「1067」「1435」「1372」。これは何でしょう?

この数字にすぐピンと来たあなたは鉄道通といえるでしょう。この数字は日本を走る鉄道の線路の幅(軌間)を表しています。あなたが普段使う電車の線路の幅は何ミリか、ご存じですか? よい子の夏休み自由研究お助けシリーズ、今回は知っているようで知らないことも多分多い、線路の幅「軌間」のお話です。
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全国のJR在来線は1067ミリ、新幹線と一部私鉄は1435ミリ 世界的に「標準」なのはどっち?
鉄道は、敷設したレール上に規定の車両を走らせる交通機関です。2本のレールの幅と車輪の幅が同じでなければ列車は走れません。そこで「線路幅は何ミリにする」と取り決めています。
日本で最も多いのはJR在来線が採用している「1067ミリ」です。対して、世界的な標準サイズは全世界の鉄道の約6割が採用する「1435ミリ」。1435ミリは「標準軌」、それより幅が狭い1067ミリは「狭軌」と呼ばれます。全国で走るJR線ほか、日本の多くの鉄道路線が採用する1067ミリが標準と思ってしまい、新幹線はそれに対して「広軌」と呼ぶ例もあるようですが、そうではないようですね。
なぜ日本では多くの鉄道路線が1067ミリを採用したのでしょう。明治時代、日本で鉄道建設を指導したのは英国人技師でした。「山地が多い日本においてサクッと急ピッチで鉄道建設を進める」ために割安な狭軌が有利だとこの英国人技師は考えました。その結果、日本の鉄道は1067ミリで敷設が進んだとされています。

しかし車両を高速化するならば「幅が広い方」が有利です。速達性の向上はみんなの夢。明治末期から大正時代にかけて「幹線を1435ミリに切り替えよう」という声も上がりました。しかし、当時の政府はローカル線の建設拡充を優先したことから結局1067ミリで落ち着き、1435ミリに変わることはありませんでした。
一方、速達性が命題の新幹線、また阪急、阪神といった一部の私鉄は1435ミリの標準軌を採用しました。「東海道新幹線の線路で最初に営業運転した電車は、阪急列車だった」(関連記事)というトリビアは有名ですが、そこを走れたのは新幹線と阪急電車の線路幅が同じだったからです。

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