列車の高速化、クルマ社会の拡大……唯一残った宇都宮の駅弁屋さんを救ってくれたものとは?:宇都宮「日光杉並木」(1000円)(2/3 ページ)
昔は「窓から」、特急や新幹線になって「売店や車内販売」、それも風前のともしびに……。今も頑張る駅弁店が見いだした活路とは。
【おしながき】
(上段)
- いっこく野州どりの照り焼き
- えびの素揚げ
- 焼き目付きゆば
- 筍煮
- かまぼこ
- 葉唐辛子煮
- ぜんまい煮
- 干瓢煮
(下段)
- 五目御飯
- 鶏肉の照り焼き
- 椎茸煮
- 白ごま
二段重ねのうち、下段(左)は、細切りの鶏肉と椎茸の味わいが、よく効いた五目御飯。上段(右)に日光ゆかりのおかずがたっぷり入っています。とくに焼き目が付けられたゆばは、杉の年輪をイメージしたものなんだとか。松廼家自慢のいっこく野州どりの照り焼きや、栃木名産のかんぴょう煮など、地元らしさもしっかり感じられます。紅葉シーズンの日光。山歩きの帰り、列車で静かに一杯やりながら、旅の思い出に浸るのも良さそうですね。
東武特急も世代交代が進んでいます。現在の最新車両・リバティは、3両編成が基本。下今市で東武日光発着の「リバティけごん」と、会津田島発着の「リバティ会津」などと、分割・併合を行う列車も数多くあります。日光・鬼怒川は、これから丁度、紅葉の見ごろ。帰りの列車が遅くなる場合、東武日光駅の駅弁が売り切れていることもよくありますので、山へ出発する前に、駅弁売り場で予約しておくことをお薦めします。
(初出:2022年10月24日)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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