「話のさわり=最初の部分」ではない? 過半数の人が「さわり」「足をすくわれる」を本来とは違う使い方 文化庁が調査

世代別に言葉の理解などを調査。知恵熱は、若者と高齢者で意味が変わってしまう不思議な表現に。

» 2017年09月22日 11時43分 公開
[マッハ・キショ松ねとらぼ]

 「(話の)さわり」「ぞっとしない」を、半数以上の人が本来とは異なる意味で理解しているという調査結果を、文化庁が発表しました。


「さわり」「ぞっとしない」「足をすくわれる」などで本来とは違う使い方 本来の意味は太字部分(文化庁の資料より)

 全国の16歳以上の男女約2000人から有効回答を得た「国語に関する世論調査(2017年度)」で明らかにされたもの。「(話の)さわり」は本来、「要点」を意味するのですが、全体の50%超が「話などの最初の部分」を指す表現と回答しました。年齢が高いほど本来の意味で理解する傾向があるものの、60歳代でも半数以上がそれとは別の意味で認識しているという結果になりました。

 「ぞっとしない」でも、50歳以下の全世代で過半数が「恐ろしくない」という本来とは異なる意味で回答。「怖い話にぞっとする」との対比から、「恐ろしい」の否定形として捉えているのかもしれません。ちなみに、本来の意味「おもしろくない」を答えた人は、全体のわずか22.8%にとどまりました。

 年齢による言葉の理解の違いがはっきり出たのは「知恵熱」。50歳代を境に若いほど「深く考えたり頭を使ったりした後の発熱」、年齢が高いほど「乳幼児期に突然起こることのある発熱(本来はこちらの意味)」と用いる傾向が見られます。


「さわり」「ぞっとしない」「足をすくわれる」などで本来とは違う使い方「さわり」「ぞっとしない」「足をすくわれる」などで本来とは違う使い方 世代別に調査結果をまとめたグラフ。「さわり」「ぞっとしない」を本来とは異なる意味で理解している人の割合(青色の線)は、年齢が高いほど減少(文化庁の資料より)


「さわり」「ぞっとしない」「足をすくわれる」などで本来とは違う使い方 「知恵熱」は年齢によって意味が変わってしまう、ちょっと不思議な言葉になっているようです(文化庁の資料より)

 慣用句の言い方に関する質問では、「足をすくわれる」を本来とは異なる「足下をすくわれる」で使用している人が64.4%と過半数を占めました。また、「存亡の機」に関しても、1字追加した「存亡の危機」として使う人が80%超。年齢による差はあまり見られず、「存亡の機」と本来の言い方をすると、かえって違和感を与えてしまいそうです。


「さわり」「ぞっとしない」「足をすくわれる」などで本来とは違う使い方 本来の意味は太字部分(文化庁の資料より)


「さわり」「ぞっとしない」「足をすくわれる」などで本来とは違う使い方 「存亡の機」は、本来の言い方をする人のほうがマイナー(文化庁の資料より)

マッハ・キショ松

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2403/26/news158.jpg 元横綱・貴乃花、再婚後の激変ぶりに驚きの声 ヒゲ生やした近影に「ショーケンみたい」「ワイルドー」
  2. /nl/articles/2403/27/news130.jpg 中山美穂、金髪&ミニ丈の大胆イメチェンに視聴者びっくり! “格付け”出演の最新ビジュアルに「誰だか分からなかった」
  3. /nl/articles/2403/26/news169.jpg 「『ちゅ〜る』の紅麹色素は大丈夫?」 小林製薬の「紅麹」報道で飼い主に不安広がる
  4. /nl/articles/2403/27/news126.jpg ミス筑波大モデル、25キロ減量したビフォーアフターに「ホント凄い」 整形疑う声も「元々は埋もれてたようですね」
  5. /nl/articles/2403/26/news161.jpg 【まとめ】小林製薬「紅麹」問題 味噌や酒など紅麹原料使用メーカーの自主回収相次ぐ 20社以上が発表
  6. /nl/articles/2403/27/news127.jpg 日本エレキテル連合・中野、ネタで酷使し容姿に異変→手術を決断 「ダメよ〜、ダメダメ」でブレイク、2022年にがん公表
  7. /nl/articles/2403/20/news067.jpg 「紫のトトロ買った」 “ジブリを1ミリも知らない”友だちから連絡→まさかの正体に爆笑 友だちはその後ジブリを見た?
  8. /nl/articles/2403/26/news016.jpg ドイツ人家族が日本のバウムクーヘンを実食、一番おいしいと絶賛したのは…… 満場一致の結果に「参考になります」「他の食べ比べもお願い」
  9. /nl/articles/2312/30/news041.jpg 「紫のトトロ買った」 “ジブリを1ミリも知らない”友人から連絡→まさかの正体に爆笑「それトトロやない」
  10. /nl/articles/2403/26/news145.jpg 「ご安心ください」 “紅麹ショック”でDHCとファンケルが声明…… サプリ販売は継続中 小林製薬では死亡患者がサプリ摂取
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」