これが国道!? 青森名物「国道339号」が予想の斜め上すぎる(2/2 ページ)
点検は県の職員が「階段362段を歩いてちゃんと確認」
クルマが通れない階段国道、この保守管理はどう行っているのでしょうか。苦労も多そうです。
こちらは青森県道路課が「月1回程度、定期的な道路パトロールを実施」しており、「点検は、歩行者の安全確保のために手すりや石畳などのぐらつきがないかなどを、高低差70メートル、段数362段を歩いて確認しています」と回答がありました。職員さんも毎回歩いて管理点検してくれているのですね!
今回の現地写真は筆者が階段国道を訪れた2011年当時のものです。あらためて階段を下りた付近をGoogleマップ(2019年1月時点の撮影画像)で見てみると、付近の建物がなくなり、空き地が広がっていました。
もしかしてこの階段下区間を拡幅するのかと思いましたが、「その予定はありません」(青森県道路課)とのことでした。
日本にここだけ、景色も抜群 観光客が多く訪れる観光名所に
実は、国道はクルマが通れない場所でも指定できます。
例えば、海の上などで橋がかかっておらず、実質的に通行が不可能な道も国道指定されている場合があります。フェリーに頼らなければならない区間のある国道もあります。こちらは「海上国道」と言います。海上国道は、東京湾をまたぐ国道16号の千葉県富津市〜神奈川県横須賀市の区間などがよく知られています。
また、幅員1.5メートル未満のクルマが通れないほどの狭い国道もあります。このような国道は地図上で点線で表されることから「点線国道」と呼ばれます。
今回の国道339号も点線国道の1つです。でも「階段」なのは日本で唯一、ここだけ。そして景色は抜群。外ヶ浜町も観光資源としての活用に積極的です。毎年約13万人の観光客が訪れる観光名所であり、ピーク時の2010年には23万6895人が訪れました。
なお階段国道の上には、その先の灯台へ続く「階段村道」もあります。こちらはかつて三厩村が整備した村道。2020年現在は外ヶ浜の町道ですが、看板はそのまま残されています。
国道指定時には意図しなかったかたちで観光名所となった国道339号こと階段国道。これからも日本で唯一の階段国道として、深く愛されてほしいものです。
(少年B)
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