愛する猫が息を引き取る直前、振り絞った力で飼い主の顔をたたき…… 最期まで母のように支えてくれた猫の優しさに胸が震える
「ペットロスとの寄り添い方」第4回は猫・風花ちゃんです。
多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。
愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2023年、20歳〜69歳のペットを飼っているまたは飼育経験がある391人を対象に実施された「ペットロス」に関する調査では、「約8割が『ペットロス』という言葉を見聞きしており、約4割が実際に経験している」と発表されています(サンセルモsorae調べ)。
飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。
そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。
第4回 飼い主・高橋さん/猫「風花」ちゃん
―― 風花ちゃんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください
高橋さん:ロシアンブルーの風花はもともと妹の愛猫でしたが、妹が出産後、猫アレルギーを発症してしまったため、私の家にお迎えしました。風花はまるでお母さんのように私を寝かしつけてくれて、朝は私の顔を前足で優しくたたき起こしてくれる、とても面倒見の良い猫でした。
風花はいつも、ずっと私のそばにいてくれました。私が資格勉強で夜遅くまで起きていると、布団で待っていてくれていて、私が行くまで鳴くんです。まるで「早く寝なさいよ」と心配してくれているようでした。
―― 風花ちゃんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください
高橋さん:風花は19歳で虹の橋を渡りました。最期のときも、もう力はそんなに残っていなかったはずなのに、寝落ちしてしまった私のそばまで来て、前足でたたいて起こしてくれてから、息を引き取りました。「寝ているあいだに逝ってしまったらどうしよう」とずっと不安でいた私の気持ちを、ちゃんと分かってくれていたようです。
当時は涙が止まりませんでした。寂しくて寂しくて。それと同じくらい、感謝の気持ちで心がいっぱいになりました。今でも、泣いていたりしょげていたりすると、風花を心配させてしまいそうで「しっかりしなきゃ!」という気持ちになります。
風花はすごくあたたかい心で私を大事にしてくれていたので、私も「自分自身を大事にしなきゃ」と思うようになりました。
―― 現在の心境を教えてください
高橋さん:毎日いろいろなエピソードを思い出しては、「ああ、本当に優しい猫だったな」「私のことを思ってくれていたんだな」と、心が光に包まれるような、そんな気持ちになります。
―― 風花ちゃんに伝えたいメッセージ
高橋さん:たくさん、たくさん一緒にいる時間をくれて、「ありがとう」「大好きだよ」を言わせてくれて、本当にありがとう。私はどれだけ救われたか、もう数えきれないくらいだよ。いなくなった今でも、いつも心の中にいて、私を癒やしてくれているよ。本当にありがとう。
(了)
「ペットロス」「ペットロス症候群」になった場合、その苦しみを閉じ込めたり自身を責めたりせず、家族や仲間と共有する、生活に支障を来す場合は専門家のカウンセリングを受けるなど、焦らずに“死”を受け入れていくことが大切だといわれています。
また現在動物と暮らしている人は、「いつかは別れがくる」と理解し後悔のないよう接すること、同じ動物と暮らしている友人や仲間を見つけ、喜びや悲しみを分かち合うことが、いつかくるそのときと向き合う心身の準備へとつながるかもしれません。動物と暮らす喜びをかみしめながら、心のよりどころとなる思い出や関係を作っていきたいですね。
ねとらぼ生物部では、引き続き「ペットロスとの寄り添い方」をテーマにアンケートを実施しています。犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事など、【こちら】までお寄せください。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。
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ペットロスはつらいけれど、その子を愛していた証拠でもある。
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