世田谷文学館で開催中の「谷口ジロー展」がすごすぎて「すごい」としか言えなくなるのでみんな行きましょう:マシーナリーともコラム(2/3 ページ)
で、このマンガの原作を担当しているのが関川夏央という男なのよ。このウイットに富んだ物語を書いたのはよ! も~この人の書く人間模様というかユーモアがとにかく楽しくてね、そこに谷口ジローのうますぎシブすぎな絵が合わさると無敵最強になるんですよ。マージで空気感がいい。リズム感がいい。たまらん。
Kindleなど電子書籍も配信されている単行本1巻巻末には、この関川と谷口の出会いや当初連載していた雑誌の廃刊パーティーなどの様子についてウソ八百を並べたすばらしいコラムが掲載されていて、これがまた地獄のように面白いうえに、谷口ジローへの愛着を感じられるものになっていて、読むとこのコンビがねえ大好きになるんだよねえ。買って読んでみてください。かわぐちかいじがいしかわじゅんを投げ飛ばしたりしていてすごいよ。
さらにこのマンガのすごいところは超・長期に渡って連載されていたことで……いや超長いっていったらこち亀とかゴルゴとかあるだろって話なんだけどまあそれはそれとしてこのマンガも長い。連載スタートが1979年。現段階での最新作が執筆されたのは1994年。数字だけ見るとじつに15年もの長期間連載され続けていた大作にも思えるが、実際のところ掲載は散発的。このあいだに描かれたお話は全44話となっている。
でも15年だぜ15年。冷静に考えると『ONE PIECE』のほうが長い間連載されてるしマジで描き続けてるんだけど、でも谷口ジローが15年付き合い続けてたんだぜ。『ブランカ』描いてるときも『餓狼伝』描いてるときも『歩くひと』描いてるときもいつか心のどこかに「そろそろ『事件屋稼業』やるかぁ~」と互いに思ってた(かどうかは知らんけど)と思うとなんだか心がポカポカしてくるよなあ。
また『事件屋稼業』は描かれた時期時期、リアルタイムの時代が描かれていて、それに応じて登場人物たちの年齢も上がっていくのも泣かせる。どうも深町は関川・谷口両者の年齢と大体同じ~ちょっと上想定で描かれていたらしく、いうなれば彼らの分身ってわけなんだな。
そしてこのコンビが『事件屋稼業』に続いて生み出したのが『坊っちゃんの時代』よ。夏目漱石を中心として明治時代の文豪、そして周囲の人々、社会を描いた作品なんだがこれがまた骨太かつユーモアを忘れない作品ですごい迫力がある。
読んでて「なんだこのパワーは!?」って圧倒されてしまう。もうAmazonで試し読みできる冒頭見開きの部分で身体が震えるくらいすごい。ここに引用してもいいんだけどもう絶対自分で見たほうがいいから読んだことがなかったら今すぐ試し読みしてきなさい。すごいから。
もう谷口ジローのすげえうまい絵のパワーと関川夏央のがっしりしたストーリーにユーモアを混ぜ合わせていくセンスが最強に組み合わさってものすごい読み応えとなっていてすげーんだ。すげーしか言わなくなってしまったすみません。
そしてこの本の幕間には関川による「いかに苦労してこの作品を産み出したのか」が書かれているんだがこれがまた読んでいると気持ちがぶわーとなってきて、まあなんだ。谷口ジローとコンビが組めてほんとうに良かったね的な気持ちが湧いてきて、実際読むとシナジーがすごいのでもうなんかこのコンビがものすごく大好きになってしまったのね。
いつか『事件屋稼業』の新作を書いてくれないだろうか。そんなことを考えながら過ごしていたら2017年、谷口ジローは亡くなってしまった。これは悲しかった。谷口ジローというマンガの塊のような男が絶筆してしまったことももちろん悲しいが、不謹慎ながら「ああ、これでもう『事件屋稼業』は読めないんだな」という悲しみも同時に襲ってきた。それくらい私にとっては大きな作品だったんだよな……。
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