ニュース
» 2019年03月28日 16時00分 公開

「あの有名アニメ会社に脱税疑惑」報道で「それな」と思ったこと

現金はいいものだ……?

[観音崎FP,ねとらぼ]

 アニメ制作会社「ユーフォーテーブル」(ufotable)に脱税の疑いが持ち上がり、東京国税局がガサ入れ調査に入ったと「週刊文春デジタル」が3月28日に報じています。劇場版「Fate」シリーズなど人気作品を手がける制作会社だけに、Twitterはこの日の朝から大騒ぎになっています。

 報道の真偽や脱税の有無は現時点では不明ですが、週刊文春デジタルの記事中の「同社はアニメ関連グッズの販売などを手掛けているが、在庫数や販売数の管理は杜撰」で、店舗によっては売り上げた現金を銀行に入金せず、「社長自らが現金の束を回収するという悪質な所得隠しとも考えられる会計処理」をしていたというところで「へえ」と思いました(有料版には具体的に生々しいことが書いてあります)。

photo ufotableが2018年12月に参加したコミケの物販情報=Webサイトより

 ご多分にもれず、私も夏と冬のコミックマーケットに参加することがあるのですが、物販をする企業ブース、特に人気タイトルのグッズを販売する企業ブースの盛況ぶり(というか、行列ぶり)に驚くとともに、「現金の処理って大変だろうな」と思っていました。

 ごく簡単に言うと、税金は、

売り上げ金額(商品やサービスを販売するなどして入ってきたお金)ーかかった経費(商品の仕入れ額や人件費など)=「課税所得」

 という式の、「課税所得」に対してかかります。この式から分かる通り、経費を増やせば課税所得が減り、ひいては税金を減らせますので、フリーランスや自営業の人はきちんと経費を計上していきます。よく自営業の人が「領収書は大切です」(経費の証拠になるので)などというのはこのためです。企業、個人とも、証拠にひも付く形で売り上げや経費を記帳して(簿記ですね)、その金額を国に申告をして、そこから算出された税金を収めるという流れです。

 払う側からすると税金は少ないほうがいいに決まってますから、あの手この手で経費を積むことになります。といっても何でもかんでも経費として認められるものではなく、限界はあります。

 なので、「どうしても税金を払いたくないんじゃ!」という人の中には、上記の式をつらつらと眺め、「だったら売り上げを圧縮しちゃえばいいんじゃね?」とひらめいてしまったりする人もいます。「100万円売れたのに50万円しか売れてないことにする」というやつで、売り上げを隠して過少に申告する、悪質で典型的な脱税の始まりです。

 ただ、企業の場合、取引は伝票や口座振り込みなど記録の残る形で行われたり、商店などが商品を売る際もきちんとレジを打つなどして記録を残すのが普通ですから、多額の売り上げをごまかすのは難しいものです。ですが、例えば大きなイベントで物販をして、現金が飛ぶようにジャバジャバ入ってくるような場合なら……。もちろん売れた物品の数を把握し、入ってきた現金と突き合わせ、銀行に即入金して記録として残し、記帳し……といった具合に正直にやってる会社がほとんどのはずです(まともな会社であれば、隠して得することはあまりないと分かっているはずなので)。しかし、多額の現金を前にしてよこしまな考えを抱く人がいたりしたら……。

photo 税金はちゃんと納めよう

 コミケでは過去「複数のゴミ袋に1000円札をぎゅうぎゅうに詰め込んで撤収したサークル」の話などが真偽不明の伝説として語られていたりしますが、本当だとしたら現金をその後どう処理していたのだろうかと思います。同人作家さんのもとにある日突然、「税金払ってね♪」という国税庁からのラブレターが届いた、なんて報告を時々耳にしますが、これは書店委託で足が付くのではないかと言われています。委託書店は売れた本の冊数を正確に記録し、口座振り込みで同人作家さんに入金しますから、国税庁も補足しやすいというわけです。過去には、結構な金額を売り上げているにもかかわらず確定申告をしていなかった同人作家さんが多かった時代があり、一時期は国税庁から狙い撃ちにされていたなんてうわさもありました。

