「摩周で会いましゅう」釧網本線90周年ツアー 網走〜釧路166.2キロを走破して分かった北海道鉄道旅の再発見(2/5 ページ)
釧網本線90周年記念ツアー「摩周で会いましゅう」に参加してきた
真っ暗な女満別空港に降り立ち、真っ暗な道路を通って網走駅前のホテルに宿泊。翌朝は……雪のない網走の景色、なんと清々しいことでしょう。
釧網本線90周年記念ツアー「摩周で会いましゅう」は、網走側と釧路側、2つのグループが摩周湖に近い川湯温泉駅で「出会う」という趣向です。長ーい釧網本線。これならば網走、釧路の両方から日帰りで気軽に参加できます。釧網本線を支えてきた人と、釧網本線を再発見したい人ためのツアーです。
網走側グループの第一走者が臨時列車「テクテク釧網本線めぐり 秋」号です。コラボレーションを記念してヘッドマークとサボも作られました。これらはゲームの景品でもあります。網走駅を8時18分に発車、早速チェックポイントをゲットします。
ソーシャルディスタンス対策をしっかり施した車内で、ゆったりと過ごします。
そして車窓は青いオホーツク海です。流氷の時期とは全く違います。
「海岸」に人とクルマと建てた釣り竿が並んでいました。秋鮭釣りのシーズンでした。ちなみに海釣りは自由だけれど、北海道の「河川・湖沼」での鮭、サクラマス釣りは違法です。十分注意しましょうね(参考:北海道Webサイト「フィッシングルール2021 Rule&Mannerについて」)。
ともあれ、秋の風景も良いものですねぇ。旅っていいな。季節を変えて再訪すると、新しい風景や食べ物に出会えますよ。
MOTレール倶楽部スタッフによる車内放送の観光ガイドも楽しい。オホーツク海の反対側の車窓は、広々とした大地の原生花園。約200種類の花が自生しており、特に夏は色とりどりの花が咲きます。
実は、原生花園の風景は鉄道が貢献していました。蒸気機関車の火の粉によって、雑草が燃えて畑の野焼きのような効果となり、草花が育ちやすかった。その後SLが廃止されディーゼルカーになると、野火が減り雑草で荒れ放題になってしまったそうです。
そこでこのあたりで20年ほど前から野焼きを始めたところ、花たちが帰ってきてくれました。なかなか手間がかかっていますね。SL運行を再開したらいいんじゃないかな?
今回の列車は団体臨時扱いのため、行き違いのほかは各駅を通過します。でも景色のいいところでは速度を落としてくれます。また「テクテクライフのチェックポイント操作」のために通過駅でも減速運転です。親切だな。
それでも景色に見とれて操作を忘れちゃうことは多々。ツアーに参加していたテクテクライフ社長の田村さんも忘れていたほど(笑)。逃したチェックポイントは、帰り道に拾っていくか、流氷の季節にまた来ましょう。
列車は知床斜里駅でしばらく停まります。懐かしいなあ。冬に行った「オホーツクに消ゆ」ファンツアーを思い出しました(関連記事)。ここからバスで知床岬のホテルに向かったんです。
知床斜里を発車した列車は、オホーツク海に背を向けて南下します。その車窓は「ザ・北海道」です。誇大な農地と酪農施設、遠くの山も山裾まで見渡せます。そしてこの列車の終点、川湯温泉駅に到着しました。
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