「信長の野望・天道」連載(第3回)――「街道」を核にシステムを整理した「天道」伸ばせ街道! 戦国ニッポン改造論(3/3 ページ)

» 2009年10月02日 11時28分 公開
[Guevarista,ITmedia]
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道普請を進めつつ、次なる大名の城に迫る

土佐北西部から伊予南部に向けて道普請を進める。普請地域が敵よりもこちらに近ければ、敵が兵を出して妨害を試みても、迎撃できるだろう

 あとはこのパターンで、一条家と同じ中央貴族出身の西園寺家が持つ黒瀬城、源平時代から伊予北部に勢力を誇る河野氏の、本拠地たる湯築城と、順に落としていけばよい。ただし、黒瀬城が位置する伊予南部と、土佐の間には街道が通っていない。これだと、城を攻めるまでの時間がかかり過ぎるので、まずは土佐の北西端から発して伊予国内の街道につなげる形で、新たな街道を拓く必要がある。

 道路を作る「工作隊」は、編入する兵士が多いほど、ハイピッチで作業を進めてくれる。中村御所で負傷兵の療養が一段落し、ある程度兵力が集まったら、次に出撃させる予定の有力武将5人くらいにフルで兵を持たせてみて、その残りの兵力をすべて工作隊に割り振ることを考えたい。工作隊を指揮する武将も、統率による指揮可能兵力の制約を受けるので、そこも留意点だ。そして道がつながり次第、中村御所のときと同様に、城に向けて一直線に主力を進ませれば、それでOKである。

 河野氏の湯築城には優秀な武将とそこそこの兵力が揃っているので、城にいたる街道の主要部に櫓や砦を築いて妨害を試みるかもしれないが、主力軍団に家中の有能な武将と、十分な兵力を集中している分には、それらの破壊にある程度時間を取られるにしても、とくに大きな障害とはならないだろう。

西園寺家打倒後に召抱えた土居清良はおそらく、戦国期の農書として貴重な『清良記』(せいりょうき)の著者その人だろう。こういった、知る人ぞ知る人材が登場するあたりも「信長の野望」シリーズをプレイする楽しみだ
ここで河野家の配下となっている村上武吉は、ご存じ村上水軍の首領である。武将としての各種パラメータは優秀で、このときも湯築城にいたる道に「砦」を築くなど、我が軍の進撃を阻む策に活躍していた

 河野氏を倒して伊予全域を手に入れたとして、三好家が固める阿波に進むためには、またまた新たに街道を引く必要がある。伊予南部のときと異なり、こちらの進撃路となることが丸分かりなせいか、はたまた三好家に十分な人材と兵力があるせいか、三好家はこちらの道路整備を妨害しに来ることもある。ただしそれは、考えようによっては三好の兵を各個撃破するチャンスとも言えるのだ。

十河城を手に入れるには、敵前で道普請を成功させる必要あり。やっかいな仕事ではあるが、妨害に出てきた敵を野戦で叩けるなら、むしろ好都合ともいえる
妨害に出てきた敵を、城に逃げ帰る直前で捕捉。きわどいタイミングだったが武将の「戦法」発揮によって、ある程度の損害を与えることに成功

 湯築城まで手にしていれば、こちらも兵力にかなり余裕が出る一方、そろそろ残りのプレイ期間が1年そこそこになっているだろう。黒瀬城攻略時と同じ規模の工作隊――つまり2000数百人程度の兵力――の分に加えて、1万人かそこらの兵が揃った段階で、まずは工作隊を出発させよう。そして、道普請を妨害しに出てくる兵力を見極めつつ、対応を決めればよい。敵の兵が4〜5000以下であれば、工作隊に命令を出して城に戻らせつつ、城から兵を出して返り討ちにすればよい。敵がもし、それ以上の兵を出してきたなら、城の兵が揃うまで、道路整備を見合わせるほかないだろう。そして、問題にするほどの敵が来なかったなら、三好家の十河城を囲むに足る2万強の兵が集まるまで、そのまま工事と待機を続ければよいのだ。都合四つの城を持っている以上、待ちさえすれば3万以上の兵が揃うはずであるが、各個撃破に成功すれば、それだけ十河城の陥落が早まる。チャンスは逃さないようにしたいものの、逃げる敵部隊を追いかける形で、逆に十河城の近くまで部隊がおびき寄せられたりしないよう、くれぐれも注意したい。

 最後の勝瑞城を期限内に落とせるかどうかは、ここまでの戦いをいかにスピーディに運べたかにかかっている。人材に恵まれた河野家と三好家が相手の篭城戦では、城方もさまざまな「戦法」を使って応戦するため、攻撃側の兵力と士気にも損害が出る。ほかの城と同様、2万を超える兵力で囲めば時間の問題ではあるが、やはり半年くらいの残り時間を持って攻撃に入りたいところだ。

包囲された城方も、さまざまな戦法で寄せ手に反撃を試みる。左は河野家の湯築城、右は三好家の十河城における抵抗の様子

勝つための工夫意外にも、いろいろ試してみたい

 前述のとおり、シナリオとして勝つためにはシンプルに進めたほうが効率がよいものの、この体験版では技術開発や施設の建設などといった、内政/軍備関連のシステムも一通り試せる。兵糧と軍資金ははじめから大量に用意されているので、シナリオの勝敗は度外視して、いろいろ試してみるのもよいだろう。

 例えば前作である「信長の野望・革新」と比べてみると、新たに町並を作るといった要素がカットされ、町中に施設を建てることについても、その操作や選択肢はかなりすっきりと整理されていることが分かるはずだ。さすがにこの体験版のオリジナルシナリオほど極端ではないにせよ、前作よりもずっとスピーディにプレイを進められそうに、思えることだろう。

 次回からはいよいよ製品版をプレイして、一風変わった、しかしこの作品らしい攻略の過程をご覧に入れたい。

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