高橋名人も舌を巻いた「SUDOKU 数独チャンピオンシップ」開催
ハドソンのニンテンドーDSソフト「SUDOKU 数独」発売記念イベントとして、「ハドソン・ニコリ『SUDOKU 数独』チャンピオンシップ2006」が開催された。解説者として参加した高橋名人だが、「解くのが早すぎて解説できません」とか……。
「SUDOKU 数独」(以下、数独)は、1〜9までの数字で9×9(81個)のマス目を埋めていくパズルゲーム。ただし、“縦・横の各列および、太線で囲まれた3×3のブロックに同じ数字が入ってはいけない”というルールのため、無数のパターンを思考しなくてはならず、世界中のパズルファンを夢中にさせているゲームだ。
今回は短い告知期間にもかかわらず、多くの参加者が来場。ニコリから発売されている書籍「数独」ファンだけでなく、ゲームソフトから数独の世界に入ったと思われる人たちも多かった。会場には解説者として高橋名人も登場した。
大会は予選(「レベル:やさしい」で45分間に何問解けるか)、決勝(「レベル:ふつう」で30分間に何問解けるか)で行われた。ただし、ひたすら必死にパズルと向き合うというゲームのためか、通常のゲームイベントとは異なり、何とも言えない緊張感と静けさの中、大会が進行していく……。予選終了後に高橋名人は「1985年からゲーム大会を経験しているけど、こんなに静かなイベントは初めて」とコメント。
予選の結果、10名が決勝へ進出。1位の人は15問解いたのだが、これは1問にかける時間が平均3分。高橋名人も、いまでは3分程度で解けるが、初めて解いたときは8分くらいかかったとか。
このあと決勝に残った人は別室へ移動してプレイ。予選会場では高橋名人とニコリの金元信彦氏により、決勝を戦っている人の画面を見ながらの解説が行われた。
しかしいざ決勝が行われると、予選がウォームアップになったのか、予選よりも難しいはずのレベルにもかかわらず、3分を切るタイムで解く決勝進出者も。これには金元氏も「驚異の世界です」と語り、高橋名人も「レベルが高くてとても解説できないんで、ふつうにしゃべっていましょうか」といった感じに。なお金元氏によると、数独の解き方は人それぞれ千差万別だとか。このため解き方にその人の“クセ”がかなり出るようだ。「分からない……。ああ、1から始めて順番に追いかけているんですね」(金元氏)、「うーん。どこから考えていっているんでしょう。ああここは、そうですね3ですね」(高橋名人)というシーンが多かった。
しかしプレイを見ていると、そのプレーヤーの“頭の中”をかいま見ている気がして、非常に興味深かった。ゲームソフトならば、カーソルの移動の仕方でどのマスを見ているのか分かるし、数字の入れ方で、いま何を考えているのかが一目で分かるからだ。このためか、予選参加者のほとんどが、決勝が始まったあとも帰らずに、決勝進出者のプレイをじっと見ていたのも印象的だった。これからの解き方の参考にしているのかもしれない。
結果として、優勝と準優勝、そして3位が決まったものの、同じ回答数で、かかった時間の差により勝敗が決まるなど、かなり高レベルな戦いだった。終了後高橋名人は「今度は予選でもしゃべられるようにしたいと思うが、かつて『スターソルジャー』や『ヘクター』のイベントもやったけど、こういう“頭を使う大会”というのもいいですね。これからも数独のイベントを続けていきたいが、段位の大会を作ったりしてもっと盛り上げていきたい」と語っていた。
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