「うなうなディスコ〜♪」 スーパーで流れる謎のうなぎソングは何なのか? 制作元に聞いた

曲名は「うなディスコ」。USEN-NEXT GROUPのUSENが制作しました。

» 2019年07月20日 11時00分 公開
[ねとらぼ]

 「うなうなディスコ〜♪ うなうなディスコ〜♪」――土用の丑の日が近くなると一部のスーパーで流れる歌。聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。この歌は一体何なのか? 制作したUSEN-NEXT GROUP株式会社USENの広報を担当しているUSEN-NEXT HOLDINGS広報部マネージャーの清水さやかさんと、USENの制作担当者に聞きました。

平和堂が投稿した「うなディスコ」採用の動画

「うなディスコ」が生まれた背景

 この歌のタイトルは「うなディスコ」。うなぎの販促ソングとしてUSEN-NEXT GROUPのUSENが2014年ごろに制作しました。

うなディスコ うなぎ商戦になるとあの曲が……

 USENではスーパーやコンビニなど、企業向け店内放送コメントを年間2万本近く制作しています。過去の制作実績データから、2月の恵方巻き、7〜8月のうなぎのコンテンツ制作依頼が圧倒的に多いことが分かり、「これだけ需要があるコンテンツだから、もっと違った方法で何かできないか? 歌にすることでもっと訴求力が増すのではないか?」と考えたのがきっかけでした。

 当時、USEN社内で販促ソングはまだそれほどメジャーなコンテンツではなかったため、軽い気持ちで恵方巻きソング「恵方ロールちゃんのうた」をデモ制作。意外と社内受けがよく、企業の採用率も高かったことから手応えがわいたとしています。そして第2弾として生まれたのが「うなディスコ」でした。

 「販促ソング制作の大前提として、“遊び心”は忘れない。とはいえ、企画・制作段階では、いいじゃん! 面白いじゃん! で内輪で盛り上がっていましたが、レコーディングで歌入れして、いざ曲が出来あがってみたら、このサウンドは遊びすぎじゃないか!? この方向性でいいのか!? と少々不安になったりもしました。大当たり、大外し、どちらだろう? みたいな(笑)。そんな経緯で比較的フィーリング重視で制作されたのが、『うなディスコ』です」(担当者)

制作したのは?

 制作にあたったのは、「USEN クリエイターズ」というグループ。USENの音声コンテンツ制作を専門とする部署で、DTMによる音楽制作に精通した社員が集まったチームです。「当初は部活的なノリから始まった集まり」だったそうで、2人から始まって、徐々に増えて最大で6人体制になっています。

 案件次第で、歌詞やメロディー、レコーディングなど役割分担し、企画はしっかり考えつつ、サウンドの方向性や歌詞の言葉選びはいい意味で緩い雰囲気の会議でアイデア出しをしているとのこと。

こだわりは“ダサポップ”

 販促ソングの制作は良くも悪くも「コンパクトに強烈なもの」を常に意識していると担当者。放送する場がお店ということで、来店客からのクレームにならない程度のポップさと「なんか気になる」のギリギリラインをキープすることがこだわりといいます。

 「なんのひねりもなく土用丑の日をテーマとした楽曲を漠然と想像してみてください。多くの方が、威勢の良い和風、和太鼓ドンドン! みたいなものをイメージされるのかなと思います。でも、そうではなく、もっとダサポップなもの、いい意味でぶち壊し系で行きたいな、と。ミラーボールのあるお立ち台でうなぎガールズたちが扇子片手にクネクネ、ノリノリで踊っているようなものをまずイメージしました。絵的には完全ジュリアナです(笑)」(担当者)

 そんな考えから「うなぎ、ディスコ」→「うなぎ+ディスコ」→「うなぎスコ」→「うなディスコ!!」という言葉がパッと浮かんだそうです。「うなディスコ」という言葉のインパクトが強く、これ以外のタイトルは考えられなかったとか。歌詞はスラスラと、「いい感じにダサくて、昭和感あるもの」が書けたとしています。

うなうなディスコ

うなうなディスコ

今夜はバブリー

うなぎのぼり

うなうなディスコ

うなうなディスコ

たまにはぜいたく

ゴージャスいいじゃない♪

うなディスコ

 アレンジは「迷わず冒頭からダサい、インパクト全開オーケストラヒットを使用」したとのこと。全体的にはノリの良い懐メロポップス、ボーカルは昭和アイドル風かつ元気で明るくストンと耳に入る声を採用し、間奏には、土用の丑の日を広めたと言われる平賀源内風ラッパーで和風ブレイクビーツっぽく。「結果、いろんな『ダサい』『ウザい』が詰まった『なんか気になる』サウンドになったのかもしれません」(担当者)

問い合わせ多数

 「うなディスコ」は現在、のべ63社から導入依頼が来ているといいます。ほとんどがスーパーやコンビニなど当初想定していたマーケットで、結果的に狙いは「ドンピシャ」だったと担当者。年を経るごとに問い合わせや要望が多く寄せられており、企業の用意したうなぎ販促の動画にBGMとして採用される例も。

 「ダサくてウザくて、でもなぜか気になって。ついつい口ずさんでしまう『うなディスコ』、今月の7月27日は土用の丑の日です。たくさんの企業様、そしてお買い物中のお客様にお聴きいただければ幸いです」(担当者)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2410/05/news022.jpg 「クレオパトラみたい」と言われ傷ついた55歳女性→カット&パーマで大変身! 「本当にびっくり」「素敵なマダムに」
  2. /nl/articles/2410/05/news040.jpg 伝説の不倫ドラマ「金曜日の妻たちへ」放送から41年、キャストの現在→75歳近影が「とても見えません」と話題
  3. /nl/articles/2410/02/news116.jpg 余りがちなクリアファイル、“じゃないほう”の使い方で食器棚がまさかのスッキリ 「目からウロコ」「思いつかなかった!」と反響
  4. /nl/articles/2410/05/news023.jpg 七五三で刀を持っていた少年→20年後には…… “まさかの進化”に「好きなもの突き進んでかっこいい!」
  5. /nl/articles/2410/05/news018.jpg 野良猫が窓越しに「保護してください」と圧をかけ続け…… ひしひし感じる強い意志と表情に「かわいすぎるw」「視線がすごい」
  6. /nl/articles/2410/05/news012.jpg 「あのお客さんに幸あれっ!」 小銭の出し方が完璧な“神客”にレジ店員感激 会計がスムーズになる配慮が参考になる
  7. /nl/articles/2410/04/news048.jpg 「こういうの好き」 割れたコップの破片を並べたら…… “まさかの発想”で息を飲むアート作品に 「すごいセンス良い」「前向きな考え」
  8. /nl/articles/2410/04/news040.jpg 50代女性「モンチッチみたいにしてほしい」→美容師がプロのワザを見せ…… 別人級の変身に「めっちゃお洒落」「すごい!」
  9. /nl/articles/2410/04/news025.jpg 「これが免許証の写真???」 コスプレイヤーが公開した“信じられない”免許証が話題 コスプレ姿との比較に「両方とも可愛いすぎる」
  10. /nl/articles/2410/05/news032.jpg 大型犬が18年間、ドアを開け続けた結果……そうはならんやろな驚きの末路に「どうしたらこんな風になるのよ」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
  2. 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
  3. トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
  4. 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
  5. そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
  6. 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
  7. 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
  8. “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
  9. 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
  10. 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声