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第10位「嫌われるのはかまわぬが、足を引っぱられてはこまる」

 第10位は、ヤン・ウェンリー暗殺に失敗し、それどころか逆に拉致されてしまったレンネンカンプをめぐり、帝国軍の最高幹部会議が開かれた場面でのセリフです。

 レンネンカンプを擁護するハイドリッヒ・ラングに対し、ロイエンタールやミッターマイヤーは激高しますが、そもそもレンネンカンプを焚きつけたのは当のオーベルシュタインでした。自分が周囲にどう思われているかは気にならないが、自らの描いたシナリオ通りにならないのは我慢がならないという、謀略家の正直な気持ちが表れていますね。

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第9位「閣下、私はあなたをまだ見離してはいません。ご自分をお責めになるだけで、私に責任を押しつけようとなさらないのはごりっぱです」

 第9位は、ラインハルトが自分の半身ともいえるキルヒアイスを失った場面でのこのセリフでした。放心のラインハルトを労わるでもなく、同情するでもなく、ただ冷徹に現実を見るよう促します。主君に対して、臣下の自分のほうが見捨てていないのだなどと平然と言えるのは、いくらローエングラム陣営の人材の層が厚いといっても彼くらいのものでしょう。

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第8位「よい上官とは部下の才幹を生かせる人をいうのです」

 第8位は、オーベルシュタインが初めてキルヒアイスと接触した際のこの一言。至極まっとうな内容であり、そういった人物が「現在の帝国軍にはいたって少ない」という点も共有できるはずなのに、キルヒアイスにはかえって警戒されてしまいます。とはいえ、ラインハルトとキルヒアイスに興味を持たせるという面では、成功したといえるでしょう。

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第7位「それにしても、私も口数が多くなったものだ」

 第7位は、オーベルシュタインが珍しく人間らしい感情を表に出したこちらのセリフです。なにゆえミッターマイヤーが、親友のロイエンタールの叛乱鎮圧を決意したのかを推察し、その最後につぶやいた言葉です。同時に「苦笑の表情」を浮かべていたとされ、オーベルシュタインの貴重なシーンとして記憶に残った人が多かったようです。

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第6位「AにはAに向いた話、BにはBにふさわしい任務、というものがあると思いますが……」

 第6位にランクインしたのは、ラインハルトと初めて対面した際のこのセリフでした。銀河帝国のイゼルローン駐留艦隊司令官ゼークト大将を見限り、独断で戦場を離脱したオーベルシュタイン。敵前逃亡の罪状に対する弁解という名目で、ラインハルトへの接近を図ります。

 「閣下の覇業を成就されるには、様々な異なるタイプの人材が必要でしょう」というセリフに続くこの名言は、慎重かつ理論的なオーベルシュタインの人となりがよく表れています。

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