ニュース
» 2018年07月01日 14時00分 公開

「児童の健康が全てに優先される」 “置き勉”自由化を即決した小学校校長の対応に称賛集まる

重かった記憶が蘇る……。

[福田瑠千代,ねとらぼ]

 最近「ブラック校則」として注目度が上がっている「置き勉禁止」。岐阜市立岐阜小学校の保護者が、校則を変えるため荷物の重量調査をしてほしいと学校に掛け合ったところ、校長が調査を待たずに「置き勉自由化」を即決した対応に称賛が集まっています。

「児童の健康が全てに優先される」 “置き勉”自由化を即決した岐阜県小学校校長の対応に称賛集まる 保護者の久津輪さんが「置き勉自由化」を提案するため学校に提出した資料

 自由化を提案したのは、小学4年生の娘さんを持つ久津輪 雅さん。久津輪さんは、ある日娘さんの「授業科目が多い日は重くて大変」という言葉を耳にし、荷物の重さを測定してみました。すると、娘さんの体重が24kgであるのに対し、荷物の重さは6kg(体重の25%)もあることに気付きました。

 久津輪さんはまず、PTAの役員仲間にメールで他の家庭の意見も聞いてみることにしました。すると「重すぎる」という意見が多数。また、授業参観日の懇談会で話題にしてみたところ、「忘れ物をしたくないので、全部詰めて通ったほうが良い」という意見の子もいることを知りました。

 久津輪さんは学校側に荷物の重さについて実態調査をし、健康に影響があると判断できる場合は置き勉を自由化してはどうかと提案しました。歴史ある校則を変えるのですから、学校の説得はそれなりの長期戦になるはず……と思いきや、なんと校長先生が置き勉自由化を即決。調査の実施を待たず、次の役員会で正式に自由化が発表されました。フットワーク軽!


 校長先生が職員などに配布したプリントには「低学年の先生方には、指導することが増えて申し訳ありません。しかし、児童の安全や健康は全てに優先します」と、明確な指針が記されていました。児童を第一に考える校長のこの言葉も、SNSでは大きな反響を呼びました。

 あらためて、自由化に踏み切った校長先生にその理由を訪ねてみました。


――久津輪さんは事前調査を検討していたようですが、決断が早かったですね。

校長:重そうなカバンを持って登下校する子どもたちの姿は見ていましたし、調査をやっている間にも震災などが発生する可能性があるわけです。

 ランドセルは軽いからこそ、頭の上に乗せて防災に役立てたり、あるいは素早く置いてダッシュで逃げられたりします。怖いことがあったときにすっと動けるようにするのは当然です。それに使わないものを置いていくというのも合理的で、当たり前のことですよね。

「児童の健康が全てに優先される」 “置き勉”自由化を即決した岐阜県小学校校長の対応に称賛集まる 教員などに配られたプリント。校長先生のコメントが称賛を呼びました

 学校に掛け合った久津輪さんにも、お話を聞きました。


――こうしたルール改善を学校に掛け合う際、何が重要ですか?

久津輪:当初、小学校が置き勉を認めるには時間がかかると思っていたので、まずは保護者・教員にそれぞれアンケートを取って、なぜ置き勉を認めていないのか、持ち帰ることによりどんな効果があるのか、逆にどんな弊害があるのか、などを明らかにするつもりでした。

 次に、全児童の荷物の重さを実態調査しようと考えていました。学校に押し付けるのではなく、保護者からボランティアを募って学校へ出かけていき、共同で実施するつもりでした。いま先生方は残業が非常に多く、ただでさえ大変だからです。そのようにしてデータを共有し、一緒に考える機会を持とうと思っていました。

 また、全ての教科書をランドセルに詰めて登下校することに肯定的な保護者もいました。多様性を認めて子供たちや保護者が選択できるようにする方が、学校も保護者も賛成しやすいと思います。選べるということは、子どもが主体的に考えるきっかけになるので、良い効果もあると思います。


 MAXで6kgだった久津輪さんの娘さんのランドセルは、水筒やプール道具を加えても3.7kgほどにまで減ったのだとか。宿題に必要な教科書だけを持ち帰り、それを翌日持っていくだけなので忘れ物も特にないそうです。

 計画を練った上で学校に提案した久津輪さんと、その意図をくみ取り即座に実行した校長先生。こうした例が今後も増えると良いですね。


「児童の健康が全てに優先される」 “置き勉”自由化を即決した小学校校長の対応に称賛集まる

広島市立牛田中学校のPC放送部が制作した動画も話題になりました

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10

  1. 鳥取砂丘から古い「ファンタグレープ」の空き缶が出土 → 情報を募った結果とても貴重なものと判明 ファンタ公式も反応
  2. 「モンストのせいで彼氏と別れました」→ 運営からの回答が“神対応”と反響 思いやりに満ちた言葉に「強く生きようと思う」と前向きに
  3. 「この抜き型、何ですか……?」 家で見つけた“謎のディズニーグッズ”にさまざまな推察、そして意外な正体が判明
  4. 人間に助けを求めてきた母犬、外を探すと…… びしょ濡れになったうまれたての子犬たちを保護
  5. 幼なじみと5年ぶりに再会したら…… 陸上選手から人間ではない何かに変わっていく姿を見てしまう漫画が切ない
  6. ブルボンの“公式擬人化”ついにラスト「ホワイトロリータ」公開 イメージ通り過ぎて満点のデザイン
  7. 「幸せな風景すぎて涙出ました」 じいちゃんの台車に乗って散歩するワンコのほのぼのとした関係に癒やされる
  8. 「遺伝ってすごい」「足長っ!」 仲村トオルの“美人娘”ミオがデビュー、両親譲りのスタイルに驚きの声
  9. 猫「飼い主、大丈夫か……?」 毎日の“お風呂の見守り”を欠かさない3匹の猫ちゃんたちがかわいい
  10. 天才科学者2人が最強最高のロボを作成するが…… 高性能過ぎて2人の秘密がバラされちゃう漫画に頬が緩む

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「訃報」「愛猫」「手風琴」って読める? 常用漢字表に掲載されている“難読漢字”
  2. 痩せたらこんなに変わるのか 丸山桂里奈、現役時代の姿が別人過ぎて「誰かわからん」の声殺到
  3. 保護した子ネコに「寂しくないように」とあげたヌイグルミ お留守番後に見せた子ネコの姿に涙が出る
  4. セーラーサターンの変身シーン、四半世紀を経てアニメ初公開にネット湧く 「ついに公式が」「感謝しかない」
  5. 「髪型体型全て違う」 丸山桂里奈、引退直後のセルフ写真にツッコミ 4年前のスレンダーな姿に「今も輝いててかわいい」の声も
  6. 鳥取砂丘から古い「ファンタグレープ」の空き缶が出土 → 情報を募った結果とても貴重なものと判明 ファンタ公式も反応
  7. 「マジで助けてくれ」 試験中止で教授に“リスのさんすうノート”を提出することになった大学生に爆笑
  8. 「140秒とは思えない満足感」「なぜこれだけの傑作が埋もれているのか」 崩壊した日本を旅する“最後の動画配信者”のショートフィルムが話題
  9. 「化粧! 今すぐ落としてこい!」 男性教師に怒鳴られる生徒をかばう女性教師を描いた漫画に納得と感謝の声
  10. 畠山愛理、いま着たらピチピチなレオタードを公開 「とんでもなく可愛い」「見惚れてしまいました」と反響