心がほんわかする…… 他人の感情が“見えて触れる”少女と感情を殺した少年が出会う漫画があったかい(1/2 ページ)
感情との向き合い方は、たまに難しい。
他人の感情を見て触れることができる少女と、少女と同じ能力を使って自分の感情を殺した少年の漫画が、読み終わった後に優しい気持ちにしてくれます。
少女は他人の感情を見るだけではなく、触ることができます。彼女の目には感情は動物のように見えていて、持ち主が機嫌悪くしていたら“感情”をなでてあげて、持ち主の機嫌を良くしてあげることもできます。
そんな彼女が出会ったのが、“感情”が存在しない少年。そして彼は彼女に告げたのです。「お前だって感情ないじゃん」。実は彼も感情が見えて、触れることができます。しかし人の汚い感情ばかり見た苦しみから、感情に触れる能力を使って、自分の“感情”を殺してしまったのでした。
少年は、感情を取り戻したくなったら孵(ふ)化する卵を少女に渡しました。自分の感情を見てみたい彼女は、卵からかえった、ウサギのような姿をした“感情”を育てます。しかしある日、“感情”が訳もなく泣き出したのでした――。
ポップでかわいらしい絵柄のおかげで暗くなりすぎることはないながらも、失った感情という重いテーマを描いています。読者からは「ほんわかした絵柄で時々チクッとする感じが好き」「長編化しないかな」など好きの声が届いています。
感情は良い方向に持っていくことができると疑わない少女に対して、感情を持っていたらつらくなるだけと思っている少年。異なる感情への向き合い方をする2人が、生まれたばかりの感情にどう接するのでしょうか。童話を読んでいるような、優しい気持ちに触れてみてください。
作者のBlandocoPaloma(@BlandocoPaloma)さんは短編集『Blan’s Short Story I』を発売中。漫画『キミの感情が見えない』は同書に収録されている作品のひとつです。異なるテーマを扱っていながら、ほっこりとさせてくれる作品集です。
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