横浜駅・崎陽軒「おうちで駅弁シリーズ ピラフ弁当」(630円)〜“シルクロード”を思い浮かべて、我が家でピラフ駅弁!(1/12 ページ)
毎日1品、全国各地の名物駅弁を紹介! きょうは横浜駅・崎陽軒「おうちで駅弁シリーズ ピラフ弁当」(630円)です。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2021年2月26日)
八王子から横浜を経由して、根岸線の桜木町まで乗り入れる、横浜線の快速列車。
日中は約20分間隔で運行されており、八王子〜桜木町間を約55分で結びます。
このルートは横浜の開港に伴って「絹の道」と呼ばれるようになり、横浜線そのものも、もともとは生糸の運搬を目的に敷設された鉄道です。
その意味でも、横浜線の旅は、日本の“シルクロード”を辿る旅とも言えますね。
横浜線が開業した明治41(1908)年、横浜の地に創業したのが、横浜駅弁「崎陽軒」。
昭和29(1954)年、横浜名物シウマイの妹分として登場した「シウマイ弁当」は、首都圏はもちろん、全国に知られている名物駅弁となっています。
横浜周辺の駅のなかだけでなく、首都圏の百貨店や高速道路のサービスエリアなど、さまざまな場所にお店があるのも特徴で、近隣への配達にも力を入れています。
さらに、コロナ禍の去年(2020年)には、通信販売を拡充しました。
ステイホームの方の向けてはもちろん、もともとあった全国各地からの「崎陽軒の駅弁を食べたい」という声に応える形で、冷凍駅弁の「おうちで駅弁シリーズ」を新たに開発。
冷凍で保存が効くうえ、いつでも食べたいときに、レンジでチンするだけで、駅弁の味を楽しめることから、去年8月の発売以来、話題を呼んでいます。
「おうちで駅弁シリーズ ピラフ弁当」(630円)は、駅弁の「横濱ピラフ」をベースにつくられていて、外袋にも、横濱ピラフの掛け紙とほぼ同じデザインのシールが貼られています。
諸説ありますが、もともと、トルコ料理とされる「ピラフ」は、シルクロード周辺の国々にも伝わっていると言います。
その意味では、日本のシルクロードゆかりのまちでいただくピラフというのもいいですね!
「おうちで駅弁シリーズ」は、外袋から出して、中袋を開封せず、ご飯やおかずの面を上にしたまま、電子レンジで加熱していただきます。
500Wでは4分30秒、600Wでは4分。
開封や霧吹きをかけたりすることもなく、ラップをかける必要もないので、疲れて帰宅して、食事の手間が面倒なときも、これさえ買い置きしておけば、とても重宝しそうです。
【おしながき】
- ピラフ(トッピング:海老・グリーンピース)
- 昔ながらのシウマイ2個
- 鶏の唐揚げ
- 筍煮
アツアツの状態で、中袋の封を開けると、ピラフの食欲をそそる香りが広がります。
横濱ピラフ同様、「冷めてもおいしい」をテーマに、ご飯を魚介類のブイヨンで炊いていて、バターとワインで仕上げたのだそう。
昔ながらのシウマイ、鶏の唐揚げ、そして筍煮というおかずが入っているのが嬉しいもの。
ご飯とおかずにちょうどよく熱が通るよう、開発のご苦労も大きかったのではと思います。
本来の“シルクロードの終着駅”と云われるのが、奈良の正倉院。
奈良・京都への足となる東海道新幹線の旅も、そろそろ恋しくなってくるころですね。
遠くへ出かけられない間は、おうちでいただくピラフ弁当に、遥かなるシルクロードを思い浮かべて、思い思いの風景を、頭のなかに描いてみるのも、楽しいひととき。
我が家でいただく駅弁は、お腹を満たし、アナタの想像力も豊かにしてくれることでしょう。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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