「ファミリートレーナー」の舞台を走るゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

連載第56回は「ファミリートレーナー」(バンダイ)。わたしが昔ハマっていた「ジョギングレース」に出てきた場所を、実際に走ってみました。あと「アスレチックワールド」「エアロビスタジオ」もご紹介します。

» 2008年02月26日 14時29分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

「アスレチックワールド」で心臓ドッキドキ

 人間ドックに行ったら、肝機能の数値が若干悪かった。体重も2キロ増えていた。

 原因は明らかに運動不足。これはいかんと急いで近所のゲームショップに行って「Wii Fit」を買おうとしたけど売り切れていた。だからそのかわりに、自宅の本棚から「ファミリートレーナー」を引っ張り出してみた。

画像 これがファミリートレーナー。A面とB面があり、「アスレチックワールド」ではA面を使う

 「ファミリートレーナー」(バンダイ)は、1986年に発売された。ファミコンの拡張端子につなげて使うマット型コントローラーで、12カ所のボタンを踏んでゲームを操作する。

 まず、ファミリートレーナーの付属ソフト「アスレチックワールド」をプレイしてみよう。トレーニングモードでは、かきね草原、けもの山道、トンネル砦、丸太橋、イカダ川の中から1つを選んでプレイする。

 まず、かきね草原を選択。マットの上で足踏みすると、画面内のランナーが走り、ジャンプするとランナーもジャンプする。コース上にある障害を、タイミングよくジャンプでかわして走るコースだ。

 ジャンプのタイミングはすぐつかめたので余裕でクリアできたが、なにぶん普段走り慣れてないもんで、わたしの体力に余裕がない。ワンプレイした後、数分ほど休憩が必要になる。

画像 下のコースのカメより先にゴールすれば勝ち。ビギナーモードとエキスパートモードでは、カメに負けるとゲームオーバー

 けもの山道は、走ってくるイノシシを、左右に避けながら走る。マットの左側や右側に移動することで、画面上のランナーも移動するのがすごい。要は大きなボタンがマットに埋めこまれているわけだが、画面のランナーがプレイヤーと同じように動いてくれるところに、新しさというか、ファミコンなのに次世代っぽさを感じてしまう。何といっても、説明書をまったく読まなくてもプレイできる、分かりやすさが素晴らしい。

 トンネル砦は、きつい上り坂があるコース。速く走らないと上がれないので、すごくきつい。

画像 トンネル砦では、すごいスピードで足を動かさないと滑り落ちてしまう。比較的クリアしやすいコースだが、疲れる

 丸太橋では一転して、操作の正確さが要求される。池の中に橋が架かっているが、ところどころ途切れていて、そのかわり左か右に丸太橋がある。丸太橋の部分では、片足でケンケンして進まなくてはならないのだ。あまり速く走りすぎると、タイミングがつかめず池に落ちてしまう。

 イカダ川ではプレイヤーは走らない。ランナーの乗ったイカダが川を流れるので、障害物をジャンプや伏せ(前方のボタンに手をつく)、左右移動で避けるのだ。

 ビギナーモードとエキスパートモードでは、これら5つのコースをひと通り走る。全コースをクリアすると、プレイヤーの運動能力が判定され、講評とクリア認定証が表示される。わたしは後半バテたんで、最後はかかとをボタンのない位置に置いて、ジャンプのときにつま先を上げていた。ズルである。

画像 運動能力が数値で出てくるあたりも、何となく「Wii Fit」っぽいような気がする

 エキスパートモードでは、モグラやコウモリ、カエルなどのジャマが入って、より難しい。イカダ川で2回ゲームオーバーとなり、そのつど頭からやり直し。3回めにようやくクリアするが、出てきた文字は「2しゅうめがんばれ」。

 さらに難度の上がった2周目をクリアすると、「3しゅうめがんばれ」。3周目のかきね草原で力尽きた。でもちゃんと認定証と体力判定は表示された。1・1・8・1・1という、惨たんたる数値だったけど。


画像 唯一“伏せ”の動作が必要なイカダ川。エキスパートモードでは、飛び上がる魚を“伏せ”でよける場面もある
画像 エキスパートモードの丸太橋。カエルがジャンプしてくるので、その下をくぐってかわすのだ
画像 2周目は夜のコースを走る。おじゃまキャラが多いだけではなく、コース自体も難しくなっている

「エアロビスタジオ」でエクササイズ

画像 ファミリートレーナーのB面。「エアロビスタジオ」ではこちらを使う

 ファミリートレーナーでは「アスレチックワールド」のほかに、別売の専用ソフトが9タイトル発売された。次はその中から、いちばんWii Fitっぽい「エアロビスタジオ」をやってみよう。

 女性インストラクターの指示で体を動かすこのゲーム。“音声合成IC搭載”で、「ハロー、レッツゴー!」といった掛け声も出る。

 ゲームモードは大きく分けて3つ。「エクササイズスタジオ」では、クラス1からクラス8まで、それぞれ8種類ずつのステップを、インストラクターの動きに合わせてこなしていく。10回ミスするとゲームオーバー。ただしパスワードがあるので、すでにクリアしたクラスは飛ばしてプレイできる。

 わたしはクラス1こそすんなりクリアできたが、マットの上に座って手足を動かすクラス2に大苦戦。手でボタンを押す場合、やや強めに押さないと認識されにくい。さらに、体をひねって手でボタンを押す動きになると、体の硬いわたしにはツラく、ミスを繰り返す。

 クラス3になると、1ステップごとにジャンプしなければならない。体力がついていかずにゲームオーバー。「ワン、ツー、スリー、フォー」というインストラクターの声もキツい口調で、エアロビというより、もはやビリーズブートキャンプである。

画像 上半身の動きはマットに反映されないが、ちゃんと動かしたほうが運動になる
画像 両手、両足、お尻の計5カ所でボタンを押さなくてはならないクラス2。かなりの難関だ

 「エアロビコンテスト」モードは、5分コースから20分コースまであり、インストラクターの動きにどれだけミスなくついていったかが、100点満点で採点される。

 20分コースだとステップ(動き)の種類は64ステップにも及ぶが、1つ1つのステップが短く、1ステップをノーミスで行けると点数が10点増えるため、「エクササイズスタジオ」よりかなり評価が甘い。でもそれだけに、無理なくステップをこなすことができて、適度にいい運動になった。長くやるほど、ステップのパターンが少ないのがちょっと気になってくるけど。

画像 エアロビコンテスト。難しいステップがあまり出てこないこともあって、高得点が出やすい

 「プレイスタジオ」モードでは、ファミリートレーナーのボタンをピアノの鍵盤に見立てて、音楽を奏でる「メロディステップ」、指定された曲のメロディーを、表示されたタイミングで演奏する「メロディダンシング」、手や足を、指示されたボタンの上に置いていく、ひとりツイスターっぽい感じの「エアロステッピング」が遊べる。

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