レビュー
» 2019年05月03日 20時00分 公開

「きのう何食べた?」ついに描かれた“ふたりが付き合うまで”に視聴者悶絶の4話 シロさんからの「ウチ……来る?」かわいい

シロさんにとっては一世一代のプロポーズだったわけ。

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

「毎日一緒に暮らしてる人って、特別なのね」

 いきなりの梶芽衣子無双で始まったドラマ24「きのう何食べた?」(テレビ東京)4話。今回、視聴者のハートをわし掴みにしたのは、シロさん(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)の出会いから同居に至るまでの過程だった。クライマックスはクリスマスの特別な晩ごはん。GW真っ最中に放映されるドラマなのに全編12月のお話というところに、ドラマ制作陣のたしかな意志を感じる

 なお、ドラマと原作のコマをミックスした140秒の振り返り動画が公開中。これを見ても、いかにドラマが原作を大切にして作られたかがよくわかる。


きのう何食べた? シロさん(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)の出会いから同居に至るまでの過程が描かれた イラスト/たけだあや

ふたりの出会い

 シロさんとケンジの出会いは3年前の新宿二丁目。ガチムチのマーちゃん(当時のシロさんの恋人)はモテモテなのに、まったくモテなくて落ち込んでいるシロさんに、唯一普通に接してくれたのがケンジだった。その後、偶然ケンジが働いていた美容室で再会。ふたりはデートを重ねるようになる。

 差し向かいでワインを片手にリラックスした笑顔を見せるシロさん。待ち合わせに遅れてゴメンネ、と手を合わせるケンジ。まぁ、かわいい。心なしか、みうらじゅんの名作PV「男キッス」と似ている気がする。気になる人はぜひチェックを(参考)。

 付き合っているか付き合っていないかわからない関係(たぶん肉体関係はあった)が続いたある日、ケンジの部屋が上の階からの水漏れの被害に遭って住めなくなってしまう。事情を聞いたシロさんは、シャンプー台の上で思い切って、こう告げる。

 「ウチ……来る?」

 原作(2巻)では「結婚ちゅーものがない日本のゲイにとっては一緒に住むって事がまあひとつの区切りな訳で」と解説されている。つまり、シロさんにとっては一世一代のプロポーズだったというわけ。顔に白いタオル載せたままだけど。ケンジの驚き、戸惑い、喜びをさりげなく、でもじっくり芝居で見せる演出も印象的だった。


きのう何食べた? 顔に白いタオル載せたまま、一世一代のプロポーズ! イラスト/たけだあや

いつもどおり、一緒にごはんを

 “新元号最初のホームドラマ”らしく、4話でも「家族」について語られていた。オープニングからじっくり描かれていたのは、シロさんの父・悟朗(志賀廣太郎)のがん手術と、母・久栄(梶芽衣子)のうろたえぶり、そして夫に対する愛情だった。 

 母を演じた梶芽衣子といえば、「女囚さそり」で「修羅雪姫」なタランティーノも愛した元祖クールビューティー。昭和を代表するホームドラマ「寺内貫太郎一家」では、自分には似合わないと出演オファーを断ったものの、伝説のテレビマン・久世光彦に口説かれて出演したという経緯がある。そんな彼女がホームドラマで母親役を演じているのが面白い。なお、子どもが大好きだった梶芽衣子は結婚したら専業主婦になると決めていたが、婚約解消後は現在まで女優業一筋を貫いている。

 母が夫に対する愛情を再確認したのは、いつも座っている椅子に姿がないことに気づいたとき。不在によって家族への思いが強く表れたのだ。4話を監督した野尻克己は「当たり前にそこにいるはずの人がいないという不在の強烈な存在感」をテーマにした映画「鈴木家の嘘」を監督している。

 「いつもどおり、一緒にごはんを食べられてるだけでありがたいわ」

 母がシロさんに語った一言は、そのまま家族とは何かを言い表している。いつも一緒にごはんを食べているシロさんとケンジは、結婚していないし、子どももいないし、血のつながりもないけど、やっぱり家族だ。たとえ、好みのタイプじゃなくっても。

 ケンジがシロさんの部屋にやってきたクリスマスの日は、ふたりにとって結婚記念日のようなもの。3年後のクリスマス、シロさんはケンジが働く美容室の灯りを見上げて微笑み、ケンジはクリスマスツリーの小さな飾りを買ってくるとまた笑みをこぼす。いつも一緒に暮らしている特別な人と囲む、いつものメニュー。ドラマのシロさんが原作に比べてかなり「デレ」が多いのは、エピソードのシャッフルによってすでに家族にまつわるいろいろな経験を積んでいるからだろう。

