『地球の歩き方』を100冊読んで発見した、「最も詩的な一節」を発表する(2/5 ページ)
第8位 ギリシャ - スポラデス諸島
スポラデス諸島の島々は、青と白の絵の具で表現するより、緑の絵の具のほうがふさわしい。
『地球の歩き方 ギリシアとエーゲ海の島々&キプロス 2019〜2020』より
サントリーニ島などのギリシャの島々は青と白のコントラストで有名だが、ことスポラデス諸島においては木々が生い茂り、島に緑が広がっている。それをあえて絵の具で表現した詩的な表現。こういう文章は他のガイドでは目にすることは少ないと思う。
第7位 イスラエル - エルサレム
4000年の昔から神の名のもとに、あるいは民族の誇りをかけ、数えきれない戦いの舞台となった。時は流れど、現在でも多くの巡礼者はエルサレムを訪れる。エルサレムを歩くことは、歴史の生き証人と会うことかもしれない。
『地球の歩き方 イスラエル 2015〜2016』より
最強の宗教都市エルサレム。エルサレムはもうエルサレムというだけでランクインしてしまいそうだが、地球の歩き方においてもその期待は裏切られていない。僕も去年この街を訪れたけど、歴史の生き証人と会う、という表現はまさに言い得て妙だと感じる。
第6位 ペルー - プーノ
明け方、湖面にさざ波がきらめく頃、帆を張った葦舟が一艘、また一艘と現れ、かすかな風を受けながら音もなくすべり出す。こんなインディヘナたちの出港風景が、毎朝、何百年と変わらぬ姿で繰り返されているのである。
『地球の歩き方 ペルー ボリビア エクアドル コロンビア 2018〜2019』より
小説? 南米ペルーはティティカ湖畔の町、プーノを表現した、美しすぎる一節。しかもこれ、扉絵ではなく普通に文中にさらりと掲載されているのだ。この本ではナスカの地上絵やザ・絶景スポットであるウユニ塩湖も紹介されているが、僕はこの一節に最も心を動かされた。
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