常識に囚われない奇策 西日本豪雨で通行止め続く国道31号線、わずか4日で開通

ズビャーっと駐車場にアスファルトを敷く。

» 2018年07月13日 15時05分 公開
[haruYasy.ねとらぼ]

 西日本豪雨によって発生した土砂災害で、7月7日ころから通行止めになっていた広島県南部を通る国道31号線が異例のスピード開通。その手法に注目と称賛が集まっています。

広島 呉 西日本 豪雨 国道31号線 復旧 駐車場 長期的な通行止めが予想されていた31号線がわずか4日で復旧……どうやって!?(写真提供:チリチリさん)

 通行止めになっていたのは広島市と呉市を結ぶ海沿いの区間。豪雨によって流れ出た土砂や木々で道路が埋め尽くされました。

 身動きが取れなくなりボンネットまで土砂に埋もれた自動車が道路上にみられ、7月7日の被災直後は復旧に長い時間を要すると予想されていました。

広島 呉 西日本 豪雨 国道31号線 復旧 駐車場 国土交通省 中国地方整備局が発表した国道31号線の被害情報
広島 呉 西日本 豪雨 国道31号線 復旧 駐車場 現地の様子を伝えた部分を拡大したもの

 この国道31号線が通行止めになってからは迂回する人々が周辺道路に集中し、連日渋滞が発生。道路沿いを走っているJR呉線も同様の被害を受けており、近隣の住民は足がないし、道もないという状況に頭を悩ませていました。

 しかし、通行止めはわずか4日後、7月11日23時に解除が発表されました。いったいどうやって?

広島 呉 西日本 豪雨 国道31号線 復旧 駐車場 開通した仮道路、背後には土砂が見える(写真提供:チリチリさん)
広島 呉 西日本 豪雨 国道31号線 復旧 駐車場 駐車場に道路を敷くという奇策(写真提供:チリチリさん)

 それは国道31号線に隣接していた駐車場に臨時の道路を敷くという方法。通行止めとなっていた区間はビーチ沿いを走る道路で、利用客のために広々とした駐車場が用意されており、その中央にアスファルトを敷き詰めて、ズビャーっと迂回路を作り上げたのです。

 地元住民から早期の開通が望まれていただけに、Twitterには現地の様子を伝える写真や、開通の報せを聞いて安心する声などがあがり、「駐車場に道路を作ってしまうっていう発想がすごい」と、本来の道路から土砂を片付けることにこだわらず、迂回路を敷いて対応するという柔軟な判断が高く評価されています。

 本来の国道31号線はいまだ土砂で埋まっており、完全復旧に向けて現在も急ピッチで作業が進められています。

春山優花里@haruYasy.

関連キーワード

豪雨 | 広島 | 西日本 | 自動車 | 災害 | 国土交通省


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」