可でしたが、ペットの鳴き声で苦情が来た経験もあり、今の住居でも家を空けている間の無駄吠えなどが気になっていました。また多頭飼いなので、万が一ケンカなどがあったら……といつも不安に思っていました。
気になったら、スマホで様子が見られるのは安心できました。スマホから話しかけることもできるので、無駄吠えしているときに声をかけると、ペットも落ち着くようでした。また、お留守番中の意外なかわいい行動が見られたことも、とても良かったです。録画対応しているので、思い出にもなります。
―― 反対に、「もうちょっとこうなればいいな」と感じた点は?
ネットの設定が少し複雑だったので、もう少し簡単になったらうれしいですね。
ペットの鳴き声などに反応して、スマホに通知される機能があると、何かあったときにすぐに気付くことができて便利かもしれません。あとは、カメラをクリップなどで高い位置にも設置できるといいなと思いました。
自宅に留守番するペットの安全確認だけでなく、人間がいないときの知られざる行動をウォッチできるペット用カメラ。飼い主にとっては不安解消、思い出づくりに役立つアイテムのようです。
取材先
大久保羽純さん
国際ライセンスCPDT-KA認定ドッグトレーナー。PERRO株式会社 代表取締役。日本とニュージーランドで修行。世界平和を目指し、現在は東京で、犬と人の心をつなぐレッスンや講師、執筆など各所で活躍中。SUNNY DOG TRAINING PARTNER
Panasonic
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