ニュース
» 2019年10月30日 11時00分 公開

未来の街乗りEVをイッキ乗り! 東京モーターショーで「超小型モビリティ」に乗ってみた【写真55枚】(3/4 ページ)

[松本健多朗,ねとらぼ]

軽自動車に近い4人乗りの超小型EV「FOMM ONE」

 FOMMが製造する「FOMM ONE」は、「4人乗り」に対応する小型EVです。

FOMM FOMM ONE FOMM ONE

 FOMM ONEは今回試乗する車両で他にはない機能や工夫を幾つか搭載しています。

 まずボディーは、仮に水害に遭遇しても水に浮かぶ構造となっているそうです。また、4人乗車対応(前2人、後ろ2人)なだけでなく、エアコンも普通に搭載します。後席は確かに狭いのですが、子ども用、あるいは駅までの数分くらいならばガマンできる範囲です。それより普段使いにおいては、買い物荷物の置き場として重宝することでしょう。これがあるのとないのとでは恐らく利便性がかなり違います。

 幅は軽自動車よりも185ミリ狭いですが、一般的体形の大人2人が乗っても、肩が触れるほど狭くはありません。意外と大丈夫です。

 アクセル操作は少し特殊です。アクセルは指操作。ハンドルの左右にあるパドルシフトのようなレバーを引くと機能します。レバーの機能は左右どちらも同じです。ブレーキは一般車と同じ足操作。フロアにはブレーキペダルのみがあります。アクセルレバーを離すと回生ブレーキも効きます。

 説明員によると、足元スペースを広く使うことに加えて、「誤操作を防ぐため」が目的です。アクセルとブレーキを踏み間違えるパニック事故は、同じ「踏む」動作が並んでいるがゆえに起こりやすくなるものの、今さら仕様を大きく変えられない、自動車が抱える課題の1つ。新しい乗りものということで、操作対系を完全に分ける思い切りのよい設計ができました。

リアシートも用意 リアシートもちゃんとある
リアシートも用意 かなり広い!
アクセルはハンドルレバーで、ブレーキは床に装備 アクセルはハンドルレバーで、ブレーキは足で操作する
助手席での同乗試乗で体験 加速感もそこそこあり、20キロまではスイッと一瞬。ドア付きエアコン付きでもある(街乗りでは意外と重要)

 使い勝手、乗り心地ともに、今回試乗した超小型モビリティの中では、もっとも普通の自動車に近いと感じました。

 2019年10月現在、FOMM ONEはタイで販売。車体サイズは2585(全長)×1295(幅)×1565(高さ)ミリ。最高速度は時速80キロ、航続距離は160キロ。タイでの参考販売価格は66万4000バーツ(約230万円)です。日本販売は未定ですが、今後の反響や法制度策定の状況に応じて決めたいとしています。今後に期待です。

まるで馬車かトロッコ列車か ローランド・ベルガー「バトラーカー」

 今回の試乗した中で、特にデザインで異彩を放っていたのが、ローランド・ベルガーによる2.5人乗りのEV小型モビリティ「バトラーカー」です。

ローランド・ベルガー バトラーカー ローランド・ベルガー「バトラーカー」

 バトラーカーのバトラーは、日本語で「執事」。自家用やシェアサービス向けではなく、ホテルや式場、神社仏閣などで客を乗せ、案内するためのおもてなし車両を想定して開発したそうです。車体サイズは2400(全長)×1100(幅)×1800(高さ)ミリ。最高速度は時速10キロで、航続距離は50キロです。

 ベースはトヨタ車体のコムスだそうですが、なるほど、かなりワクワクするメルヘンな外観に仕上がっています。木の床やソファのようなシートを採用したインテリアは、「移動する部屋」の不思議な感覚をもたらしてくれます。また、車両は遠隔操縦にも対応。運転手なしに移動や配車管理が行えるよう運行管理システムも含めた提供を想定しています。

ベース車の「コムス」(左)と「バトラーカー」(右) ベース車の「コムス」(左)と「バトラーカー」(右)
バトラーカー 客の送迎を想定した設計
自動車らしさを感じさせない内装 内装もかなり凝っている
バトラーカー トロッコ列車や馬車に乗ったような気分になれた
屋根が透明なので景色を楽しめる 屋根は透明のポリカ製。開放感満点で景色も楽しめる
屋根が透明なので景色を楽しめる

 バトラーカーは、「客気分」で後席に乗車。ゆっくり速度で、ソファのような座席と明るい空間のおかげで、トロッコ列車や馬車に乗ったような心地よさがあります。スピードを出してほしくないと思わせる魅力を持っていました。

