ローカライズとは何でっしゃろ? を考えてみた:くねくねハニィの「最近どうよ?」(その33)(2/4 ページ)
ハードのところでも書いたけど、任天堂の売上減(不振って言ってる人もいるけど、決してそうじゃないから! やっとフツーに出回っただけだから!)が業界に及ぼす影響が大きすぎたのか、何となく北米では業界が不景気〜って雰囲気になってるみたい。あ〜あ、年末商戦でもないこの時期にゲームがそれほど売れないってのは毎年のことではないですか! 去年が任天堂フィーバーだっただけすよ? 9月はPSPgoの発売とPS3の値下げがあるので、また業界が活気づくかもしれませんよぉ。
ところで、1ジャンルとして地位を確立した音楽ゲームだけど、何だか陰りが見えるわよ。音楽ゲームと言っても成功してるのはActivisionの「Guitar Hero」シリーズ、MTV Games/EAの「Rock Band」シリーズくらいで、KONAMIが昨年発売した「Rock Revolution」は残念な結果だったわ。
ペリフェラルがついているということもあって、ユーザーにとっては高額だし、メーカーにとってはリスクも高いのよね。さらに、欧米では、有名アーチストや楽曲のライセンスは必須で、「Guitar Hero」や「Rock Band」は競ってライセンスを取りまくってたわけよ。
ハニィに言わせれば、F1のライセンスみたいなもので、みんなが争ってるうちにライセンス代が高く設定されちゃって、ゲームをいくら売ってもリクープできない、そしてゲーム化自体が難しくなっちゃうってことにもつながる訳よ。
あ、話が脱線しちゃった(またか……)。ええと、アメリカのアナリスト曰く、音楽ゲームのピークは終わったとな。同じようなタイプの音楽ゲームを作っても残念ながらちょっとひと段落ついたみたい。もちろん、楽曲とかアーチストの差替ってことじゃなくて、新しい遊び方を提供できるゲームならばチャンスはあるはずですけどね!でも、Beatlesはちょっと楽しみだよね?
ライセンスと言えば、DisneyがMarvelを買収しましたねぇ。値段は40億ドル(約3,700億円)。ABC、ESPN、Pixerの買収などを経て巨大化するDisneyだけど、著作権法が50年から70年に延長されても、クラシックキャラクター(ミッキーマウス等)の著作権だけではじり貧なわけで、ちょっと前にJim HensonのマペットシリーズなどのIPを取得したりしてた流れがあるのだ。単独IPだけじゃなくて、Marvel自体を買収するってことは、更なるIP集約強化とも言えるよね(まぁ、Marvelは5000個くらいキャラクターがあるみたいなんで、丸ごと買っちゃえってことなんだろうけどね)。
さてさて、ニュースはこれくらいにして、「くねくねハニィの ローカライズのお話」に行きますか。あ、CEDECで話されたようなアドバンスなお話ではなく、もうちょっとビギナーなお話なんでよろしこ。
そもそもローカライズって何?
日本語に訳すと「現地化」。要は国内向けに作ったものを海外に持ってく時に、その国に合わせて変更すること。海外のタイトルを日本に持ってくる時も同様。雑に言うと「翻訳」って見られがちだけど、そ〜んな単純なことでもないのよねん。
日本のタイトルを海外に発売する場合は海外ローカライズ、海外のタイトルを日本で発売する場合は日本へのローカライズが必要よね。今回は分かりやすく、日本のタイトルを欧米にローカライズする場合を語ってみようと思うんだけど、このローカライズ、出す側(日本のメーカー)が自前でやる場合と、受ける側(海外で発売するメーカー)が行う場合とそれぞれあるんだけど、ハニィは後者(海外発売メーカーがローカライズを行う)をおススメしますね。
理由はおいおい出てきますが、言葉や文化は生きてるものだから、その国でマーケットを見ている人たちが一番その市場を分かってるわけだし、遠い日本からその国を慮って(「おもんばかって」と読む(笑))ローカライズしてもムリがないかい?
