大盛況の「やっぱり『テイルズ オブ』スペシャルステージ」――バンダイナムコゲームス/バンプレストブース
長く愛されているバンダイナムコゲームスのRPGといえば「テイルズ オブ」シリーズ。「テイルズ オブ イノセンス」と「テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット」の特別イベントがステージで開催された。紹介映像、各タイトルに出演している声優のトーク、クイズコーナーなど盛り沢山の60分だった。
バンダイナムコゲームス/バンプレストブース特設ステージでは、22日の13時半より「やっぱり『テイルズ オブ』スペシャルステージ」と題したイベントが開催された。客席エリアには大勢の「テイルズ オブ」シリーズファンが集まり、会場の熱気はかなりのもの。クリエイティブプロデューサーの大舘隆司氏がステージに登場し、まずは東京ゲームショウ2007用に用意された「テイルズ オブ イノセンス」のデモ映像が上映された。
映像の上映が終わると大舘氏は「今回のこの映像を観ていただくことで我々の意気込みを感じ取っていただけたと思う」としたうえで、「格闘ゲームじゃないかというくらいの戦闘、リニアモーションバトルシステムをしっかり採用してます。今回、開発するにあたって2つのテーマがありました。1つは、しっかり“テイルズ”として作るということ。妥協することなくすべての要素を作りこむ。絶対に逃げない。もう1つは、テイルズは毎回進化しているのですが、今回も進化を入れるぞ、ということです」と述べた。
具体的な進化の内容については「スタイルシステムという新システムが入っています。すべてのキャラが4つの職業を自由に選べます。職業のレベルを上げることでアビリティーを得られます。攻撃力アップ、防御力アップ、コンボ+1などアビリティーは全部で86種類あります」、「作戦システムも進化してます。仲間への作戦コマンドは昔からAI制御でしたが、今回、シリーズ中最も細かくAI設定をカスタマイズできるようになってます。47種類の作戦がありまして、たとえば“お金を拾え”とか“もっとお金を拾え”などがあり、“もっとお金を拾え”というコマンドを選択すると、その仲間は戦闘の途中でも敵が出したお金を拾ったりします」(大館氏)と、新システムについてアピールした。
続いて楽曲について触れ「『タイムクライシス』シリーズや『鉄拳』シリーズの作曲担当である中村和宏氏が楽曲を作りました。“テイルズ”の世界観を壊すことなく、BGMはよくできてます。また“テイルズ”といえば印象的なオープニングソングですよね。今回はKOKIAさんに作品の細かいニュアンスを伝えて曲を作ってもらいました」と述べた。
ここでオープニングソング「Follow The Nightingale」を歌うKOKIAさんからのビデオメッセージが紹介された。KOKIAさんは「シナリオが全部仕上がっていない絵コンテの段階から作曲しました。タイトルは“ナイチンゲールにつづけ”という意味。テイルズの壮大さに負けないように壮大な曲を作りました」と「Follow The Nightingale」について語った。それを受けてプロダクションI.G製作のオープニングムービーをフルで上映。会場内にはKOKIAさんの「Follow The Nightingale」が大音量で流れた。
ここで、ルカ・ミルダ役の木村亜希子さんとイリア・アニーミ役の笹本優子さんが壇上に姿を現わし、キャラの声でブース紹介のセリフを読み合う生チャットを披露してくれた。
その後は木村さんと笹本さんにカードに書かれたお題について語っていただく、スペシャルカードトークが展開した。
お題1 ここだけの話
木村さん 「収録中にキャラクターデザインのいのまたむつみ先生に初めて出会いました。(※いのまたさんが木村さんのファンだったらしく、収録先によく顔を出していたらしい)。収録の時はやらなきゃやらなきゃとがんばっていて余裕がなかったのですが、あとで落ち着いて考えてみたら、いのまたさんに会えるなんてすごいことだ!と思いました」
笹本さん 「強気な女の子の役作りに時間がかかりました。途中から“大阪のおかん”みたいに、という演出も入った。大阪のおかんは、面倒見がよくて愛があるイメージ。関東人のクールさでは出ないあつかましさもある。前に進んでいく感じのキャラを演じました。ちなみに私は千葉出身です」
お題2 最近買った一番高価なもの
木村さん 「ビリーズブートキャンプですね。周りでやった人がいるのを知ってやってみました。1週間やったら、体を動かすのが億劫になるほど筋肉痛になっちゃいました。1週間でやめたら脂肪を減らすところまでいかなかったです。ビリーではない別のエアロビDVDにも手を出しましたが、それもたまにやるくらいですね」
笹本さん 「5万円台のネクタイです。あと、デジカメ。デジカメで日記用の写真を撮ってます」
お題3 最近やっちまったこと
木村さん 「2週間に1回買ってる水曜発売のテレビ雑誌があるんですが、ある水曜の夜にコンビニで買って帰ったら前の号でした。同じ号を2冊買ってしまったんです。サラダを買ったらドレッシングが別売りで失敗した、ということもありました」
笹本さん 「やっちまったことは、うーん、いっぱいありすぎですね。カップが出てくるタイプの自動販売機でアイスコーヒーのボタンを押したんだけど、水が出てきたことがありました。しかも2回も」
