くねくねハニィ視点のGDCはどうだったんよ?:くねくねハニィの「最近どうよ?」(その8)(1/2 ページ)
海外のゲーム動向で日本の市場が見えてくる。今回は、実はくねくねハニィも参加していた北米サンフランシスコで開催されていたGDCについてのリポート。ハニィの「最近どうよ?」8回目は、特別版としてくねくねハニィGDC漫遊記ってことでよろしこ。
3月5日〜9日まで、北米サンフランシスコのMoscone Convention Centerで開催されていたGDC取材が終わって、ロサンゼルスに来ています。くねくねハニィです。サンフランシスコは前週までの寒さがウソのように、GDC開催直前からいい天気になりました。GDCの内容を伝える記事はたくさんあるでしょうから、ハニィは「くねくねハニィが見たGDC」を書いてみようかな、と思っておりまする。
GDCとはGame Developers Conferenceといって、読んで字の如く、ゲーム開発者のための講演会なのね。世界各地で行われてるんですが、ここアメリカで行われるのが一番大きいもので、5日間に渡ってデベロッパーのための勉強会が行われるわけですね。毎日いろいろな講師が別々の部屋で時間を区切られて(60分のことが多い)、過去の経験を語ったり、パネルディスカッションをしたり、技術的な概要を紹介したり。だけど、1つの時間帯に、多いときは7〜8個のセッションが平行して走っていて、聴きに来ている人たちは、前もってスケジュール表を見ながら、「この時間はこの部屋でこの話、その次はあっちの部屋であの話」といった感じで各々スケジュールを組んで移動するんですね。その一方で、キーノートスピーチ(基調講演)やエクスポ(展示会場)があって、参加者たちはなかなか忙しい動きをとりながら、いろいろな情報を取っていくわけ。
今年は例年に比べて参加人数が増えているのは明らかで、日本からの来客もやけに多いなぁと感じたわ。月曜と火曜はモバイルGDCやシリアスゲームの講演などがあったんだけど、本格的にGDCが始まったのは水曜からで、会場の周辺にGDCのタグを付けた人がうようよ(North、South、Westの3カ所を移動しなければならないため)といらっしゃったわ。
E3縮小に伴って、業界の方々がこのカンファレンスに力を注ぎだしたのは間違いないよう。ただ、あくまでもデベロッパーのためのイベントなので、E3ほど派手なイメージ(コスプレがいたり、大音響のBGMがかかってたり)へ変化することはなかったけど、規模としては明確に大きくなってる、ってことは言えるよね。
キーノートに対する反応は?
今回のGDCでは3月7日と8日にキーノートスピーチ(基調講演)があったんだけど、水曜はソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCE)で木曜が任天堂だったんだよね。印象としては非常に対照的。クールでカッコいい感じで「発表」をキーにするSCEと、ゲームデベロッパーに対して「クリエイティブビジョン」を語りかける任天堂。今後のGDCがE3に変わって大きな「発表」の場となりうるのか、はたまたあくまでもゲームデベロッパーに対しての「講義」としての位置づけなのか、それともどちらも「あり」なのかということを占う意味でもとても興味深いものだったね。
SCEワールドワイドスタジオ社長のフィル・ハリソン氏によって紹介された「Home」。もうみんなニュースで知ってるよね。Game3.0の時代へとのこと、うまいこと言うよね〜。Second Lifeのプレイステーション 3(以下、PS3)版とでも言いましょうか、WiiのMiiの3D版とでも言いましょうか。リアルな自分の姿(アバター)や自分の部屋、映画館などは確かに新しい切り口かもしれませんね。また、「LittleBigPlanet」なるソフトは、“ゲームをやらされるのではなく、ゲームを作りながら遊ぶ”という、今までの概念を打ち破ったすばらしいタイトルであることもよくわかりました。
その後のハニィの現地聞き込みによれば、Xbox 360とWiiとの差別化はきちんとできているという声もありつつも、今秋って遅すぎやしませんか? ってのと、これをもって600ドルのハードを牽引することにはならないのでは? という批判的な声も聞こえてきました。
ハニィの個人的な意見としては、プレイステーション 2やPSPで実現できなかったネットワークインフラ(技術的な意味だけではなく、ビジネス的な意味でも)の確立が鍵になるのでは? と考えたのね。SCEがテリトリー間でのネットワークインフラを統一できれば、「Home」は本当の意味でのワールドワイドなオンラインコミュニティになりうるし、Eディストリビューション時代を牽引するシステムになりうると思うのですわん。
2007 Game Developers Choice Awardのベストゲーム(ゲーム開発者が選ぶベストゲーム)に選ばれた「Gears of War」のリードデザイナーであるCliff Bleszinski氏が「神」と自身のセッションで語った宮本茂氏のキーノートスピーチでは、SCEのような大きな発表ではなく、ゲーム開発者に対してクリエイティブなビジョンと題して語りかけていたのが印象的でした。「ゲームの詳細を考えていると本質から遠ざかる。わたしはユーザーがプレイしている顔を考えながらゲームを開発している」と投げかける宮本氏の言葉には、ハニィも目頭が熱くなったねぇ。日本のゲームに対して冷ややかになりつつある北米の市場で「僕が自分の妻にゲームを始めさせることができたのですから、あなたたちも誰かにゲームを始めてもらうことができるはずです」と語る宮本氏はホントにカッコよかった!
しかし、欧米のメディアの中には、目新しい発表はなかったことへの不満と、マスマーケットへとゲームを広げていくのはわかるが、コアユーザーへのアプローチが分からないという声もあったのね。任天堂さんのハードはそれだけ底辺を広げるというポリシーを明確にしているということであって、コアユーザーへ向けたXbox 360とPS3との共存は業界としては必須ということになりますね〜。
宮本氏が触れたWiiにおけるコンテストチェンネルや、ハリソン氏が押し出すPS3のHomeは、家庭用ゲーム機の本格的ネット化が進み、ユーザーコミュニティの構築が業界として急務であることを物語ってるよね。この先にはEディストリビューションがあって、いかに敷居の低いアプリケーションダウンロードシステムをユーザーに提供できるかということが、プラットフォーマーに課せられた次のステップと思われるの。え? どうしてそこまで深読みするかって? だって、無料で提供はするものの、コミュニティを作るためのシステム構築のコストはタダじゃないでしょ? その先の収益源を見据えないと、ここまでの大きな展開はできないと考えるほうが自然でしょう。
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