落語「竹の水仙」を再現した木の彫刻に驚きの声上がる 「美しい」「まさか拝めるとは」「令和の左甚五郎」
水に差した水仙が実際に花開く衝撃。
落語の演目「竹の水仙」に登場する、つぼみの状態から花開く竹でできた水仙(スイセン)を、木の彫刻で再現した作品が話題になっています。まさか本当に作れたとは……!?
「竹の水仙」は、江戸時代に活躍したとされる伝説の彫刻師・左甚五郎(ひだり じんごろう)が登場する噺。無一文の甚五郎が、正体を明かさず泊まり続けた宿屋にお金の催促をされ、その宿賃の代わりに竹で作ったのが水仙のつぼみの彫刻でした。
宿屋の亭主は“一文無しの男”に言われた通り、一緒に作られた花立てに水を入れて水仙をさし、店の表に置きます。すると、翌朝につぼみだった竹の水仙の花が開き、それを偶然目にした大名・細川越中守が家来に買いに行かせる……といった内容です。そんないわば伝説の彫刻作品を再現しており、水に差してしばらく待つと花開くという魔法のような瞬間を動画で公開しています。
作者は、木彫刻家の大竹亮峯(@ryoho_otake)さん。この落語「竹の水仙」をテーマにした作品は、あるときお客さんに言われた「竹の水仙に登場する水仙を再現して欲しい、あなたならば実現可能だと信じております…」という言葉に、大竹さんが「できますよ」と即答してから約4年後に完成したそうです。
なお、お客さんからはそれまでの間に一度の催促もなく、価格の大幅な上昇にも「構いませんよ」のひと言だけだったそうです。「本当にお客さんや見て頂いている方々に生かされています」という大竹さん。作品に流れるエピソードも素晴らしい。
また、使った素材について、花弁は鹿角、それ以外は全て水に強い特性を持つ榧(かや)の木でできており、「水を使うこの作品には無くてはならない存在です」としています。ちなみに水を抜けばつぼみに戻り、再び咲かせることができるとのこと。
そして、全て天然素材から作られているので「甚五郎のいた江戸時代でも再現可能といえるかもしれません…」と大竹さん。そんな夢を現実にしたかのような作品に、投稿されたTwitterでは「まさか拝めるとは」「美しい……」「令和の左甚五郎や!」など驚きと称賛の声が寄せられています。
大竹さんの作品はサイトとInstagram/Twitterで見ることができ、竹の水仙が花開く様子はYouTubeでも公開されています。
画像提供:大竹亮峯(@ryoho_otake)さん
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