高畑充希「同期のサクラ」5話は待ち遠しかった葵(新田真剣佑)回 「よくできました」シールで肯定してくれたサクラに恋をする(1/2 ページ)

大切なのは「勝ち」ではなく「価値」。

» 2019年11月13日 11時30分 公開

 11月6日に「同期のサクラ」(日本テレビ系)の第5話が放送された。今回の主役は“絶好調男”木島葵(新田真剣佑)。彼に順番が回ってくるのを、実はずっと待っていた。


同期のサクラ サクラたちが入社して5年目 イラスト/まつもとりえこ

「お前にできることは国交省の父親に頼むことだ」

 2019年、目を覚まさない北野サクラ(高畑充希)の病室を訪れた葵。彼は「たいへんよくできました」と書かれたシールが貼られた手帳を手に、入社5年目の出来事を思い出していた。

 2013年9月。故郷にかける橋の着工が無期延期になったまま人事部で入社5年目を迎えたサクラは、葵が社長賞を受賞したことを知る。しかし、社長賞は立候補した者の中から選ばれるとのこと。授賞式で社長(西岡徳馬)から「お父さんによろしく」と言われた葵は複雑な表情を見せた。葵の父は国土交通省の高級官僚だ。

 その頃、都市開発部では目玉プロジェクトが国の予算の都合で急遽凍結されるというトラブルが発生。葵は上司から「お前にできることは国交省の父親に頼むことだ」と実力ではなくコネを当てにされ、複雑な気持ちを抱いていた。

 その夜、葵の社長賞を祝おうというサクラの呼びかけで、同期がいつもの喫茶店に集まった。そこで葵は皆を見下すような発言をし、同期たちは怒って帰ってしまう。残されたサクラは同期を傷つける葵の発言に突如号泣し、酔いつぶれる。仕方なくサクラを家まで送り、重い足取りで帰宅する葵。プロジェクトの凍結について切り出そうとするが、父・康秀(矢島健一)は同じエリート官僚の兄・光一(木村了)とばかり話し、葵の話には耳も貸さない。

 翌日、父に相手にされなかったことを同僚に言い出せない葵は別の案を提案しようとするが、実力のないコネ入社のくせにリーダーぶる姿を一刀両断され深く傷つく。その夜、サクラの前で激しく酒を飲んだ葵は、家では劣等感と疎外感を感じ、会社では親の七光りだと陰でバカにされている自分のことを笑いながら酔いつぶれた。サクラは葵を救う言葉を見つけられるだろうか。

葵の憎まれ口は、いつも彼が家族から言われていた言葉

 壁にぶつかる同期を1年ごとにフィーチャーしてきたこのドラマ。今回は葵の番だ。妙な調子の良さの裏に何となく闇を感じていたので、葵の主役回は待ち遠しかった

 「もっと会社に貢献すること考えないと。俺ら最前線にいる人間に話聞いて勉強するとかさ」(葵)

 葵が同期に叩く憎まれ口は、彼がいつも父親から言われる言葉そのままだった。

 「兄を見習ってちゃんと中身のある人間になったらどうなんだ。これ以上、父親をがっかりさせるな!」(康秀)

 表彰式で苗字は読めても「葵」の字は読めなかった社長。周りは父親を通してしか存在を認めてくれず、葵本人には光が当たらない。一方、家の中で父は兄にばかり愛情を注ぎ、葵はもはや部外者のよう。家庭に居場所のない彼は家の外でリーダーを目指し、「社長になる」と口にし続けていたのだ。

 都市開発部が手掛けるプロジェクトが国交省の着工凍結リストに追加された。上司はそのリストから花村建設を外してもらうよう父親に頼めと葵を頼ってきた。

 「あっ、あの〜、他にいい方法を考えませんか? 親父なんかに頼らなくても、他に絶対いますって。我々のプロジェクトの素晴らしさをわかってくれる人、国交省にも。俺ももっともっと頑張りますから」

 上司「お前、何か勘違いしてないか? お前の実力なんか誰も認めてないんだよ。俺たちにとってお前は、ただのコネ入社なんだから」

 父の力を誇示するのではなく、自らの力で頑張ろうとした葵。しかし、そんな彼を認める先輩は会社にはいなかった。

社会に出て初めて肯定してくれた「たいへんよくできました」のシール

 「小さい頃から兄貴と違って運動も成績もダメで、唯一褒められたのが母さんから『葵は作文が上手だね』って花丸もらったときくらいだし」(葵)

 「あんた、黙ってたら何の価値もないから。周りのみんなのために一生懸命言い続けたら、どんなにウソっぽくたって絶対相手の心に届くよ」(サクラ)

 花村建設にやって来た父と兄に、葵は泣きながら訴えた

 「あなたたちは、それでも国のリーダーですか。自分の身を犠牲にしてでも、みんなを幸せにするために頑張るのがリーダーじゃないんですか? 都市開発部の人たちは、このプロジェクトが完成すれば地域の発展と繁栄、そして何よりそこに暮らす人たちにたくさん幸せを与えられるって心から信じてるんです!」

 母親が褒めてくれた長所は、ちゃんと葵の中に残っている。「あんたが黙ってたら何の価値もない」というサクラからの檄(げき)も同様。父に対峙したあの瞬間、葵の長所は本当の価値を持った。

 結局、葵の訴えは父に届かなかった。しかし、その言葉は同期の仲間に響いた。大切なのは「勝ち」ではなく「価値」。勝ち負けにこだわっていた葵が自分の価値を見出し、そして家族を乗り越えた。

 「たいへんよくできました」のシールを葵の頬に貼ったサクラ。社会に出て、初めて本当の意味で葵の存在を肯定してくれたのは彼女。そりゃあ、葵がサクラを好きになるのも無理はない。


同期のサクラ 5話は木島葵(新田真剣佑)回 イラスト/まつもとりえこ

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/19/news166.jpg 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  2. /nl/articles/2404/20/news030.jpg 熟睡する3歳&2歳の姉妹、そっと掛け布団をめくってみると…… あまりにも尊い光景に「待ってキュン死にする」「仲の良さがほんと伝わる」
  3. /nl/articles/2404/16/news185.jpg 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  4. /nl/articles/2404/18/news029.jpg 【今日の計算】「12×6−5+1」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/19/news176.jpg サントリーのひろゆき氏起用「伊右衛門 特茶」広告が物議 サントリー「ご意見は今後の参考にさせていただきます」
  6. /nl/articles/2404/20/news019.jpg すっぴんママがスーパーモデル風メイクをすると…… 「同一人物!?」な仕上がりに「素晴らしい才能」「メイク前も美しい!」【海外】
  7. /nl/articles/2404/20/news071.jpg 解体が進められている“横浜のガンダム” 現在の姿が「現代アートみたい」「色気がありますね」と話題
  8. /nl/articles/2404/18/news129.jpg 7カ月赤ちゃんが熟睡中、あの手この手で起こすと…… かわいすぎる寝起きに「天使発見!」「なんてきれいな目」
  9. /nl/articles/2404/20/news051.jpg 東京メトロが「1971年の千代田線の駅」を公開 50年以上前のきっぷうりばに「こんな感じだったんですか!」
  10. /nl/articles/2404/19/news036.jpg 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」