駅弁を一層美味しく味わうなら、「掛け紙」をじっくり見よう!:名古屋「復刻駅弁」(790円)(2/3 ページ)
昔を知る人には懐かしく、若い世代は新鮮… 今「復刻駅弁」がアツい! ぜひ掛け紙も愛でましょう。
【おしながき】
- 白飯 小梅の梅干し
- 焼き鯖
- 蒲鉾
- 玉子巻き
- 煮物(ごぼう・竹の子・椎茸・鶏肉ほか)
- 白身魚フライ
- 牛肉の炒め煮
- 日高昆布の佃煮
- くり豆
- さくら漬け
串焼きの焼き鯖・蒲鉾・玉子焼きのいわゆる“三種の神器”に、松浦商店自慢の煮物が入った基本に忠実な幕の内弁当。弁当の構成は現代風にアレンジされていますが、3桁の価格帯なのに、しっかりお腹にたまるお値打ちな駅弁です。昭和12年に駅弁を食べ、博覧会を見た世代の方はいま、ほとんどいらっしゃらないかと思いますが、当時の掛け紙を読み込めば、85年前にタイムトリップもできるのが素晴らしいところ。普通の幕の内にも、「時代の味」を加えてくれるのが、駅弁の掛け紙なのです。
名古屋駅の「復刻弁当」も、鉄道開業150年に合わせ、日本鉄道構内営業中央会加盟の31社が参加する“復刻”をテーマにした駅弁企画に参加していて、期間・数量限定で、記念のミニファイルが封入されています。東海地区では、1980年代半ばから活躍してきた車両が世代交代の真っ最中。車両の顔も、駅弁の掛け紙同様、「時代」を感じさせます。鉄道150年、日常の鉄道風景のなかに「時代」を感じると、鉄道旅はもっと楽しくなります。
(初出:2022年10月7日)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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