メインの声優2人の素顔が垣間見えるトークタイムは終始なごやか。笑いを交えたトークにファンたちも満足そうだった。
お次は2008年初頭にプレイステーション 2で発売予定の「テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット」のコーナー。大舘氏、木村さん、笹本さんは退場し、ブランドマネージャーの馬場英雄氏が壇上に。最初は紹介映像の上映からだ。
「テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット」では、物語を通じてリオン・マグナスの思いが分かるようになっている、とのこと。どういったことを考えてリオンが物語に絡んでいたのかを知ってほしい、と馬場氏は語る。
続けて「リオンはファンの間で人気が高いキャラです。そのリオンの物語を作るのは恍惚と不安がありました。喜びがある反面、ユーザーの中のリオンを壊してしまうのではないかと思い、議論しました。結果としては、ファンからの強い要望があったのでそれに応えようということで実現しました。ユーザーのユーザーによるユーザーのためのテイルズになると思います」とファンの要望から立ち上がった企画であることを語ってくれた。
さて。ここでお待ちかね、リオン・マグナス役の緑川光さんがステージに登場した。ファンからの熱い拍手が緑川さんに送られた。
司会に「リオン役をまた演じることはどうでしたか」と聞かれ「いやでした」と即答する緑川さん。その真意やいかに、ということでさらに聞いてみると「既に声を吹き込み終わったキャラですから、またリオンとしてしゃべるのか…という思いがありました。別に文句じゃないですけど、何でこんなにしゃべるかなというセリフの量でして。今回の台本の厚さは通常のゲームよりも薄かったんですが、その中のセリフのほとんどがリオンとシャルティエだったんですよ。リオンしゃべりっぱなしでした(笑)」という胸のうちを打ち明けた。
リオンの好きなところは?と聞かれ「声!」と答えた緑川さん。即座に「ウソですよ。そんなナルシストじゃありません。うーん、好きなところはリオンの白タイツ!いやでも、すべて好きです」 嫌いなところは?という質問には「ありませんね。え、声?いやいやいや」と冗談交じりに答えてくれた。
馬場氏の「リオンというキャラを育てたのは我々でもあるし、もちろんユーザーのみなさんでもあります。みんなでリオンを盛り上げてきたと思っています」というコメントで「テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット」コーナーはひとまず終了した。
ここからは再び木村さんと笹本さんも登場し「テイルズ オブ」シリーズにまつわるクイズをさまざまな形式で出題することになった。分かった人は即座に挙手。正解者には豪華賞品が贈られる。しかしながら回答権を得るには壇上の声優に指名されなくてはならない。運任せのクイズ大会がスタートした。
あるキャラをズームインした画像がスクリーンに表示される。ズームアウトしていくので分かった時点で挙手する、というのが1問目。さすがにみんな「テイルズ オブ」ファンということもあってズームアウトする前から相当数の人が挙手をしている。木村さんによって最前列の女性が指名され見事正解!「テイルズ オブ」シリーズのトレーディングカードを手に入れた。
2問目は、画像にかかったモザイクが徐々に解除されていき、どのキャラか分かった時点で挙手するという問題。これまたモザイクの最初の段階から挙手する人、多数。笹本さんに指名された人が「テイルズ オブ イノセンス」のサイン入りポスターをもらった。
3問目はイントロクイズ。「テイルズ オブ」関連の曲が流れ、どの曲か当てるというもの。これまた音が聞こえた瞬間にものすごい勢いで来場者たちが挙手をする。それもそのはず。3問目の賞品は、いのまた先生直筆のイラストとステージ上にいる3人のサインが収められた色紙だったのだ。これはファンとしてはゲットしておきたいところだ。しかしもらえるのはたったの1人。緑川さんに指名された人がバッチリ正解し、幸運にもこの色紙を手に入れた。
盛り上がったクイズコーナーも終わり、いよいよイベントは終幕へ。最後に壇上の4人から一言ずついただき、熱く暑いイベントは幕を閉じたのだった。
木村さん 「『テイルズ オブ イノセンス』で初めてこのシリーズに関わりました。深いゲームなので仕上がりが楽しみです。みなさんも楽しみに待っていてください」
笹本さん 「暑い中ありがとうございます。発売される12月は受験など大変かもしれませんけども、勉強をがんばってからゲームをがんばってくださいね。これからもよろしくお願いします」
緑川さん 「本当に暑い中ごくろうさまでした。ここに来てくれた人はテイルズが好きな人たちだと思います。テイルズに参加した1人としてはうれしい限りです。これから私が関わらないテイルズオブシリーズも出ると思います。たくさんの人に期待されると作り手もそれに応えなきゃ、もっといいものを作らなきゃとお互いに刺激されるようになるはず。もっとテイルズがいい作品になればいいなと思います。今日はありがとうございました」
馬場氏 「これからまだまだテイルズを盛り上げて、いい作品を出していこうと思っています。これからもよろしくお願いします!」
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