エンディングまで見せたら売れねぇだろ!? Wiiウェア「ディシプリン」発売前に「公認実況プレイ動画」の連載がスタート日々是遊戯

「巨人のドシン」や「アクアノートの休日」を手がけた飯田和敏氏の最新作「ディシプリン*帝国の誕生」。その発売に先駆け、なにやら面白い企画がスタートしている模様です。

» 2009年08月12日 22時42分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

「実況プレイ動画」がプロモーションに使われる時代に

「ディシプリン」で久々にコンシューマーゲーム復帰となる飯田和敏氏。実況にもノリノリで参加しています

 マーベラスエンターテイメントより8月25日に配信が予定されている、Wiiウェア専用ソフト「ディシプリン*帝国の誕生」。

 これまで「巨人のドシン」や「アクアノートの休日」などのヒット作を生み出してきた飯田和敏氏が手がける、7年ぶりのコンシューマーゲーム最新作として話題を呼んでいる本作ですが、その配信に先駆けて、「ニコニコ動画」と「実況プレイ動画」を使った、なにやら画期的な試みが行われているようです。

 その試みとはズバリ、開発者公認の「『ディシプリン』実況プレイ動画」を、ソフト発売前に「ニコニコ動画」で公開してしまおう――というもの。

 動画を配信しているのは、「ニコニコ動画」の人気実況プレイヤーであり、Webマガジン幻冬舎で現在「THE B-TEAM 実況野郎文芸部」を連載中の、Revin、ルーツ(あぺるご)、加藤(レイズナ)、たろちんの4人で、彼らの実況プレイに惚れ込んだ飯田氏が「何か面白いプロモーションはできないか」と彼らに企画を持ちかけたところ、今回の「公認実況プレイ動画配信」の実現に至ったのだそう。収録現場には飯田氏も同席しており、実況にも積極的に参加しては、要所要所で解説やツッコミを入れてくれています。


 そもそも「ディシプリン」とは、ゲーム中に登場する架空の収容施設のこと。プレイヤーはその模擬運用試験に参加した収容者の一人となって、施設の厳しい監視やルールのもと、収容期限までの8日間を疑似体験していくことになります。

 現在公開されている「発売前のゲームを実況プレイしたら売れねぇだろ【ディシプリン】part1」では、オープニングから“収容2日目”までの様子を収録。まだまだゲームの序盤とあって、4人ともゲ−ムの目的や遊び方をまったく理解しておらず、かなり手探り感溢れるプレイとなっていますが、それでも本作の奇妙な世界観や、妙に深みのある収容者たちのセリフなど、独特の魅力は十分に伝わってきます。どこまで本気なのか分からない、飯田氏の歯切れの悪い解説と「B-TEAM」の面々とのかけあいも絶妙で、今後の展開が楽しみな動画と言えそうです。

公式サイトを見ても、どんなゲームかよく分からない「ディシプリン」ですが……
動画を見ても、やっぱりよく分かりません
「ディシプリン」本編と同じタッチで描かれた、「B-TEAM」のイメージイラストは必見!

 すでにエンディングまでの動画は撮り終えており、今後は週に1〜2本のペースで続編を公開していく予定だそう。また「続きは製品版で!」といった出し惜しみはせず、最後はきっちりエンディングまで見せてくれるというから驚きです。

 メーカーや開発者の間では「動画で満足してしまって、ソフトが売れなくなるのでは?」という、動画アップロードへの反発も根強い中、“新作タイトルを丸ごと公開”という試みはまさに「史上初」。当然、マーベラスエンターテイメント社内でもさまざまな意見が交わされたものの、「旧態依然としたやり方だけでは寝た子を起こすのは難しい」「理屈はともかく、やってみたい!」という飯田氏の説得により、かろうじての見切り発車となったようです。

 実況プレイ動画好きとしては、さらなる実況プレイ動画の活性化につなげるためにも、飯田氏および「ディシプリン」にはぜひとも大成功を収めていただきたいところ。「ディシプリン」は8月25日、800Wiiポイントにて配信予定となっています。

公式サイトでは現在、飯田和敏監督によるドキュメンタリー映画(?)「ダメ! ゼッタイ! ディシプリン」も絶賛公開中

ちなみにコミックマーケット76の飯田ゼミブース(「wabin Project」/8月15日 東1.2.3地区 U41b)では、飯田氏らによる「ディシプリン」オリジナル本を販売予定(予価800円)。先着50名には、B-TEAMイメージイラスト入りオリジナル絵ハガキがプレゼントされるそうなので、飯田氏およびB-TEAMファンはお見逃しなく

※8月19日追記:「公認実況プレイ動画」という表現についてですが、これは本文中にもあるとおり、開発者である飯田和敏氏の「公認」という意味で使用しており、発売元であるマーベラスエンターテイメントや、まだ動画を掲載している「ニコニコ動画」がこれを公認している、という意味は一切ありませんのでご注意ください。
(C)2009 Marvelous Entertainment Inc.


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