「Halo」がRTSって実際どうなの? 「Halo Wars」をプレイしてきた
2月26日に発売を予定しているマイクロソフトのXbox 360用ソフト「Halo Wars」の先行体験会が開催。“「Halo」シリーズにつながる物語”“FPSではなくRTS”という断片的な情報しか明かされていなかった本作の中身とは?
1月24日、マイクロソフトから2月26日に発売予定のXbox 360用ソフト「Halo Wars」の先行体験会が開催された。
Halo Warsは、初代「Halo」の20年前である2531年に起きた激闘を描いたRTS(リアルタイムストラテジー)。壊滅状態となった惑星ハーベストを舞台に、不穏な行動を示す地球外種族の軍事同盟「コヴナント」とUNSC(国連宇宙軍)の戦いが描かれるキャンペーンモードでは、UNSC艦であるスピリット オブ ファイアの所属部隊を指揮し、異なる戦闘能力を有するUNSCの海兵隊員、スパルタン、ワートホグ、スコーピオンなどのユニットを使い、人類の存続を脅かすコヴナントと戦うことになる。また、自軍を意のままに強化/編成し、敵陣を落とすモードとして、対CPU戦の「スカーミッシュ」、対人戦の「マルチプレイ」を用意する。
体験会に登場したマイクロソフト ホーム&エンターテイメント事業本部 Xboxマーケティング本部 MGSマーケティンググループ マネージャの南雲聡氏は、Halo Warsが全世界に先駆け、日本で一番最初に発売される(北米では3月3日)ことについて、「RTSの最終的な面白みは対戦にありますが、日本のユーザーの皆さんにとっては、RTSがまだ定着していないと感じています。(ほかのタイトルのように)日本での発売日が遅くなってしまうと、世界とのレベル差が生じてしまう」と説明。RTSが浸透している世界のユーザーと対等に渡り合ってほしいとの思いから、日本での発売を早めたことを明かした。
RTSは自分で作戦を立て、状況を常に分析し、その時の戦局に応じた有効な作戦を立て、資源の確保を行いながら理想の部隊を編成。戦闘の指揮を執り、目的の達成を目指すタイトルのことを指す。その名の通り、リアルタイムに状況が変化するため、作戦だけではなく、とっさの判断や短い時間に多くの操作を行うことが要求されるのが特徴だ。
Halo Warsを開発しているのは「エイジ オブ エンパイア」シリーズで知られるEnsemble Studios。南雲氏は、Halo WarsにおけるEnsemble Studiosのこだわりとして、「PCだとマウスとキーボードでコマンドを入力できるので、たくさんの指示をすばやく出せますが、Xbox 360などの据え置き機のボタンは限られています。その中で、どれだけ多くのコマンドを瞬時に出せるのか? それを考えて作られたのがHalo Warsなんです」と語るとともに、「チュートリアルがものすごく親切に作られていますので、初めてRTSを初めてプレイするユーザーでも、すぐにコマンドを覚えられるはずです」と話してくれた。
続いて南雲氏のデモプレイが行われた後、体験会がスタート。キャンペーンモードのミッション1と2、CPUとの1対1のスカーミッシュが楽しめた。キャンペーンモードに関しては、ストーリに触れるとネタバレになってしまうため、詳しい内容は控えるが、序盤ということもあってか、RTSに明るくない記者でも簡単にクリアすることができた。
記者が選択したプレイ方法は、まず要塞(基地)にある5つのスペースに、ユニットや建造物の作成に必要な物資を供給してくれる「物資パッド」を3つ、強力なユニットや要塞の強化に必要なテクノロジーレベルを上げてくれる「リアクター」、相手が攻め込んできた時の足止め役とするため、歩兵ユニットを生み出す「兵舎」を設立するというもの。テクノロジーレベルが上がると要塞が強化できるようになり、建造物を作れるスペースが2つに増えるので、車両ユニットを生み出す「車両デポ」と、リアクターをもうひとつ作った。ユニットを生み出す上限は決まっているので、わざと歩兵ユニットを特攻させるなど、空きを作った後、強力なユニットを作成し、陣容が整い次第、一気に敵陣を攻め落とした。
ただの力押しで、一番時間のかかる方法だが、序盤ということもあってか、難易度を上げても、この作戦で押し切ることができた。ただし、Halo Warsではミッションクリア後に、完了したタスクや倒した敵ユニットと失った味方ユニットの比による倍率ボーナスなどを計算し、最終スコアが表示される。評価は“ゴールド”“シルバー”“ブロンズ”“ティン”の4つに分かれているので、すべてでゴールド評価を狙うのであれば、しっかりと考えてプレイする必要があるだろう。ちなみに、先述したやり方だと、ミッション2の評価は最低ランクのティンとなったが、再度プレイした際、敵を圧倒するほどの強力なユニットではなく、ある程度のユニットを用意して勝利したところ、最終的にはシルバーの評価を得ることができた。
記者のようにRTSに慣れていない場合、万全を期して臨みたくなるところだが、どのようにすれば最短で、完璧にクリアできるのか? を追い求めるのもRTSの醍醐味だ。事実、ゴールドではなかったものの、タイミングを考えて敵陣を制圧し、シルバーの評価が表示された時には、素直にうれしかった。どのようなゲームでもそうだが、うれしい、楽しいという気持ちがモチベーションにつながる。そういった意味で、苦手意識を植え付けられるというよりは、“あれっ? RTSってこんなに簡単だったっけ?”と自信を持てる内容になっているHalo Warsは、少なくとも記者の心を射止めたと言えるだろう。
もうひとつのスカーミッシュについては、CPUとの1対1だったこともあり、キャンペーンモードと同様の方法でクリアすることができた。キャンペーンモードと異なる点としては、建造物が完成するスピードが遅いことや、UNSCではなく、コヴナントとしてプレイできることなどが挙がる。
複数のCPUを相手にした場合でも同じ方法が通じるのか? 対人戦になると、ほかにどういったことに気を配る必要があるのか? など、興味はつきないところだが、残念ながらそちらを体験することはできなかった。
なお、Halo Warsは2月5日から、Xbox LIVE ゴールド メンバーシップ向けに体験版を配信することが決定している。気になるユーザーは、まず体験版でHalo Warsの世界に触れてもらえればと思う。
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