実はいる? “整形願望があるから整形を批判する人” エッセイ漫画「自分の顔が嫌すぎて、整形に行った話」インタビュー(4)

「『あなたはなりたい顔になれてよかったね』という僻(ひが)み」。

» 2019年08月20日 12時00分 公開
[直江あきねとらぼ]


 どうして私はこんなにもブサイクに生まれてしまったのだろう―― 整形の体験談を描いたエッセイ漫画「自分の顔が嫌すぎて、整形に行った話」。なぜ“顔を変えよう”と思ったのか。それによって、内面的にはどのような変化があったのか。著者・愛内あいるさんにインタビューしました。漫画本編もあわせて掲載します。(聞き手:直江あき

漫画「自分の顔が嫌すぎて、整形に行った話」とは?

 「整形して人生変えたい。自分を好きになりたい」

 幼少期から10年以上、ブサイクな顔に苦しんできた日々。そんな人生を変えるために選んだのが、「整形」だった――生きづらい人生の葛藤と解放を描いた、衝撃のノンフィクションマンガ。

著者プロフィール:愛内あいる(Twitter:@aiuchi_airuInstagram:@aiuchi_airu

漫画家。愛知県出身。「ブサイクなので整形に行った話」がTwitter公開後に反響を呼び、生きづらい葛藤と解放の記録を描いた『自分の顔が嫌すぎて、整形に行った話』(KADOKAWA)を刊行、現在その後を描いた「結婚したいモンスターになった私の話」講談社漫画アプリPalcy(パルシィ)にて連載中。


























その他の一部エピソード、購入先などはWebマンガ誌「コミックエッセイ劇場」に掲載されています


整形に否定的な人の一部は「本当は自分も整形したい人」?

―― 整形した当時、「周囲にバレる」以外の不安はありましたか?

 なかったです。バレることの不安が100%で「そうなったら、自分は社会的に終わるかもしれない」と思っていました。ネットで「整形がバレて会社を辞めた」といった書き込みを見ていたので、すごく心配だったんです。

 結局、ある男性社員に気付かれてしまったのですが、彼が本当に良い人で事なきを得ました。私の知らないところでウワサが広まっていたかどうかまでは分かりませんが、直接何か言ってくる人は現れなくて。

 でも、今は整形したことを平気で言えますし、軽口もたたけるようになりました。この漫画を描いてから「この人には言ってもいいんだ」と思われるようになったらしくて、「実は私もやりました」といわれるようになったり、リアルの友人とも「どこのクリニックでやった?」みたいな話で盛り上がったりしてます。実は整形してる人って、意外と多いんですよ。

―― 「整形がバレると困ったことになる」というのは、批判的な風潮があるから。なぜ否定的な声があるのだと思いますか?

 Twitterのリプライで「整形したことでいじめられた」「友達からヒソヒソ言われるようになってツラい」というコメントをよくいただくのですが、言われた言葉の端々からくみ取ってみると「もしかしたら実は悪く言いながらも、その子も整形に興味があるか、自分もしたいと思っているのでは?」と感じることがあって。

 全てとは言いませんが、整形に批判的な人の中には“外見にコンプレックスを抱えていて、本当は整形願望がある人”がけっこういるんじゃないか、と思っています。自分より先にやった人に対して「あなたはなりたい顔になれてよかったね」という僻(ひが)みから、強く当たってしまうというか。

「他人の評価を受け入れつつも、自分のために」

―― 整形後、メイクやオシャレで変わった点は?

 この漫画のころの私は他人の評価が全てでしたね。周りの目を気にしてオシャレをしていたけどツラくて、「女子だけメイクして香水つけて、私は大変なんだぞ。お金もたくさんかかってるんだぞ」と思ってました。

 でも、今はオシャレがすごく好きですね。メイクやオシャレには流行がありますから日々勉強してますが、あくまでも自分の好きなこと、趣味としてやってます。

 とはいえ、「他人の評価を全く気にしない」というのは不可能なので、「それも受け入れつつも、自分のためにオシャレする」という感じでしょうか。「かわいいね」って言われたら、やっぱりうれしいですから。「“かわいい”はテンションが上がる」という言い方でいいのかな、ネイルだけでもきれいにしていると仕事の楽しさも違いますね。

(続く)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」