「待った!」「異議あり!」と叫べば、法廷バトルの主役になれる――DS「逆転裁判 蘇る逆転」(1/3 ページ)
1作目の「逆転裁判」に、新たなシナリオを追加した本作では、御剣怜侍の失踪の謎や新キャラクターの登場、新システムの搭載など、あらゆる面でのパワーアップが計られている。東京ゲームショウの情報も!
4年前から始まった「逆転裁判」シリーズの、最新作が発売
2001年10月12日にゲームボーイアドバンス(GBA)専用ソフトとして発売された「逆転裁判」。常に崖っぷちの成歩堂龍一を主人公にし、法廷での争いを題材にした意欲作だった。その斬新な切り口のシナリオと、一癖も二癖もある登場キャラクター、そして、決まりセリフの「異議あり!」の一言で、多くのファンを獲得した。その後、2002年10月18日に「逆転裁判2」が、2004年1月23日に「逆転裁判3」が発売され、最新作の発表がされてから多くのユーザーがこの日を待っていたことだろう。満を持して発売された本作、ニンテンドーDS用ソフト「逆転裁判 蘇る逆転」は、第1作目のシナリオ4本に、数多くの新要素と、新たなシナリオが追加された作品となっている。
まずは、英語版で小手調べ!?
本作は収録されているシナリオすべての英語版を遊ぶ事ができる。この英語版は実際に海外で発売をされたソフトで、題名も「Phoenix Wright:Ace Attorney」となって出されていた。海外で発売されたソフトをそのまま移植しているため、すべてが英語表記になっている。試しにゲーム起動後に「英語版」を選ぶと「Objection!」の声とともに、タイトル画面が変わった。
新たに追加された第5話を遊ぶ前に、まず遊んでみることにすると、本当に全部が英語。キャラクターの名前も当然ながら、細かい説明部分も英語になっているため、読解力がないと何が書いてあるのかサッパリな状態になる。ゲーム開始直後は、拙い英語力と、過去の記憶を頼りにいろいろ進めるが、さすがに限界が出てくるもの。とは言え、かなり楽しめたりするのも事実。成歩堂が「Phoenix」、御剣が「Miles Edgeworth」、新キャラクターの宝月茜は「Ema Skye」となっていたり、相手に証拠を見せる「つきつける」が「Present」になっていたりするので、いろいろ突っ込みどころを探してみるのも一興だ。もちろん、英語を真剣に勉強している人や、24時間走りまくる某テレビ番組に出演していた人のように、国際弁護士を目指す人にとっては、これ以上ない教科書になるかもしれない。英語だからと毛嫌いするのではなく、せっかくソフトに入っているものなので、遊んでみるといいだろう。
DSの機能を存分に使ったシステムで、更なる臨場感が増して行く!
ニンテンドーDS専用ソフトというだけあって、様々な機能が新たに搭載された。まず、第1話〜第5話まで共通のシステムとしては、下画面のタッチパネルを使った「調べる」と、マイク機能を使った「尋問」がある。もちろん、それらの機能を使わなくても、ゲームを遊ぶ事はできるが、やはり堪能するためには、これらのシステムを使う事でさらなる楽しみ方を味わう事ができるのだ。
「調べる」コマンドを選択すると、下画面に現場が表示される。その時に気になる場所をタッチペンで指す。その場所に何かあれば「調べる」ことができ、何かが見つかるかもしれない。このシステムにより、感覚的に怪しい場所を見つけて探す事ができるようになった。ただプレイをしていて感じたのは、タッチペンを一度指しただけで調べられた方がより直感的だと思った事。カーソルを合わせてから、右下の「調べる」を押すという動作が入ることで、これまでのシステムと変わらないと感じる人もいるかもしれないからだ。
これは個人的な勝手な解釈だが、一度触っただけで調べられてしまうと、間違えて画面に触れてしまった場合や、敏感に反応してしまった時の対応で、問題になるのかもしれない。ただ、以前と違いカーソルを方向キーで動かすよりは、格段に調べやすくなっている事は間違いない。
法廷パートでの特筆すべきは新システムの「尋問」に限る。これは、証言台に立った証人に対する「待った!」や「異議あり!」と、突っ込む時のものだ。シリーズの売りでもあるこの“突っ込み”が、なんとDSのマイクを使って自らの声で行う事ができるようになっている。証人の証言でおかしな事や疑問がある時は、迷わず叫んでみるといいだろう。
という事で早速、マイクに向かって叫んでみた。「待った!」。………、これは気持ちいぃ! こうなったら次々言ってみることにして「異議あり!」と叫ぶ。これまた脳内にアドレナリンが出る感じで、かなりいい感じ。そこでふとした疑問――「異議あり!」はどこまで「異議あり!」なのか……。もしかしたら“異議あり”に聞こえなくもない曖昧な言葉でも判別してしまうのではないだろうか? 早速近い言葉から遠い言葉まで、いろいろ書き出してみる。
- 「異議なし!」:真逆の事になっている
- 「異議あるかも……」:ちょっと弱気に否定してみる
- 「異議ナリ!」:コ○助か?
- 「意地っ張り!」:喧嘩中のカップル、もしくは平手打ちを喰らいながら
- 「御剣あほー」:ただの悪口
- 「俺は○○さんが好き!」:愛の告白
さあ、この中でちゃんと「異議あり!」と認識されたのは……? 真実は自分で確かめてみてほしいが、ちょっと残念な結果になるとは思う。ただし、やる時はあまり大声を出しすぎない事。自分のように、階下の住人などから苦情が来たりするので……。オススメは、カラオケボックスとか行って、みんなで「異議あり!」とか言うと、かなりのストレス発散になったりするのではないだろうか。
新キャラが続々出現する新シナリオ「第5話」――御剣の過去も明らかになる!?
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