「3日間13万円くらい」で船舶免許は取れるキャプテンながはまの100万円で「船長」になる(3)(1/2 ページ)

昔は難関といわれていた一級小型船舶も、今は結構簡単になりました。

» 2018年10月06日 10時00分 公開
[長浜和也ねとらぼ]

(前回に戻る)

 「本当は船に乗りたいけれど、大金が掛かるから」と諦めていた人に、「いえいえ、国産コンパクトカーを買い、維持するくらいの費用で船が持てますよ」という事実を伝えたいこの連載。

 前回は「月極駐車場と同じ金額で利用できるイマドキマリーナ事情」を紹介しましたが、今回は「自動車免許と比べると、格段に短期間で格段に安く取れる船舶免許」のお話です。

photo 筆者所有のヨット「阿武隈」

船舶免許「小型船舶操縦士免許」って何?

 エンジンを載せた船を操船するには「免許」が必要です。これはクルマの運転と同じですね。操船に必要な免許は「小型船舶操縦士免許(通称、小型船舶免許/ボート免許)」といいます。

photo 小型船舶操縦免許証(出典:国交省

 しかしこれも「かなり大変そう」と思っていませんか? いえいえ大丈夫です。船舶免許は自動車免許より時間がかからず、簡単です。

 小型船舶操縦士免許には、「一級」「二級」「二級(湖川)」「特殊」の種別があります。一級は満18歳(受験は17歳9カ月から)、他は満16歳(受験は15歳9カ月から)で交付を受けられます。なお、二級は18歳に達するまで操船できる船の大きさを総トン数5トン未満とする限定条件が付されます。

船舶免許の種類と種類ごとに異なる航行範囲。自由な船旅をしたいなら一級をがんばって取りましょう(出典:ヤマハボート免許教室

 「特殊」は水上バイク用です。エンジン付きヨットは操船できません(逆に、一級・二級の免許では水上バイクを操縦できません)。「二級(湖川)」は、湖と河川に限って航行できるものです。海では操船できません。ということで、「海を渡ってあの島へ」という旅をしたいならば海を航行できる「一級」もしくは「二級」を取得することになります。

 おっといけません。海を渡ってあの島へ、とか、海をぐるりと巡って日本一周旅なんてのをしたいならば「一級」が必要になるでしょう。一級と二級は何が違うのでしょうか。以前は級によって操船できる船の大きさに差がありましたが、2018年現在、操船できる船の大きさはどちらも同じになりました。小型船舶操縦士免許では「総トン数20トン未満」の船を操船できます。

 違うのはただ1つ、「沿岸から離れることができる距離」です。一級は原則としてどこまでも行けますが、二級は沿岸から「5海里(約9キロ)まで」と制限があります。

ということで、「一級小型船舶操縦士免許」を取りましょう

 船舶免許は「自動車免許の取得」ほどに気負う必要はありません。かなり簡単なので安心してください。免許取得をサポートしてくれる業者は日本各所にあります。

 では一級と二級のどちらを取るか。港から少し出たところで「釣り」をするのが目的ならば二級でもよいでしょう。しかし「あの島へ」「向こうに見える岬まで」などですと、沿岸から5海里の制限はけっこう簡単に超えてしまいます。

 例えば、東京湾を出て、すぐそばにあると思える伊豆諸島の大島へ向かおうとするだけで5海里を超えます。三浦半島から伊豆半島の熱海へ「真っすぐ」向かおうとするだけでも、相模湾の真ん中あたりでやはり沿岸から5海里を超えてしまいます。二級で三浦半島南端から熱海を目指すならば、岸沿いから離れないように遠回りして向かわなければなりません。こういった制限はかなり自由度を奪ってしまうので、これから取るならば「一級」にぜひチャレンジしていただきたいところであります。

photo (参考)黄色が5海里以内の水域(出典:国交省
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」