レビュー
» 2019年11月28日 11時50分 公開

「モトカレマニア」6話、都合のいい展開にツッコませてください! マコチ(高良健吾)のキャラが定まらない問題はいよいよ深刻に (1/2)

ユリカの元カレ・翔とはなんだったのか……。

[寺西ジャジューカ, イラスト:たけだあや,ねとらぼ]

 11月21日に「モトカレマニア」(フジテレビ系)の第6話が放送された。それにしても、今回場を荒らしまくった源翔(柿澤勇人)とは一体何者だったのだろう……?


モトカレマニア まさかのモトサヤマニア回 イラスト/たけだあや

ようやく言えた「ユリカが好きだ」

 難波ユリカ(新木優子)の元カレ・翔の存在にショックを受ける“マコチ”こと福盛真(高良健吾)。彼はユリカのことが気になり、彼女のSNSを何度もチェック。「このままではモトカノマニアになってしまう」とこぼしたが、山下章生(浜野謙太)から「好き」を全力で追いかけられる人しかマニアにはなれない、と告げられた。

 翌日、チロリアン不動産に「マンションを探している」と翔が来店、担当にマコチを指名した。後日、マコチは翔がユリカ以外の女性とキスしている現場を目撃してしまう。マコチは「あの人はやめたほうがいい」とユリカに忠告するが、ユリカは「傷つかないよ。そういう人って知ってるから」と返答。ユリカは翔とドライな関係を楽しもうとしていた。

 後日、翔は購入するマンションを決め、マコチの目の前でユリカに鍵を渡し、結婚前提の交際を申し込んだ。引っ越し当日、2人の前に現れたマコチは「ユリカが好きだ」と告白。翔はユリカから身を引き、ユリカとマコチは交際を開始した。

何しに来たんだ、翔?

 今回のキーマンはユリカの元カレ・翔である。彼がよくわからなかった。では、この男の人物像を振り返っていきたい。

 数年前、ユリカが「忘れられない」と口にしていた“マコチ”とは目の前にいる男のことと気付いた翔は、あの手この手でマコチに揺さぶりをかけていった。チロリアン不動産を訪れ、客になって上の立場から挑発を繰り返し、マコチがどういう男か値踏みしたのだ。

 というのも、翔にとってユリカは唯一忘れられない女だった。「俺がマコチを忘れさせる」と言い切る態度は強い決意の表れ。ユリカが抱いていたマコチへの想いと翔のユリカへの感情はすごく似ている。

 なのに、マコチがユリカに告白すると、急に潔く身を引いてしまう翔。

 「別れよう。ユリカ、幸せになれよ。潔くさよならだ、じゃあな」

 散々場を荒らした挙げ句、2人を復縁させる恋のキューピッドとなって退場した彼。文字通りの当て馬。あんなにユリカを思っていて、マンションまで買ったのに、マコチに勝てないと悟ったらあんなあっさり退場するなんて……。「実はいい奴だった」というより「何しに来たんだ?」というはてなマークが脳裏に浮かぶ。謎の立ち位置。つまり、その後の展開のため、ユリカとマコチを復縁させたかっただけとも受け取れた。何、この都合のいい脚本は……。

大して悩みもせず引っ越そうとしたユリカ

 続いては、ユリカについて。マコチを追うことに疲れ、幻滅し、傷心旅行へ行ったのは前回5話だった。そして、温泉からの帰り道でいきなり翔を連れているというスピード感。見違えるようなフットワークの軽さに驚いたが、わからないでもない。「ドライな関係もいい」と前へ歩み出そうとする決意だと受け取った。

 でも、プロポーズされ、マンションを買い与えられ、大して迷いもせず引っ越し(未遂)に踏み切る判断は、さすがに唐突すぎてついていけなかった。その間をもう少し描いてくれないと、こちらだって意味がわからない。何、この脚本は……。

マコチのキャラが定まっていない問題

 最大の問題はマコチである。彼はあっちこっちにキャラがブレすぎなのだ。

 ユリカのSNSが更新されないかチェックしまくる姿は、もはやモトカノマニアである。ユリカとキスしたとき「付き合うとは言ってない!」とすごい剣幕で否定してたくせに……。そのキスだって「かわいいなと思った」から衝動に駆られてやったものであった。直前には、丸の内さくら(山口紗弥加)とキスしようとしているし。

 自分を抑えられないマコチをずっと見せられた上で、今回押し出されたのは「複数の選択肢から正解を選ぼうと沈黙してしまう」彼の考えすぎの性分だった。いや、どこがだよ!

 このドラマのマコチはキャラが定まっていないし、彼の考えていることはいまいちよくわからない。第1章にはあった脳内会議が開かれれば各人物の思いも細かに伝わるのに、いつの間にかさっぱり開かれなくなったのは残念である。「甘い見通しユリカ」、かわいかったのだけど……。

 

元サヤ直後のマコチの微妙な表情

 翔からの挑発、さらに安藤一朗(小手伸也)の助言を受け、マコチはユリカにようやく告白できた。ついでに、さくらは駒込和真(淵上泰史)から、来栖むぎ(田中みな実)は山下からキスをされ、3カップルがまとめて復縁を果たしたのだ。おめでたいことのように見えなくもないが、そこに至るまでの過程はほとんど描かれておらず、展開がざっくりしすぎててついていけない。だから、3組のキスに何の感情移入もできないのだ。そもそも和真は離婚していないから、さくらがまたヤリ逃げされる可能性は大だし……。


モトカレマニア 3組のキスに何の感情移入もできない イラスト/たけだあや

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