ドラマ「サイレント・ヴォイス」がシリーズ化、主演の栗山千明に聞く理想の男性「裸エプロンの一色慧先輩……」
ギャップのあるキャラが魅力。
3月7日21時からBSテレ東で放送されるドラマ「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻 特別篇 悪魔の学問」。佐藤青南さんのミステリー小説シリーズを原作に、2018年に放送された「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻」は、狭い取調室で繰り広げられる心理戦が人気を集めました。
栗山千明さん演じる主人公の行動心理捜査官・楯岡絵麻は、行動心理学を駆使し、被疑者の自供率100%を誇る取り調べのスペシャリスト。「私がうそを見抜けない人間はいない」と豪語するその手腕から、絵麻ならぬ“閻魔(えんま)さま”と呼ばれているキャラクターです。
事件とは全然関係ないチャラチャラした雑談(通称:キャバクラトーク)で対象者のクセやパターンをつかみ、犯人を追い詰めていく姿も話題に。4月からはSeason2もスタートする「サイレント・ヴォイス」シリーズ。その魅力を栗山さんに聞くとともに、知られざる素顔に迫ってみました。
―― 単独主演ドラマのシリーズ化は「サイレント・ヴォイス」が初ですよね。マイクロジェスチャーでうそを見抜く行動心理学やキャバクラトークなど、作品が持つ魅力の中で、栗山さんが“分析”した「これがSeason2制作決定に至った要因」と思うものを教えてください。
栗山千明(以下、栗山) 心理学に興味がある方は多いと思うんですけど、ちょっと「小難しいかな?」と思われがちな部分をドラマにすることで、“こういうことなのか!”と理解しやすくなっている点は、まず大きいんじゃないでしょうか。
主人公が堅い刑事じゃなく、キャバクラトークをするような、婚活を頑張っている普通の30代女子で、一見“できなそう”な刑事なんだけど、活躍するギャップもいいですよね。相棒とのコミカルなやりとりも含め、刑事ドラマとしてはなかなかないジャンルかなと。
完全なワンシチュエーションドラマではないですが、ほぼ取調室で犯人や容疑者と絵麻が対決するバトルも見どころとして楽しんでいただけているんじゃないかと思います。
―― 「うそを見抜けない人間はいない」と豪語する絵麻と違って、栗山さんはうそを言われても「全然分からない」と会見で話していましたが、実生活での“鉄板”行動心理はありますか?
栗山 これは鉄板じゃないかと思うのは、横並びに人と座って足を組むときに、親近感や好意がある人には相手に向くように足を組む。その逆だと、心の距離が遠い、という法則。これ意外と合っていると思うんです。好き嫌いというよりは、距離が近いとか、まだ初対面とかくらいなんですけど、ふと座って“あー”と納得します。
―― 自分は親近感を持っているのに、相手が逆向きでしょんぼりなんてことも?
栗山 それは全然ないです(笑)。気持ちが分かっている自分のことだけ。親近感あるって思う相手に向けて足を組んでいるのに気付いて自分の中で「答え合わせになってる!」みたいな感じですね。
―― なるほど。ところで栗山さんといえば、アニメへの造詣が深いことでも知られます。栗山さんが好きなアニメで、楯岡絵麻という人物に近いキャラクターはいますか?
栗山 いそうでいない……なかなか思い付きませんねぇ。正義なんだけど、鉄ついがキツイというか、情に流されない……っていうのが、意外に難しいですね(笑)。うーん。
見た目は関係ありませんが、『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の四宮かぐやは優秀で、心理戦をするので近いかなと。でも絵麻ほど毒がないか……。
―― 確かに、四宮かぐやは白銀御行と「いかにして相手に告白させるか」でせめぎ合う真剣さが、絵麻に通ずるところがあるかもしれません。ちなみに今現在、熱量を注がれているアニメはありますか?
栗山 少し前、リゼロ(『Re:ゼロから始める異世界生活』)にハマっていた時期がありまして、「リゼロが好き」って言ったら「『STEINS;GATE』も面白いよ」って人から勧められたんです。ずっと見るタイミングがなかったんですが、最近見始めて、ハマっています。タイムリープとか、時間が戻るとか、そういうのが好きみたいです。
―― シュタゲ!! これまでも『エヴァンゲリオン』の渚カヲルや、『夏目友人帳』のニャンコ先生を理想の男性と公言されていましたが、現在の理想の男性キャラは?
栗山 最近ってほどでもないですけど、『食戟のソーマ』の一色慧(いっしきさとし)先輩というキャラクターがいまして、皆さん分かりますかね? 裸にエプロンしている人(笑)。エプロンに、クマの絵が描いてあります。うふふ。
―― 裸エプロン……一色先輩、どういったところに引かれたのでしょう?
栗山 主人公たちが住んでいる寮の寮長というかリーダーなんですけど、すごく優しくて、心配すると屋根裏からのぞいたりしてくれるような人で。でも料理バトルになると、すっごい男前で、和食をシャーっと作る。そのギャップですかねぇ。変態具合と料理バトルのカッコよさ。畑作業もして、自分の食べるものは育ててるんですよ、裸で(笑)。
―― 裸で(笑)。絵麻も情報収集のための“キャバクラトーク”と、自供を引き出すための聴取にギャップがあります。栗山さん自身が「ギャップがあるな」と感じる部分はありますか?
栗山 こういうお仕事をしているとイメージを作られやすいというか、ちょっと派手なイメージを持たれるかと思うんですが、私は全く地味ですね(笑)。お仕事とプライベートのオン/オフということでは、オンは皆さんに髪の毛をやってもらったり、メイクしてもらったり、きれいきれいにしてもらって人前に出る仕事をやっていますけど、お仕事終わったら普通というか、地味。
引きこもってマンガを読んだり、アニメを見たり。「干物女子」みたいな感じですよね。近所のスーパーやコンビニに行っても、全然気付かれないですよ。逆に気付かれたら「わ! 気付いたんだこの人!」って、こっちがびっくりします。
―― では割と自由に、お出かけしたり?
栗山 はい。ごはんを食べに行ったり、飲みに行ったり。でも休みの日の昼間は何をしたらいいのか本当に分からないんです。ダラダラするんだったら夜、お酒をいただきながらダラダラしたくて。「昼間シラフでダラダラって、ねぇ?」って自問自答しちゃいます。映像を見るのも飲みながら……って思うんですけど、でも17時より前に飲むのはなんか罪悪感あるし……みたいな(笑)。
―― (笑)。絵麻なら、どんな休日を過ごすでしょうね。
栗山 絵麻も意外と同じ感じじゃないかと思うんですよ。情報収集をすごくするタイプなんで、こもってそう。友達いないし(笑)。家で興味のあることを徹底的に調べてそうなイメージ。それで「婚期逃した〜」って合コンとかだけ頑張るから、人づき合いがうまくいかないってパターンじゃないですか?
合コンも、もしかしたら無理して行っているのかも。婚活したいのもうそじゃないんだけど、あくまで「情報収集の一環」。取り調べでキャバクラトークするには、対人関係の知識がないとできないですから。
テスト前に「勉強全然やってないよ〜」って勉強してないアピールしながらしっかりやってる人いるじゃないですか。みんな「やってたでしょ?」って思うあれと同じで、「合コン行ってきた〜」っていうのが絵麻にとっての勉強してないアピールで、実はそこでいろいろインプットしているのかもしれませんね。
―― 例え(笑)。
衣装協力:KOH'S LICK CURRO、STELLAR HOLLYWOOD
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