現状の壁は法整備、早期解消に期待

 超小型モビリティは当初、カタチがちょっと違うだけで機能性や走行性能はどれも大体同じの小さいEVというか遊具のゴーカートのようなものと思っていました。しかし各車ともさまざまなテーマや利用シーンを想定し、かなり本気モードで開発しており、いずれも何かしらの強い個性や主張がありました。

 2人乗り以上の超小型モビリティ普及における現時点の壁は「法整備」です。2019年10月現在、一般道は国交省の車両認証制度に基づく自治体の許可を得てようやく走れます。高速道路は走れません。安全基準も定まっていないことから市販できず、イベントでの体験車両やシェアサービス用としてごく小規模に導入されるくらいに留まっています。

 しかし、小型で電動、気軽に運転でき、駐車スペースもコストも少なくて済む特長は、従来のクルマにはない短距離用の移動手段としてちょうど良いシーンが多くあり、「利用する/共有する」シェアサービスの一般化とともに需要が増えていくと筆者は考えます。

 どんな乗り心地か。自分だったらどう使うか──。実際に乗ると、どんなシーンで使えそうかを自身で具体的に想像できるようになって、ワクワクしてきます。東京モーターショーへ行くならば、ぜひ、この新世代の乗りものを体感してみましょう! 場所はシンボルプロムナード公園の「夢の大橋」付近です。

東京モーターショー 「超小型モビリティ」:OPEN ROAD/夢の大橋付近が試乗場所(画像:東京モーターショー公式サイト
東京モーターショー このコースを3周走れる


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2201/24/news081.jpg 「めっちゃ痩せててびっくり」「尊敬しかない」 ガンバレルーヤ、1カ月半で“22キロ減”の別人ショットに反響
  2. /nl/articles/2201/25/news179.jpg 氷川きよし、休養発表後インスタ初更新 過熱報道に苦言「精神的に追い詰められています」「私も一人の人間」
  3. /nl/articles/2201/26/news014.jpg 飼い主がストーブ前に座ると、黒柴三兄弟がのってきて…… 団子状態で暖をとる子犬に「鼻血でるほど可愛い」
  4. /nl/articles/2201/26/news103.jpg 超笑顔だ! 笑わない男・ラグビー稲垣啓太とモデル・新井貴子が結婚、初夫婦でデレデレの笑み
  5. /nl/articles/2201/26/news085.jpg 一見すると笑顔の女性、よくみると…… いじめ・自殺防止を訴えるポスターのメッセージが心に刺さると話題
  6. /nl/articles/2201/26/news015.jpg 保護猫と先住猫が初対面した夜、おもわぬ行動に涙…… 「先住猫の優しさがすごい」「一生懸命な姿がたまらない」と反響
  7. /nl/articles/2201/26/news043.jpg なかやまきんに君、「お願いマッスル」カバーMVで“自慢の肉体美”を披露 本家は2億4000万回再生超え
  8. /nl/articles/2201/25/news110.jpg トンガに物資を運ぶ自衛隊員の“ステキなアイデア”にジーンとくる…… 「お疲れ様です」「泣けてきました」と称賛の声
  9. /nl/articles/2201/26/news019.jpg 子猫「肉球ぜんぶ見せたげよっかな?」 かわいい肉球をもったいぶる子猫に全力で「見せて!」とお願いしたい
  10. /nl/articles/2201/26/news156.jpg 架空のアイドルグループ、不祥事だらけの解散理由が話題に 「運営との面識無く勝手に加入」の強者メンバーも

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「どん兵衛」新CMに星野源が復活も衝撃の新展開 “どんぎつね”吉岡里帆の正体明かされ「完全なホラー案件」「狂気を感じる」
  2. ハラミちゃん、“公称145センチ”も本当の身長にゴチメンバー驚き 「デカイっていわれるのが嫌になっちゃって……」
  3. 西川史子、退院を報告 「生きていて良かったと思っていない」と告白も、力強い現在の心境明かす「私は医師です」
  4. 「もうアヒル口」「美人確定ですね!」 板野友美、生後2カ月娘の“顔出しショット”にみんなメロメロ
  5. 「気ぃ狂いそう」 木下優樹菜、生配信中止で“涙のおわび動画” やらかしたスタッフに「生きてたらミスぐらいする」
  6. 東大王・鈴木光、“お別れの笑顔”で司法試験合格を報告「本当にありがとうございました」 SNS閉鎖に涙のエール続々
  7. 「こんな普通に現れるの?!」「バレそうで心配」 倖田來未、駅のホームに“普通に並ぶ”姿にファン驚き
  8. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」「どストレートに餅で笑った」と称賛集まる
  9. 第1子妊娠のすみれ、母・松原千明と2年ぶりに涙の再会 「やっとママに会えました」と感動的な親子ショット公開
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」