海に行きたくなくなる!(?) マジで面白いサメ映画ベスト10(2/4 ページ)
7位 「シャーク・テイル」
サメ映画なんて怖くて見てられない!という方には、こちらのファミリー向けアニメ映画はいかがだろうか。こちらに登場するサメはなんとベジタリアン。心優しい性格で、街のボスである父からプレッシャーをかけられ、“サメらしい”生き方ができずに悩んでいる。サメ映画史上で最も感情移入がしやすいサメだろう。一方、実質的な主人公である小魚は、借金の返済にあてるはずの女性の友人にもらった真珠をギャンブルにつぎ込んでしまったりする。このクズい性格の小魚と、心優しいサメがどのように力をあわせるのか?という物語に注目してほしい。
香取慎吾や松方弘樹や小池栄子などの豪華キャストが務めた日本語吹き替え版も良いが、大人は字幕版で見てみるのもいいだろう。なぜなら原語で声をあてている俳優に合わせてキャラクターが造形されており、主人公の小魚はウィル・スミスそのまんま、ロバート・デ・ニーロが声を担当したサメにはほくろがあったり、アンジェリーナ・ジョリーが扮する女性は魚らしからぬセクシーな唇を持っていたりするからだ。
6位 「シャーク・ナイト」
湖にやってきた大学生たちが恐ろしい目に遭うという、スタンダードなホラーをサメ映画でやりきった作品だ。「なぜ湖にサメがいるの?」という疑問はしっかりした回答が用意され、それぞれのキャラはしっかり立っていて、水上バイクや檻などのさまざまなギミックも楽しく見られる。カメラワークには迫力があり、特撮のクオリティーも高い。「それがなんでそうなるの?」というツッコミどころは散見されるが、それ以外はしっかりした出来栄えだ。
さらに、出てくるサメが一種類だけでなかったり、悪意のある人間が物語を動かすこともポイント。二転三転する意外な展開も用意されているので、飽きずに最後まで楽しめるのだ。監督は「デッドコースター」「セルラー」「スネーク・フライト」など、どちらかといえばB級よりのエンタメを手掛けていた故デヴィッド・R・エリスで、その手腕が最大限に生かされていた。なお、エンドロール後におまけがあるのでお見逃しのなきように。わんこがかわいい。
5位 「パニック・マーケット」
タイトル通り、大洪水のために浸水したスーパーマーケットを舞台にした作品だ。命からがら商品棚に登って、あの手この手で脱出の機会と、サメとの戦い方を模索していく。サメの“水に近づかなければ大丈夫”という制約を逆手に取った、さまざまな“水に入るしかない状況”はしっかりハラハラさせてくれる。
キャラクターたちはみんな特徴的で覚えやすく、異なる場所でのサスペンスをザッピングして見せていたり、「この中に強盗犯が紛れ込んでいる」という展開も面白い。シチュエーションの特異さはもとより、種々のしっかりしたエンタメ要素で存分に楽しませてくれるのだ。残酷描写のためR15+指定がされているが、後に引くほどのエグさはないので、それほど嫌悪感はなく見られるだろう。わんこがかわいい。
4位 「海底47m」
「海底の檻の中でのサメ映画」というコンセプトの作品だ。設定だけ聞くと「90分持つの?」と思ってしまうかもしれないが、これがあの手この手の“おもてなし”をしてくれるので全く飽きない。何しろサメ以外でも「海の底では一寸先は闇」や「残りわずかな酸素」や「潜水病の危険」といった種々のサスペンスが用意されている。これはなるべく集中して見られる環境で、“閉塞感”を得た状態で鑑賞するのが良いだろう。
主人公は恋人にフラれてしまうのだが、「だったら檻に入って海に潜ってサメのマジで怖い写真を撮って送って見返してやろーぜ!」と大好きな妹に言われて、本当に檻に入ろうとするという姉妹の関係性もほほえましかった(その結果が海底でサメに襲われる地獄だが)。暗いはずの海底であっても、状況が見やすく撮影されていることも美点だろう。クライマックスには意外なツイストの効いた展開もあり、最後まで大いに楽しませてくれる。
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