蒙古斑はお尻以外にもできる 異所性蒙古斑を理解されず虐待を疑われた親の悩みが共感を呼ぶ
異所性蒙古斑とは? 医師に聞きました。
蒙古(もうこ)斑はお尻以外にもできます。赤ちゃんの顔や手足にできた蒙古斑をアザと勘違いされ、周囲に虐待を疑われたパパママたちの体験がネットに投稿され共感を集めています。
お尻以外にもできる“異所性蒙古斑”とはどういうものなのか、オンライン医療相談サービス「first call」の相談医に聞きました。
蒙古斑はお尻以外にもできる
ーー異所性蒙古斑とは、どういうものですか?
“蒙古斑”とは、生後青いあざの様なものが、お尻や背中の下の方にみられるものです。お尻や背中の下の方以外にも蒙古斑がみられることがあり、これを“異所性蒙古斑”といいます。蒙古斑の原因は、胎生期の真皮メラノサイトの残存と考えられています。
ーー異所性蒙古斑を知らない人も多いようですが、珍しいものなのでしょうか?
“蒙古斑”自体は日本人にはほぼ100パーセントにみられますが、“異所性”となると知らない人が多いのかもしれません。
大半が学童期までに消える
ーー成長したら消えますか?
“蒙古斑”は、通常5〜6歳までに自然に消失するので、問題にはなりません。“異所性蒙古斑”も、その大半は学童期までに消失します。しかし、中には学童期になっても残る場合もあります。ただしまれに残った場合にも、成人までにはその大半が消失します。
ーー消えなかった場合、消すことは可能ですか?
レーザーにより治療が可能です。用いるレーザーの種類により多少経過は異なりますが、治療はおおむねうまくいきます。ただ場合によっては色素沈着を残したり、色素脱出をきたすこともあります。
消さずに放置しておいても問題にはなりませんが、衣服に隠れない部分など、美容的な意味合いで手術を受けられる方が多いです。あまりにも消えない場合・大きい場合・色調変化した場合には青色母斑(時々悪性化する)との鑑別で専門医受診を勧める場合もあります。
パパママたちの投稿には、知らない人に「虐待していると怒鳴られた」「虐待しているのではと小声で陰口を言われた」などの体験がつづられています。虐待から子どもを守る行動は大切ですが、勘違いによって傷つけることも避けたいものです。投稿には「お尻以外にもできることを知ることができて良かった」というコメントも寄せられていました。
(高橋ホイコ)
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