 週刊文春デジタルの記事(有料版)では、「イベントでの現金売り上げが封筒に入れられたまま金庫に放置されていた」といった生々しい話が出てきますが、真偽は不明です。大きな売り上げのある会社が国税庁の目をごまかし続けることは難しいもので、真相は分かりませんが、いずれ明らかになるのではないでしょうか。

 余談ですが、給料天引きでごまかしようのないサラリーマンのみなさんは、もうちょっとこういう話に怒ってもいいのではないかと思います。

観音崎FP

photo

ファイナンシャルプランナー資格を持つ古参のほうのオタク。AFP(日本FP協会認定)。オタクとお金のことに関心があります。好きなアイドルは土屋亜子ちゃん。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2112/01/news155.jpg 高嶋ちさ子、ダウン症の姉とさだまさしのコンサートへ 笑顔あふれる3ショットに「姉妹で素敵」「癒やされました」の声
  2. /nl/articles/2112/01/news182.jpg アイドルが「虚偽の発言」「繋がり行為」など複数の違反行為 ファンのため“卒業”を提案するもブロック→解雇へ
  3. /nl/articles/2112/02/news012.jpg 年末年始は特に注意! 空き巣未遂にあった実体験漫画に「怖い」「気をつけないと」
  4. /nl/articles/2112/02/news121.jpg 「俺、死ぬな」 はじめしゃちょー、5日続いた39度の熱で救急病院へ 4キロ減した“意外な原因”に「みなさんも気をつけて!」
  5. /nl/articles/2112/01/news186.jpg 「私の留守中に着払いで」藤本美貴、秘密の買い物が夫にバレる 庄司智春の粋な対応に反響「ミキティにメロメロじゃ」
  6. /nl/articles/2112/02/news081.jpg 「凸してきたお前に困惑」 朝倉未来「1000万円企画」巡る週刊誌取材を非難 一般人の母親“激撮”へ「ヤバすぎる!」
  7. /nl/articles/2112/02/news098.jpg 竹原慎二、“ガチンコ”2期生・藤野と18年ぶりの大ゲンカ ピー音連打の不穏な現場に「待ってました」「完全にあの頃の二人」
  8. /nl/articles/2112/01/news118.jpg 渡辺美奈代、公開した自宅リビングが広すぎて“お姫様のお部屋” ゴージャスな部屋へファン「センスまで抜群」
  9. /nl/articles/2112/01/news020.jpg 「キレッキレ!」「何回見ても笑えるwww」 白柴犬の激しすぎる後ろ足の動きに国内外から大反響
  10. /nl/articles/2112/01/news015.jpg 人斬りが仕事の男が化け狐に懐かれて…… “悲しい化け物”の漫画に胸が苦しくなる

先月の総合アクセスTOP10

  1. 池田エライザ、 “お腹が出ている”体形を指摘する声へ「気にしていません」 1年前には体重58キロ公表も
  2. 「前歯を取られ歯茎を削られ」 広田レオナ、19歳デビュー作で“整形手術”を強制された恐怖体験
  3. ゴマキの弟・後藤祐樹、朝倉未来とのストリートファイトで45秒負け 左目腫らした姿を自ら公開し「もっと立って闘いたかった」
  4. 清原和博の元妻・亜希、16歳次男のレアショットを公開し反響 「スタイル抜群」「さすがモデルの遺伝子」
  5. 小林麻耶、おいっ子・めいっ子とのハロウィーン3ショットに反響 元気な姿に安堵の声が続々「幸せそうでなにより!」
  6. カエルに普段の50倍のエサをあげた結果…… 100点満点のリアクションに「想像以上で笑った」「癒やされました」
  7. 「左手は…どこ?」「片腕が消えてる」 中川翔子、謎が深まる“心霊疑惑”ショットにファン騒然
  8. 「家ではまともに歩けてない」 広田レオナ、左股関節に原因不明の“炎症” 夫から「凄い老けたと言われてます」
  9. 小林麻耶、髪ばっさりショートボブに「とても軽いです!」 ファンも反応「似合います」「気分も変わりますよね!」
  10. キンタロー。浅田舞の社交ダンス挑戦を受け体格差に驚がく 「手足が長い!!」「神様のイタズラがすぎるぞ!!」