あ、インプリ(翻訳等の組込)は出す側が行うことが多いんですね。そりゃそうだ。ソースコードごとポイっと渡すようなことはできませんからねぇ。ただ、海外タイトルで日本市場を軽視して(失礼)いる場合は、日本側にソースコードごとポイって渡してくれるメーカーさんもおりやすね……。小さな市場、日本に発売するのにそんなに労力をかけたくないとか言われちゃうと、とっても悲しかったりするねぇ。
では、翻訳から……長くなるなぁ
ゲーム内のテキストをすべて現地語に訳すのは当然のこと、グラフィックで書いてあるものも現地語化しなきゃいけないのだ。米語をまんまPAL版にしてマニュアルだけ多言語化する時代もあったけど、その手はもう通用しなくなってる、と言えるわよね。ちょっと前なら――。
- 北米版: 米語
- 欧州版: 英語、西語、独語、伊語、仏語(EFIGS=English、French、Italian、German、Spanish)
――だったんだけど、最近では北米版の場合、仏語(カナダ向け)、西語(メキシコ向け)が加えられることが多いのよ。実は、フランスの仏語とカナダの仏語は大きく違うし(英語と米語より違うらしいよん)、スペインの西語とメキシコの西語もかなり違うらしい。市場が小さいので、地域別に変更しているかどうかはパブリッシャーによるみたい。
欧州版に関しては、9カ国語とも14カ国語とも言われているけど、東ヨーロッパや北ヨーロッパも加えたら、どんどん増えていく訳よ。あ、もちろん強制ではないけど、現地の人に更に訴えていくためには必須と言われてるわ。
特にフランスでは、法律で仏語翻訳が義務付けられていて、フランス国内でゲームソフトを売る場合はすべてを仏語化しなくてはならなくなったの。英語だけだったら極端な話、イギリスだけで売る、ってことになるわ。カナダの法律では、カナダに売るゲームはパッケージでもフランス語が必要です。
知っておいてほしいのが、日本人が思ってるほど、英語(米語)って欧州では一般的ではなくて、UI(ユーザーインタフェース)も含めて全部ローカライズしないといけないのよ。日本だったら、HPとかMPとかPowerとか一般的な単語は英語でOKのところも、海外では英国以外では通用しないってことは覚えておこうね。特に独語は1単語が長いからGUI(グラフィックユーザーインタフェース:UIがグラフィック化されてる場合)だろうが、テキストで持っていようが大変なことに毎回なってますよ(汗)。
ちなみに、GUIも含むグラフィックテキスト(文字なんだけど、グラフィックで描かれた文字)と言えば、漢字は1〜2文字でかなりの意味を含むことができるけど、欧米語ではほぼ不可能な訳で、UIとかで、日本語版は文字だったはずが、欧米版では「アイコン」に変わることが結構多いってのも興味深いところ。
2バイト文字の日本語から1バイト文字に変換するからダイアログボックス(会話などのテキストを入れる枠)にも翻訳した外国語が簡単に入ると思うでしょ? 否! 否! 日本語って意外に言葉足らずなところがあって(ほら、「私は」とか「あなたは」とかイチイチ言わないじゃん)、補完翻訳するとものすごいオーバーになっちゃうことが多いの。独語は特に単語が長いから(しつこい?)可能性が高いッス。大体の目安として、日本語の2行の文章は、英語で3行、独語だと4行くらいで考えるといいらしい……。
この作業を円滑にするために「文字数制限」という手段を取ってることが多いわね。ダイアログボックスから外れて表示されたりするのはあまりにもカッコ悪いでしょ? 翻訳する前に、「この文は何文字以内で訳してね」って翻訳者への指示をつけ加えておくのだね。ただ、どうしてもそれでは意味が通じないとかいうときは、ものすごく字を小さくするとか、フィードしてみせる(ダイアログボックスを固定しないで上に送って表示させる)とか涙ぐましい努力をすることも多いのよね。
そうそう、翻訳する時にEXCELファイルとかで管理されていれば、テキストバグなどが出た時もファイルごと交換すればいいだけなので、翻訳する側もインプリする側も楽チンだったりするのさ。でも、テキストをプログラミングコード内に持ってたりすると、そりゃもう大変。翻訳者が間違えてコードに触ってしまったり、テキストバグが出た時に、コード中を探して修正しなくちゃいけなくなったり、そりゃもう大混乱ですぜ。
さらに、モノによってはテキストがグラフィックで出来てたりすると、そのグラフィックごと描き替えなきゃならんとか、タイソウなことになるんですよね。もちろん、世界観を伴うグラフィックテキストは大切。でもさ、むやみにグラフィックにしてしまうと、ローカライズ作業が大変ってことも、海外に出していくタイトルであれば、最初から頭に入れて開発をしなくちゃいけないすね。
ここで、鉄則。テキストはコードの中ではなく、別ファイルで独立させて管理すべき。過去のように容量が……ってことはないはずなので、ローカライズの効率化を考えれば絶対必要条件ですな。さらに、そのファイルに触れる複数人(翻訳者、リライトする人、インプリする人などなど)が、1つのファイルを上書きしてやりとりすることにすべし。決してバージョン違いのファイルがあったりしないように! あ、そんなの当たり前だって? そうそう、当たり前の話が大事だったりするんですぜぇ(笑)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
-
「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
-
友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
-
後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
-
毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
-
「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
-
「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
-
ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
-
山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生
-
余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」