|
「業界縮小はゲームの複雑化原因」任天堂岩田氏
|
|
2003年8月8日 |
任天堂は8月7日,都内のホテルにてアナリストや報道向けに「任天堂 経営方針説明会」を開催,その席で岩田社長から今後の戦略などが語られた。
まず岩田社長は,今日のゲームマーケットの縮小に対して「今日のソフトビジネスの縮小は,景気の低迷や少子化とはあまり関係ない。この現象は,大容量や複雑化が限界に達して飽和してきたからだ。現にそうしたゲームはプレイするのに莫大な労力と時間を要する。ビデオゲームを含めた娯楽は,ユーザーの限られた時間を奪い合うものだから,時間とエネルギーを要するゲームは時代に逆行している」と分析。
さらに「ユーザーは『もっと激しい刺激を』『もっとリアルなものを』と新しい刺激を要求してくるので,それにメーカーが応えるのが黄金パターンだった。
しかし20年前,シューティングゲームが王道であった時代,ファンの『もっと凝ったシステムを』という要望に応えていった結果,シューティングというジャンルは複雑になりすぎてマニアックなものとなってしまい,市場は縮小してしまった。対戦格闘も同様に縮小してしまっている。このままではゲーム全体がその流れで縮小してしまうのではないかという危機感を持っている。高度なゲーム開発一本槍に突き進むことは極めて危険だ」という胸中を開かした。
そして「間口が広くて奥の深いゲームを世界中に提供して新規ユーザーを獲得し,ゲームから離れてしまったかつてのプレイヤーを呼び戻すことが任天堂の使命」と宣言した。
[SOFTBANK GAMES]
|