「ファミリートレーナー」の舞台を走る:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/3 ページ)
「ジョギングレース」で気軽に皇居一周
さて今回のメイン、「ジョギングレース」である。「アスレチックワールド」や、その後に出た「ランニングスタジアム」が短距離走なのに対して、「ジョギングレース」は長距離走をゲームにしている。
コースはアメリカ西海岸と皇居一周の2つ。西海岸の方は障害物マラソンで、コース上のパイロンやオイル、ほかのランナーなどを左右によけながら走る。路上にはアイテムも落ちていて、特にスケートボードが便利。障害物にぶつからない限り、走らなくても前に進めるのだ。1区間3キロで、全42.195キロを走り切るとクリア。最後まで走るとスタジアムが出てくるらしい。
だがわたしは、最初の3キロをクリアできなかった。ゲーム内のランナーには体力ゲージが設定されており、障害物などに当たると減っていく。これが0になると、プレイヤーの体力が残っていても、ゲームオーバーになってしまうのだ。もともとランナーの体力が低く設定されている上に、障害物の位置が手前か奥かが分かりづらくて、……というのは、クリアできなかった言いわけである。
もう1つのコース「皇居一周ジョギング」は、ゲーム的要素なしのガチンコランニング。走る距離または時間を設定して、二重橋前からスタート。5000メートル走るとちょうど1周となる。
序盤から景色の変化が多くて楽しい。皇居外苑を出て巽櫓(たつみやぐら)前を過ぎ、桔梗濠(ききょうぼり)、大手濠に沿って走る。大手門と平川門の間に、銅像らしきものが見えたが、あれは何だろう?
体の動きは、はるか昔に流行した、足踏み式のルームランナーに乗って走っているような感覚。でも景色が動く分、飽きずに長時間続けられる。ドラえもんのひみつ道具に、“未来のルームマラソン”というのがあったが、それに近い。そういやプレイステーションで、ステッパーコントローラを踏んで操作する「ハッピーダイエット」(トワイライトエクスプレス)というソフトもあったなあ。
さてスタートから10分。平川門を過ぎたあたりから、早くも疲れが出始め、景色を見る余裕がなくなってきた。竹橋を渡り、北の丸公園の南側を通って乾門(いぬいもん)へ(マニュアルでは「田安門」と書かれていたが誤り。表示されるマップや風景を見ると、北の丸公園の北側へは行っていないことが分かる)。
ここまで来ると、淡々とただ走っていることが快感になり、なんかやめられなくなる。これがランナーズハイというやつか?
スタートから21分50秒、半蔵門を過ぎると、桜田濠が延々と続く。景色は単調になるが、今度はほかのランナーとの競り合いに興味が出てきた。“前のランナーにくっついて体力の消耗を防ごう”などと考えるようにもなってきた。レースゲームじゃないから、抜こうが抜かれようが関係ないんだけれど。
1周5キロを35分09秒で完走。途中あまり休みを挟まなかったが、思っていたより疲れなかった。もちろん多少は息が上がったが、ゴール後に倒れ込むようなこともなかった。
これで自信をつけたので、実際に皇居一周を走って、ファミリートレーナーで走ったのと同じようなタイムが出るかどうか試してみよう。あと、「ジョギングレース」に描かれている皇居の風景が、実際の風景をどの程度再現しているのかもチェックしたい。
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