 今夜放送の5話では、みんな大好きサッポロ一番みそラーメンが登場するよ。深夜0時12分より。


きのう何食べた? 「平成最後の」から「令和最初の」ホームドラマへ イラスト/たけだあや

1話見どころ

2話見どころ

3話見どころ

大山くまお

ライター。「文春野球ペナントレース2019」中日ドラゴンズ監督。企画・執筆した『ドアラドリル』シリーズ発売中。

Twitter

たけだあや

イラスト、粘土。京都府出身。

Twitter

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2402/24/news060.jpg 小泉進次郎、生後3カ月の長女を抱く姿に「貴重なパパの顔」 2023年末には小泉元首相の“幸せじいじ姿”も話題に
  2. /nl/articles/2311/24/news117.jpg 小泉純一郎元首相、進次郎&滝クリの第2子“孫抱っこ”でデレデレ笑顔 幸せじいじ姿に「顔が優しすぎ」「お孫さんにメロメロ」
  3. /nl/articles/2402/23/news009.jpg ツーリング先の人けのない山、段ボール箱を開けると…… 助けを求める子猫たちに「鳴き声聞いて涙が」「許せません」
  4. /nl/articles/2402/24/news007.jpg “幻の錦鯉”を入手→開封して見てみると…… 素人目でも分かる“他の鯉とは明らかに違う”姿に「こんな鯉いるのかよ」
  5. /nl/articles/2210/01/news063.jpg 滝川クリステル、夫・小泉進次郎議員と長男の2ショット公開 「微笑ましい後ろ姿」「幸せな様子が伝わってくる」と反響集まる
  6. /nl/articles/2402/24/news026.jpg イヤイヤ期の妹をピタッと泣き止ませた幼い姉の“神対応” 両親を助けた驚きの手段に「賢くて優しくて」「話し方もすごい」
  7. /nl/articles/2304/25/news149.jpg 滝川クリステル&小泉進次郎、“夫婦ペアルック”の家族旅行ショット 「素敵なご夫婦」「小泉家の幸せホッコリ」
  8. /nl/articles/2311/22/news157.jpg 滝川クリステル、第2子出産を“おててショット”で報告 産前の不安も吐露し「幸福感は想像以上」「愛情をたくさん注ぐ日々が今から楽しみ」
  9. /nl/articles/2402/24/news018.jpg ウールの着物が洋裁学校出身・85歳おばあちゃんの超絶技巧で大変身! 240万再生のリメーク結果に「天才!!」
  10. /nl/articles/2402/21/news017.jpg 庭にアジサイがあるなら知っておくべき!? 春になる前に急いでやりたい“大きな花を咲かせる”お手入れ術に反響続々
先週の総合アクセスTOP10
  1. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  2. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  3. 宿題する8歳娘と、邪魔しつづける猫を1年記録したら…… 490万再生の愛がつまったやりとりに「最強の名コンビ」
  4. 真田広之の俳優息子、母の手塚理美がエール「彼なりに頑張ってる」 両親ゆずりのルックスに「イケメン」「男前」の声
  5. 野生の鯉を稚魚から育て4年後、判明した事実に飼い主「僕は今まで何を…」 激変した姿に「爆笑してしまいました」
  6. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  7. 食用でもらった車エビ、4歳息子に「育てたい」と懇願され…… 水槽で飼育した貴重な記録に「可愛い姿見せてくれてありがとう」
  8. 2歳娘とパパ、愛と平和しかないやりとりに「100億年分のストレスが消滅した」 涙が出るほど幸せな会話に称賛の声
  9. 3歳双子姉妹、17歳お姉ちゃんを修学旅行で見送ったら…… 寂しくて号泣する様子に「もらい泣きです」「愛されてますね」
  10. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「天までとどけ」長女役、芸能界の「負の連鎖」訴え 主演俳優の“お誘い”拒否し「他の演者やスタッフからも無視」「本当の事なんか誰も話さない」
  2. 田代まさし、南部虎弾さん通夜で“一団”に絡まれる騒動へ……にらみ合いの末に「ちょっと来い」「止めろよお前」
  3. 妊娠中の英俳優、授賞式での“金太郎”ドレスが賛否両論 「半裸の妊婦なんて見てられない」「ホットなママ」
  4. 「変わんないもん俺のと」 所ジョージ、ホンダ軽を超速カスタムで高級外車と“まったく同じ”外見に 「朝から楽しいよ」「完璧!」
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 「意識もうろう」「何も食べられない」 すい臓がんステージ4の森永卓郎、痩せた顔出しで“最悪の時期”告白 息子は「『死ぬ』が冗談に聞こえなかった」
  7. 授業参観の度に「かっこいい」と言われた父親が10年後…… 「時間止まってる?」と驚愕の声がやまない父子の姿が870万再生
  8. 65歳マドンナ、ワールドツアー中のダンスが“おばあちゃん”だと視聴者衝撃 「もうやめなよ」「こんなふうに終わりを迎えるなんて」
  9. 人気ブロガー医師が4年の闘病の末に42歳で逝去 夫が伝える「素敵な女性がいたということを皆様の心に残していただければ」
  10. 能登半島地震により海底が“隆起”→すさまじい様子を収めた写真に「自然の脅威を感じる」