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» 2019年06月16日 12時00分 公開

葬儀業界のプロに聞く「最期に後悔のない別れ方」ができる家族の共通点 (6/6)

[中山順司,ねとらぼ]
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印象に残っている故人の見送り方

――これは良かったなとか、印象に残っていることはありますか?

 故人が大好きだった食べ物を通夜の場に大量に持ち込んで、遺族が故人をしのびながらそれを食べて談笑するってのは印象的でしたね。もうひとつ、「何もしない」という見送り方も心に残っています。

――何もしない? それはいったいどういう……?

 そのご家族は一家で病院を経営していて、そこの院長であるご主人が亡くなったのですが、夫婦も親子も日々の忙しさですれ違いばかり。何かを家族そろって一緒にやるってことが全くなかったそうです。旅行はおろか、三度の食事すらすれ違っていたという。

 ご主人が亡くなって「どんな送り方をしたいですか?」とお聞きしたときに、「特別なことはしなくていい。ただ一緒に過ごしたい」とおっしゃったので、あえて何もせず、ご遺体を囲んで家族が普通に食事したり、おしゃべりしたりして一日過ごすってことをしました。

 プランナーは「ようやく家族そろって過ごすことができました。ちゃんと涙を流して見送ることができました」って感謝されたそうです。経験の浅いコーディネーターだと、ついあれをしましょう、これはどうですか、と趣向を凝らしてしまいたくなるものなんですが、こういうやり方もあるということです。

――そんなやり方もあるんですね……。それはそれで落ち着いた、家族だけで過ごすささやかなひとときのような気もします。私はまだ死にたくないですが、いつ何があってもいいようにToDoリスト作成から始めてみようと思います。ありがとうございました!



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